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車いすテニスとNEC、インクルージョン&ダイバーシティに挑んだ30年

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凛とした空気に包まれたテニスコート。一対の車輪が前へ後ろへと回り、気迫と気迫がぶつかる音だけが響き渡る。鋭い一打がコートを貫いた瞬間、割れんばかりの拍手が場内を包む――。車いすテニスは今やエキサイティングな競技だと広く知られていますが、そんな認知のなかった30年も前から、NECグループは大会への協賛などでアスリートたちを支えてきました。継続的な支援の背景には深く根付くインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の精神がありました。

NECは30年にわたり車いすテニスに協賛してきた唯一の企業だ

誰もが夢を抱き挑戦できる環境を

「車いすテニスのサポートを通じ、国籍や性別、障がいの有無などに関わらず、誰もが夢を抱き挑戦できる環境づくりに貢献していく」。国際テニス連盟(ITF)が主催する世界選手権大会「NEC車いすテニスシングルスマスターズ」の最終戦の開会式で、NECのCEO、森田隆之はこうメッセージを寄せました。私たちは1994年の第一回大会から絶えず支援してきた唯一のスポンサー企業であり、2023年は協賛30年(コロナ禍での中止期間を含む)の記念すべき年です。

数々の偉業を成し遂げて世界の車いすテニス界をけん引し、2023年に惜しまれつつ引退した国枝慎吾さんも、NECグループの支援に触れてきた1人です。「高校1年生で初めて海外に出た時、会場でNECのロゴを見て『国内だけじゃないんだ』と思ったことを覚えています。日本の企業のロゴが出ていることに、励みになるし誇らしく思いましたよね」と回想します。他の選手との話題に上ることもあったといい「選手にとって感謝しきれないくらい恩がある企業」だと話します。

国枝さんはNECグループを「ある意味で車いすテニスの先輩」と評する
(写真は、2019年開催「NEC車いすテニスマスターズ」大会)

さて、NECグループが協賛を始めたのは1991年、「NEC全日本選抜車いすテニス選手権大会」の第一回大会でした。1992年には車いすテニスの世界ツアーへの協賛も開始。ITFのデイビッド・ハガティ会長は、「草の根レベルからエリートレベルのワールドツアーの大会の支援まで、様々な形で発展させることができました。NECの献身的なサポートなくして、今日の車いすテニスの地位がなかったことは間違いありません」と話します。

今でこそパラスポーツはI&Dの観点でも評価されていますが、これは1990年代には一般的でない考え方でした。ではなぜ当時のNECグループは知名度の低かった車いすテニスに着目したのでしょうか。かつて協賛に従事したある社員は「NECには『すべての人々が豊かに生きる社会に貢献する』という精神が根差していました。この考え方に『障がい者スポーツの普及には社会参加や理解促進が重要』だとの思いが合致したのでは」と黎明期の決断の背景を推し量ります。

NECは30年前の黎明期から車いすテニスに協賛している

1977年に掲げ、往時のNECの精神的支柱となったC&C宣言には「世界中の方々が通信の恩恵を受けるようになり、NECはそれを援助する」とあります。車いすテニスの協賛開始前の1990年には企業理念(当時)として「NECはC&Cをとおして世界の人々が相互に理解を深め、人間性を十分に発揮する豊かな社会の実現に貢献します」と制定。そして現在、NECグループのPurpose(存在意義)は「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指す」です。時代の移ろいと共に言葉は変われども、根底にある精神は決して変わっていません。

真にDiverseなスポーツ

車いすテニスのルールを知ると、NECグループが支援する理由をより理解できるはずです。バウンド2回以内での返球や車いすを使うこと以外は、コートもラケットもボールも健常者と同じ。健常者と一緒に試合をする場合はそれぞれのルールを適用します。大会は健常者と同時期に開催されることが多くなり、同じコートやロッカールームを使用します。つまり車いすテニスは多様性や公平性を備え、インクルージョンが進んだ競技なのだと言えます。NECグループは「車いすだから」ではなく、Purposeの側面を象徴できるスポーツであるから支援しているのです。

同じコートで誰もが対等なプレーヤーとしてプレーできる

国枝さんが現役のコートから去った車いすテニス界では、後に続く若手選手も台頭してきました。アスリートたちの挑戦は続き、NECグループもそれに寄り添い続けます。ハガティITF会長も「より多くの障がい者が、車いすテニスを通して社会のあらゆる場面で潜在能力を発揮できるようなスキルを身につけることができるよう、今後もNECと協力していきたい」と話します。

誰もが平等な舞台に立ち、気迫あふれるプレーを繰り広げるアスリートたち。その姿は、見る者の心を強く揺さぶり、自分自身に挑戦して困難を戦い抜くためのエネルギーを与えてくれます。NECグループの社員もまた励まされ、鼓舞されてきたことは疑いありません。私たちは今後も車いすテニスをはじめとするスポーツを支援しつつ、そこから力強い後押しも受けてPurposeとして目指す「誰もが人間性を十分に発揮できる社会の実現」に向けて歩んでいきます。

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