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福岡ひびき信用金庫様 


信用金庫向けAPI連携基盤
「NEC API サービス for しんきん」を共同開発
~しんきん共同システムの内部APIを活用した金融DXの加速~
- 業種:
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- 金融機関
- 業務:
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- その他業務
- 製品:
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- その他
- ソリューション・サービス:
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- FinTech
課題背景
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しんきん共同システムの内部APIを活用して金融DXを進めたい
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API連携の開発にかかわる手間やコストを抑えたい
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多くのアプリケーションを統合的に運用・管理できる環境を整備したい
成果
NEC API サービス for しんきん
を共同開発
福岡ひびき信用金庫様の独自システムと、しんきん共同システムの勘定系ホストとのAPI連携による稼働検証を実施。これにより多様なシステムとのスムーズな連携を実現
開発・運用工数を大幅に削減
「NEC API サービス for しんきん」を利用すれば、共同システムとの煩雑な通信制御を考慮せずにプログラム作成ができる為、システム開発が容易に。自前のログ管理も不要になり、運用の大幅な効率化を実現
口座開設に伴う内部工数を
20分の1に削減
アプリバンキングを使った新規口座開設の金庫内業務をAPI連携で自動化。煩雑な人手作業が不要になり、よりスピーディな口座提供を実現
導入ソリューション

NECと福岡ひびき信用金庫様が共同で実現したAPI基盤。連携方法はCSV形式のファイル連携、固定長ファイルやデータベース連携をサポートする。事務部門はわかりやすいCSV形式を利用できる。「NEC API サービス for しんきん」で、オペレーションの入力チェックやログ管理なども一元的に行える。
E-Mail:contact@fin-modernization.jp.nec.com
事例の詳細
導入前の背景や課題

業務執行役員
システム部 部長 兼 DX推進室長
吉田 篤史氏
しんきん共同システムの内部API開放に伴い、統合基盤が必要に
2024年1月に創立100周年を迎えた福岡ひびき信用金庫様は「ひびしん」の略称で知られる地域密着型の金融機関です。個人/法人向けの多彩な金融サービスの提供を通じ、地域社会の発展に貢献しています。
その取り組みを加速するため、同金庫が力を入れているのが金融DXです。「信用金庫ならではのFace to Faceの強みを活かした魅力的なデジタルチャネルを開発・提供するとともに、営業店職員がお客様と向き合う時間を増やしていきたい」と同金庫の吉田 篤史氏は語ります。
この一環として取り組んだのが内部APIの利用です。しんきん共同センターは、高価な勘定系端末を利用せずにパソコンやサーバ、タブレットから勘定系システムを利用できる内部API環境を提供しました。この内部APIを利用して、金融DXを加速させるのが狙いです。
「しんきん共同システムの内部APIを利用することで、信用金庫の独自システムと勘定系ホストとの連携が可能になり、サービス開発も柔軟に行えます」と吉田氏は期待を込めます。なお、しんきん共同システムは全国230超の信用金庫が共同利用しています。
勘定系システムとの連携の方法は、「金バッチシステム」、リアルタイムに情報を送受信できる「WEBオンラインシステム」などが一般的ですが、どちらもその構築には手間とコストがかかる為、主に規模の大きな信用金庫が利用していました。
しんきん共同センターはパソコンやサーバ、タブレットから勘定系システムを利用できるよう、2024年1月に内部API取引の開放を開始しました。まずは取引の一部を開放し、膨大な取引(オペコード)は3年かけて順次開放されていきます。「しんきん共同センターのシステムとの連携がしやすくなったわけですが、問題はどうやって利用するかです」(吉田氏)。
「さまざまなシステムと共同システムを連携させるには、多様なAPIを統合的に運用・管理できる基盤が必要でした」と吉田氏は振り返ります。
選択のポイント
信金業務のナレッジと先行するAPI基盤の開発力が決め手
いかにAPIの統合運用・管理基盤を整備していくか。福岡ひびき信用金庫様がそのパートナーに選定したのがNECです。
しんきん共同システムの内部API開放を受けて、NECは信用金庫の独自システムとしんきん共同システムの勘定系ホストとの取引を可能にする汎用基盤の開発を進めていました。ただし、製品化するためには、実際に複数の信用金庫のシステムとつなぎ、稼働検証が必要です。その1つとして、NECは多くのサポート実績がある福岡ひびき信用金庫様に協力を仰ぎました。折しもAPIの統合運用・管理基盤を求めていた同金庫がこの協力を快諾したことで、共同開発がスタートしました。
「システムの構築や保守を通じ、NECとは30年以上の取引実績があります。信金業務をよくわかっているし、技術力も高い。同様の基盤は他社も開発を進めていましたが、実装サービスなどから判断するとNECが先行している印象でした」と吉田氏は語ります。
接続試験と検証は2024年4月からスタートしました。口座照会、入金、支払い、顧客住所情報設定・変更など45のオペレーション取引を実施し、すべて正常接続を確認しました。
一方で吉田氏はユーザの立場から、いくつかの改善提案も行いました。この提案はデータ転送エラー発生時の再送機能、アプリごとのデータ流量の把握・調整機能などに活かされています。
同9月から福岡ひびき信用金庫様は正式運用を開始しました。具体的には同金庫内部に「NEC API サービス for しんきん」を組み込んだ基盤サーバを構築。そのサーバがしんきん共同システムの勘定系ホストとAPIでつながり、各種のオペレーションを送受信する仕組みです。また、2025年3月にNECは「NEC API サービス for しんきん」をパッケージ製品化し、全国の信用金庫に向けて提供開始しています。
導入後の成果
金融サービスと金庫内業務の自動化が進み、開発・運用工数も削減
福岡ひびき信用金庫様は、顧客向け金融サービスや金庫内業務におけるAPI活用を進めています。校納金振替もその1つです。学費やPTA費などの自振設定をオンラインで自動化できます。
また、アプリバンキング「ひびしんアプリ」も進化しました。ひびしんアプリは、新規口座開設、入出金明細や残高照会、住所変更などをスマートフォンから行えるもの。しかし金庫内のワークフローについては課題もありました。「新規口座申込後の照会・照合、名寄せ、各種手続きは手作業で行っていたため、確認作業に時間を要していました。APIを活用することで、さまざまなシステムやデータとの連携が可能になり、煩雑な作業を自動化することができました。口座開設に伴う内部工数は20分の1程度に削減され、よりスピーディに口座を提供できます」と吉田氏は満足感を示します。
サービス開発に係る工数も大幅に削減しました。共同センターがAPIへの送信結果にJSON形式を採用したからです。JSON形式は軽量のデータ交換フォーマットで、人が読み書きしやすいのが特徴です。また、「NEC API サービス for しんきん」では、金庫側で決まったフォーマットのCSVデータを作成することが可能です。「APIから返ってくる情報は大量なので、そのままの形式では『どこに、どんな情報があるか』定義して、抽出するのが大変です。使いやすい形式に変換することで、情報を抽出する手間を軽減でき、金庫内システムの開発も効率化します。金バッチシステムやWEBオンラインシステムで開発する場合に比べ、開発工数は少なくとも3割程度は削減できているでしょう」と吉田氏はメリットを述べます。
運用面ではさらに大きな効果が上がっています。「NEC API サービス for しんきん」を使うことで、ログの蓄積・管理を自分たちで行う必要がなくなるからです。「APIごとに個別に行う場合と比べれば雲泥の差。ログの管理工数は7割以上削減されている印象です」と吉田氏は続けます。
今後、さらにAPI利用を推進するためには、さまざまなリファレンスの活用も欠かせません。吉田氏は「API利用に関する信用金庫同士の情報交換の場をつくってほしい」と要望を述べます。
福岡ひびき信用金庫様は「NEC API サービス for しんきん」を軸に、これからも金融サービス及び金庫内業務のDXを推進し、魅力と活気あふれる地域づくりに大きく貢献していく構えです。

