サイト内の現在位置

売上向上を目指せ!経営ビジョンを浸透させる3つのポイント

NECがゼロからつくり直したサブスク型POS

お店をより良くして売上を向上させるためには、オーナーがお店を将来どのような姿にしたいのかといった想いや経営ビジョンを店内に浸透させ、それにスタッフが共感を寄せていることがとても大切です。

ビジョンは言わばお店の原点。お店を立ち上げるときには、お客さまの喜ぶ顔が見たい、お客さまに元気を届けたいといった想いを胸に秘めていたのではないでしょうか。その想いを常に胸に秘めて仕事にあたるのと、慌ただしい日々に忙殺されて目の前のことばかり集中するのとでは、どちらがよりスタッフのパフォーマンスが上がり、売上向上につながるかは明白でしょう。

たとえば、言わずと知れた高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」では、経営ビジョンの浸透を徹底しており、スタッフはリッツ・カールトンの信条が記された「クレド・カード」を常に持ち歩いています。スタッフたちは共有されたビジョンを胸に、一流のサービスを日々体現し、同ホテルの地位をゆるぎないものにしてきました。 では、どのようにすればビジョンを浸透し、スタッフが共感を持ってくれるのでしょうか。

ポイント1:押しつけではなく「互いに語り合う」ことの重要性

「経営ビジョン」というと、ついついオーナーの抱いている想いを一方的に押し付けてしまいがちです。いかにビジョンが大事とはいえ、オーナーの声ばかりが大きいと、店長やスタッフは「やらされ感」に覚えてしまい、逆にやる気をそぐ結果になってしまいます。共感を持ってもらうということは、彼らの考えや想いが、会社のビジョンと一致しているということです。そのため、まずは店長やスタッフの想いを「語り合い」によって理解し、会社のビジョンとどのように一致させるのかを考えることが大切になります。

店長やスタッフの想いを真摯に聴き、受け止めることで、彼らの強みやモチベーションの源泉について深く理解することができます。また店長やスタッフにとっても、心の底からの自分の考えを言葉に出すことで、自分の想いが肯定されたという安心感を持つことができ、より組織および経営ビジョンにコミットしやすい状態になります。

ポイント2:「場」づくりと、想いを引き出すキラークエスチョン

では具体的に、どのように店長やスタッフの想いを引き出せばいいのでしょうか。漫然と「お店に対する想いやビジョンを語ってください」と言っても、その場限りのきれいな言葉しか聞き出せません。店長・スタッフが語りやすい「場」づくりと、効果的な質問を意識的に投げかけることが大切です。

「語りやすい場」をイメージしやすくするために、小学生のころを思い出してください。学校一怖くて、何を言っても叱りつける先生の前では、本音を言いづらかったり、ついつい強がった態度を取ったりしてしまいます。しかし、いつも優しく耳を傾けてくれる先生や親友の前では、不安や恐れについてもすらすら語れたのではないでしょうか。「語りやすい場」とは後者のような、この人の前で、この場でならなんでも話せるという雰囲気です。そのためには、徹底的に「聴く」姿勢をつくりましょう。人の意見を聞くと、ついつい反論したり、自説を展開したりしたくなってしまうものですが、そこをグッとこらえて、相手の言葉の背景にある想いをくみ取る意識を持ってください。その上で、以下のような質問を用意するといいでしょう。

<過去の仕事について>

  • 自分史上の偉業を達成したときのことを思い出してください。そのとき一番大切だったことは何ですか?
  • そのとき自分のどんな強みが生かされましたか?また周りの人や環境がサポートしてくれたことはありますか?

<将来について>

  • 将来組織が大きく成功するためには、どんな姿になっているべきだと思いますか?
  • お客さまは、私たちにどうなってほしいと考えていると思いますか?

ポイント3:額縁に入れて飾るだけでなく、定期的に見直すこと

経営ビジョンはともすれば、きれいな額縁に入れて飾るだけになってしまいます。ほこりをかぶったまま放置されてはいないでしょうか。しかし、ビジョンを本当に浸透させるためには、定期的にビジョンに立ち返ることが重要です。

「本気の朝礼」で知られる居酒屋てっぺんでは、「叶えたい夢」を朝礼でスピーチする場を設けています。将来どのようになりたいのか、目指したい姿は何かを日々スタッフの間で共有することで、額縁に押し込まれたビジョンではなく、本当の意味で生きたビジョンを定着させることができるのです。少なくとも四半期に一回、できれば月に一度はビジョンに立ち返れる場を作るとよいでしょう。

スタッフだけに限らずオーナー本人でさえ、忙しい日々を前にすると、ついついお店の原点やビジョンを忘れてしまいがちです。一時点にスタッフが会社のビジョンに共感を覚えてくれたとしても、継続的にその想いを持ち続けてくれなければ意味がありません。そのため、忙しいからこそ、全員でお店の原点やビジョンを定期的に振り返ることが重要になります。
スタッフに経営ビジョンを浸透させる努力は一見すると遠回りに思えるかもしれませんが、それこそが、お店をより良くして売上を向上させるカギを握っているのです。


関連コラム/関連事例


お問い合わせ