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プライド月間×NEC “おでん”みたいに、多様な人材が活躍できる職場に
2023年7月6日

“おでん”みたいな組織―そう聞いて、どんな組織を思い浮かべるでしょうか。この言葉は、NECのLGBTQをテーマにしたトークセッションに登壇した、セクシャルマイノリティ当事者として発信する建築デザイナー兼モデルのサリー楓さんによるもの。今回のNEC Storiesは、6月のプライド月間(Pride Month)にNECが開催したこのセッションの様子とNECの取り組みを紹介。一つ一つの言葉から、インクルージョン&ダイバーシティ(以下、I&D)の推進を2025中計の柱の1つに掲げ、多様な社員一人ひとりがその個性や特性を生かし、持てる能力を最大限に発揮できる組織文化づくりに取り組むNECの意気込みが見えてきます。
サリー楓さん登壇 「自分らしく」働ける職場を

「みなさんが頭の中でパッとイメージしやすいような、インパクトのある表現で伝えたくて」と語る、サリー楓さん。セミナーでは「自分らしさ」や「個性」を大切にすること、それが仕事や人生にどのようなプラスの変化をもたらすのかを、自身のライフヒストリーと重ねながら話してくれたサリーさんが持ち出したのは、なんと「おでん」。
「“おでん”には、いろんな具材が入っていますよね。煮込んでも、具材は溶けずにそれぞれ個性的な形を保っていて、味も違う。でも、いろんな具材が入ることによって、どんどん出汁の味に深みがでて美味しくなっていきます。そういう“おでん”みたいな組織を、ぜひNECさんでも増やしていってほしいなと思っています」(サリーさん)
LGBTQ当事者の方をゲストに招いた社内セミナーの開催は、今年で3回目。4月には、社員有志が「東京レインボープライド2023」のパレードにも参加するなど、社員がLGBTQとI&Dについて考え、気づきを得る機会を増やしています。NECでも、少しずつですがLGBTQの方々が個性を発揮しやすい環境づくりに取り組んでいます。
「セミナーの開催や、Ally(アライ)を増やそうと活動する社員有志グループの立ち上げにより、社内の雰囲気も少しずつ変わってきました」そう話すのは、NEC ピープル&カルチャー部門 インクルージョン&ダイバーシティグループのリーダー、杉崎 真美。Allyとは、LGBTQ当事者の理解者であり応援者のことです。

「職場や小さいコミュニティの中でカミングアウトされたり、ご家族やご友人に当事者の方がいる、といった会話が職場でも出てくるようになりました。制度利用に関する問い合わせも少しずつ増えていますし、利用者も誕生しました。これは、以前には無かったことです」
「PRIDE指標」、3年連続で最高位ゴールド
NECは2019年、「同性婚を含む事実婚」と「法的な婚姻」を同等に扱うかたちに各種規程を改定。同年、LGBTQ当事者からの問い合わせや相談に直接対応する「LGBTQ Ally顔の見える相談窓口」を設置しました。
任意団体「work with Pride」が策定する、企業・団体などにおけるLGBTQなどのセクシャル・マイノリティに関する取り組みの評価指標である「PRIDE指標」では、3年連続で最高位ゴールドを受賞しています。
2022年6月には、社員有志が立ち上げたグループ「LGBTQ Allyの仲間を増やす会」も始動しています。「私たちは、NECグループ社員全員がAllyになることを目標に活動しています」そう話すのは、この会のリーダーである、小田川茜寿乾と岩崎友昭。

この会では、LGBTQに関する勉強会や映画上映会の開催など50名以上の社員有志が活動しています。
「LGBTQ当事者の方たちが“自分らしく”いられる環境は、当事者じゃない方々にとっても、より“自分らしく”いられる環境のはず。大きな目標ですが、これからも『NECグループ社員全員が“自分らしく”いられる環境づくり』にチャレンジしていきたい」と語りました。

“LGBTQを隠すこと”に使うエネルギーを減らせるように
「LGBTQの当事者は、自身がLGBTQであることを隠すために、その方が持つ能力の10%を常時使っていると言われています。そんな状況を変え、多様な社員一人ひとりがパフォーマンスを100%発揮できる環境づくりに取り組みたい」と、杉崎。
「ただそれは、LGBTQ当事者の方に限ったことではないかもしれません。社員の皆さんが、育児や介護、あるいはそれ以外のさまざまな事情で常に仕事をしながら“気にしている”ことがあり、仕事にかけるパフォーマンスを100%発揮できていないなら、それは、すごくもったいないですよね。社員の皆さん一人ひとりが、そうした“気にしなければならないこと”に使うエネルギーを少しでも少なくできるよう、会社として、インクルージョン&ダイバーシティを、さらに推進していきたいと思っています」(杉崎)
誰もが受け入れられ、チームの一員として大切にされている実感を持ち、自身のパフォーマンスを最大限に発揮できる職場環境づくりに向けて―NECは日々、チャレンジを続けています。