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広がる電子マネー決済!出遅れないために、そろそろちゃんと勉強しておこう
NECがゼロからつくり直したサブスク型POS近ごろ導入する店舗が増えてきた「電子マネー決済」。いま、飲食店・小売店でも、消費者からのニーズが増えてきています。手軽で便利なイメージがある電子マネー。実際に消費者や店舗にどのようなメリットをもたらすのか、また、どういった店で導入が進んでいるのかを見ていきます。
電子マネーとは
「電子マネー」という言葉はすっかり定着してきたように見えますが、そもそもこれにはどのようなものが含まれるのか、デジタル大辞泉の定義を見てみましょう。
「電子マネー:デジタルデータ化された貨幣。ICカードに情報を書き込みクレジットカードのように利用する形態(ICカード型電子マネー)、インターネット上でデータとして流通する形態(ネットワーク型電子マネー)、およびプリペイドカード型電子マネーとがある」
つまり、現金ではなく「データ化されているお金」のことです。現在ポピュラーなものでは、次のような電子マネーが流通しています(ポイント還元率については2016年1月現在)。
- 楽天Edy:楽天Edy株式会社が運営。200円支払うごとに1ポイント貯まる。コンビニ、ドラッグストアなど、多くの場所で利用可能。
- Suica:JR東日本などで導入されている。交通機関、コンビニなど、多くの場所で利用可能。
- PASMO:株式会社パスモが運営し、全国の鉄道・バスで利用できる。
- nanaco:セブン&アイグループで使える。100円支払うごとに1ポイント貯まる。
- WAON:イオンが提供。全国のイオン系列の店や提携店で利用可能。200円支払うごとに1ポイント貯まる。
電子マネー決済のメリットとデメリット
「それではこの電子マネーで決済を行うと、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。お客さんと店側の両方の立場から考えてみましょう。
お客さんにとっては、
- ポイントが貯まる
- 会計が速く済む
- 小銭を持ち歩かなくてよい
といった利点があります。
店側にとっては、
- レジの処理がスピーディーに行える
- 顧客データが取れる
- 電子マネーで会計をしたいお客さんの来店が見込める
などといった利点がもたらされます。特にレジの処理スピードが上がるのは大きなメリットと言えます。ピーク時の回転率を上げられれば売上アップも見込めます。
逆に、デメリットとしては種類が多く、互換性に乏しいことなどが挙げられます。いろいろなお店で食事や買物を楽しみたい利用者は、複数の電子マネーを持たなければなりません。店側もそれぞれの電子マネー決済に対応することになります。どの電子マネーを導入するかをしっかり見極め、スタッフが混乱なく決済できるよう、訓練する必要があります。
5人に2人が電子マネーを利用
では現在、どのくらい電子マネー決済が利用・導入されているのでしょうか。日本銀行によると、電子マネーを利用している世帯の割合は、関東ではすでに6割近く、全国でも5人に2人は利用しています(2014年)。
実際にどのような店で利用されているかというと、コンビニエンスストアなどの小売店のほか、次のような飲食店でも導入されています。
かっぱ寿司
2015年5月に、今後全店で、クレジットカード・ 電子マネー決済サービスを開始することを発表。交通系電子マネー(「Suica」、「PASMO」など)のほか、「iD」、「楽天 Edy」、「WAON」が利用可能です。訪日外国人向けに、「銀聯(ぎんれん)カード」も利用できます。
コメダ珈琲店
2015年9月1日よりプリペイドカードの「コメカ」や、マルチ決済端末(1台の端末でクレジットカードから電子マネーまでを取り扱うことができるシステム)を導入。交通系電子マネーのほか、「QUICPay(クイックペイ)TM」、「iD」、「楽天 Edy」、「nanaco」、「JCB PREMO」、「WAON」といった複数の電子マネーが利用でき、顧客の利便性向上を図っています。
ドトールコーヒー
2015年10月より全国の「ドトールコーヒーショップ」および「エクセルシオールカフェ」において、「Suica」や「PASMO」をはじめとした各種交通系電子マネーの取り扱いを開始しました。
このように利用の増えてきた電子マネー決済ですが、導入コストや手数料がかかるため、客単価の高くない店は、なかなか導入に踏み切れないこともあるようです。しかし、回転寿司などのチェーン店では、味やサービス内容での差別化に限界があるため、会計がサッと済む利便性によるサービス向上を図る意味で電子マネーの導入価値があるのかもしれません。
「不便な店」と思われたらアウト!早めの対策を
電子マネー決済を導入する小売店・飲食店が増え、消費者のニーズも高まっている今、導入がまだの店は、早めの対策が求められそうです。「電子マネー決済が当たり前」のようになれば、そのシステムが利用できない店を訪れた消費者は、とても不便に感じてしまうかもしれません。
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