NECソリューションイノベータ 金融ソリューション事業部 主任 南 十四朗
福岡ひびき信用金庫 業務執行役員 システム部 部長 兼 DX推進室長 吉田 篤史氏
福岡ひびき信用金庫 システム部 審議役 原田 秀和氏
NEC 金融ソリューション事業部門 主任 姫野 秀一
NEC担当者の声

NEC
金融ソリューション事業部門
主任
加藤 修平
一体的なプロジェクト推進が成功のカギ
担当営業として仕様の検討段階からプロジェクトに携わってきました。特に力を入れたのが、ログ管理機能や接続インターフェースの仕様です。CSVデータフォーマットのレイアウトや接続インターフェース(固定長ファイル、データベース)がお客様にとって使いやすい仕様になっているか。お客様と議論を重ね、開発部隊にフィードバックすることで、お客様と一体となってプロジェクトを進めました。
NECは全国の信用金庫様向けにユーザ会を実施しています。これを発展させ、「NEC API サービス for しんきん」を導入している信用金庫様の運用事例や課題点を共有できる場づくりを進めていきます。自社他社含めた業務パッケージを組み合わせた新しいサービスも検討していきます。

金融ソリューション事業部
主任
加藤 弘康
共に創り上げた基盤をさらに発展させていく
システムエンジニアとして、「NEC API サービス for しんきん」の仕様策定と開発、お客様先でのテストやサポートも担当しました。わかりやすいインターフェース設計と、使いやすさを特に重視しました。
テストを進めていく中で、いくつかクリアすべき課題も発生しました。その1つがしんきん共同センター側の流量制限によって取引数に制限がかかることでした。その対策として、実行間隔を空けて送信する仕様に変更しました。
このほか、ポート数に上限があり、他の信用金庫様とAPI送信タイミングが被るとエラーが発生するケースも判明しました。そこでエラー発生時は一定時間後にリトライ送信するロジックを追加しました。これらの課題検出とその対策は、福岡ひびき信用金庫様の協力があったからこそできたことです。
現在「NEC API サービス for しんきん」は勘定系APIを中心に開放していますが、今後はサブシステム連携APIも順次開放される予定です。API開放時には速やかに対応し、「NEC API サービス for しんきん」をより便利で使いやすい仕組みに進化させていきます。
お客様プロフィール
福岡ひびき信用金庫様
所在地 | 北九州市八幡東区尾倉2-8-1 |
---|---|
代表者 |
井倉 眞 |
設立 |
1924年(大正13年)1月 |
出資金 |
34億3,000万円(2024年3月31日現在) |
会員数 |
7万2,322人(同) |
店舗数 |
41店舗(代理店1店舗を含む)(同) |
預金 |
8,183億200万円(同) |
貸出金 |
4,199億2,800万円(同) |
事業内容 |
福岡県一円と山口県下関市、大分県中津市を事業エリアとする九州最大級の規模を誇る信用金庫。「地域の人々の心と生活(くらし)を豊かにする」をミッションに掲げ、お客様のライフステージに合った金融商品の提供と資産形成に貢献し、SDGs推進にも力を入れる。 |
URL |

E-Mail:contact@fin-modernization.jp.nec.com
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(2025年3月31日)