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「なりたい自分」を思い描けるように 挑戦し続けたから伝えられる言葉
クラウド・マネージドサービス事業部門長 兼 Chief Diversity Officer 繁沢優香
2024年10月3日

「なりたい自分」を思い描きながら、今の自分のキャリアプランを考えてほしい──。そう語るのは、NECでChief Diversity Officerを務めるCorporate SVPの繁沢優香です。クラウド・マネージドサービス事業部門長も兼任し、事業の責任も持ちながら、自らの経験を活かし、インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の推進を加速させようとしています。10月11日は国連が制定した国際ガールズデー。繁沢が語る女性活躍推進、インクルージョン&ダイバーシティへの想いを、NECグループと、世界に届けます。
多種多様な仕事を経験し、自らの得意分野を見出す
──30年以上の外資系企業勤務を経て、4年前にNECに入社しました。
NECより前の社歴はその1社のみですが、職種としてはSE、営業、企画開発、役員補佐、プロジェクトマネージャー、CIO Office、買収先の日本法人の社長などを経験。ニューヨークの本社に出向した時期もありました。様々な職種や職場を経験できたことが、私のキャリアの上でとても意義のある事だったと思います。
学生の頃は、アメリカの大学での学びを活かし「コンピューターを活用した企業活動の合理化」を志していました。実際に働き始めて、多様な職種の方と接する中で「実際にその仕事をしてみなければ、自分自身の強みはわからない」と考えるようになり、会社に「できるだけ多くの職種を経験したい」と希望を伝えました。
振り返ってみて最もチャレンジだったのは、システム開発を中国やインドの会社にまとめて委託する、いわゆる「オフショア開発」のゼロからの取り組みでした。社内から外国人社員を集めてチームを作り、プロジェクトをリードしましたが、商習慣やカルチャーの違いに何度も驚かされ、その違いを理解していきながらも、日本のお客様の品質や考えを理解してもらうことに力を注ぎました。
色々な経験を経て自分で確信したことは、私の好きで、なおかつ強みのある分野は「新しいビジネス領域への挑戦」です。正解がわからない状態を「やっていられない!」と感じる方もいれば「面白い!」と感じる方もいると思いますが、私は後者のほう。例えるなら「ジャングルをブルドーザーで切り開き、新しい道を作るような仕事」に興味とやりがいを感じる人間でした。オフショア開発のプロジェクトは、歴史上の日本に対する感情なども教えてもらいながら異文化を理解する良い経験になったと思っています。

外資系企業からNECへ 新たなチャレンジ
NECに入社したのは、自分が常に成長するために新しい挑戦をしたかったからです。前の会社でやりたかった職種や業務を一通り経験したあと、次にやりたいこと・挑戦すべきことを考えたときに思い至ったのが、日本企業でチャレンジをすること。外資系の経験しかなかったので、日本企業で働くこと自体、私にとっては挑戦でした。
私が入社した2020年ごろにはNECは積極的にカルチャー変革に取り組み、女性活躍を含むインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の推進にも力を入れていました。前職では、女性のキャリア支援と活躍推進に取り組むWomen’s Councilの活動に携わったり、性的マイノリティの部下からの悩みも聴いていました。NECではこうした経験を活かして貢献したいと思っています。
NEC初 事業部門の役員がDiversity責任者も兼任
──4月からは、デジタルプラットフォームビジネスユニットの役員、DX事業を支えるクラウドサービスやデータセンター事業を展開する部門の長、Chief Diversity Officerを兼任しています。
デジタルプラットフォームビジネスユニットの役員として今、一番取り組みたいのは「提案力のさらなる強化」です。NECのプロダクトの強みを一番よく知っている私たちだからこそできる、お客さまに寄り添った課題解決方法を提案できるポテンシャルがあります。
現在、現場で事業をリードしている女性役員は私1人で、その私がChief Diversity Officerを兼務していることで、ビジネスの最前線にいる女性たちに伝えられることはあるはずです。事業部門はお客さま対応などがあるため自分で仕事のスケジュールをコントロールしづらく、子育てとの両立に悩む女性社員も少なくありません。どんなキャリアプランを描いていくのか、どんなライフプランを描いていくのか。そのために今優先すべきことは何なのか。私自身の経験と立場を活かし、いろんな相談を聴いて一緒に解決策を考えていきたいです。
取り組みたいことは他にもあります。例えば、多様性がもたらす価値を正しく伝えること、公平な評価プロセスやシステム基盤を構築すること。私の権限で変えられるところは、どんどん変えていきたいと思っています。NECのPurpose(存在意義)にある「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会」の実現を目指し、社員一人ひとりが輝き、この会社に入りたいと皆に思ってもらえる世界一の会社にすることが目標です。

──繁沢さんと同じようには、とてもできないと思ってしまう方もいるかもしれません。
あちこちで休みなく活動しているからかもしれませんが、なぜそんなに元気なの?と驚かれることはよくあります(笑)。ただ、後輩に、私の真似をしてほしい、私と同じようになってほしいと思っているわけではないのです。チャレンジの内容やレベルは、人によって違うのが当たり前。自分自身にとって高めのチャレンジ目標を設定し、一人ひとりが目標に近づくための努力をすればいいんです。私の話も「こういうキャリアや考え方もあるんだ」と参考にしてもらい、「なりたい自分」を思い描くきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
私たち以降の世代の人たちには、プライベートで楽しいことは何か、会社生活でチャレンジしたいと思えることは何か、自分自身の強みは何かを考えながら、いろんな経験をしていってほしい。その経験を踏まえ、ライフプラン、その中で時間的に大きな割合を占める会社のキャリアプランを早い時期から考えておけるといいですね。プランは当然ながら環境によって変わるものですので、見直しが必要ならいつでも変更すれば良いのです。やる気や考え方次第で、人生は大きく変わります。充実した楽しい人生を送るために、さまざまなことを経験し、考え、そして常に個人の成長のためにチャレンジをしていってほしいと思います。