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気候変動観測衛星 「しきさい」

宙(そら)から支える気候変動対策
分類
  • 適応・生物多様性
業種
  • 自治体・官公庁
  • 製造業
  • 流通・小売業
  • 物流
  • 通信
  • その他
キーワード
  • 気象災害への備え
  • 食料不足/食品ロス
  • 環境データ管理

ソリューション概要

気候変動観測衛星「しきさい」は、地球の色と温度がどのように分布しているかを調べる地球観測衛星です。高度800kmで地球を南北に巡る軌道から地球全体の状況を観測し、地上からの光をもとに、陸域、大気、海洋、雪氷まで様々な対象を観測することが可能です。これらの観測データは、地球温暖化の状況把握や持続可能な漁業・農業などの産業分野のほか、都市の保全や防災対策など様々な用途で活用されています。

<NECの貢献技術>

NECは、JAXA所有の「しきさい」(GCOM-C)のプライムメーカとして、開発から運用まで多岐に渡り携わっています。
従来の衛星では、地上を1000m四方に分けて画像表示していましたが、「しきさい」は、250m四方の解像度に向上し、同じ面積の場所を16倍の情報量で表示できます。また、地球のほぼ全体を2日に1回のペースで観測することにより、地球の日々移り行く変化をとらえることができます。このように、細かな解像度と高い観測頻度の両方を併せもつことで、雲の様子、大気中の塵(ちり)、海水の色、植生、雪氷、さらに地表面や海表面の温度などをつぶさに把握することができ、地球環境の変化を分析することに大きく役立ちます。

気候変動観測衛星「しきさい(GCOM-C)」CG3

<気候変動~適応~>温暖化による北極圏の雪氷融解の予測

人工衛星を用いた観測により、温暖化による雪氷融解など分析するための細やかなデータを把握でき、長期的な気候変動予測の精度向上に役立ちます

【課題】

  • 従来の衛星では数km単位の解像度のため、全体像を大まかにしか把握できない

【改善】

  • 250m単位の解像度により、雪氷分布などの細かな観測が可能。情報量も大幅に向上することで、気候変動予測精度が大きな向上が見込める
課題
改善
「しきさい」搭載センサが観測したグリーンランド氷床(カラー合成画像)

<気候変動・生物多様性>地球環境の変化に対応した持続可能な漁業

人工衛星を用いた観測により、海水温の把握ができ、持続可能で効率的な漁業が実現できます。

【課題】

  • 従来の衛星では数km単位の解像度のため、全体像を大まかにしか把握できない
  • 気候変動により、海面温度分布が大幅に変化。海洋生物の生育環境や分布に影響がでている

【改善】

  • 250m単位の解像度により、変化する海水温の状況を細かく知ることで、魚の種類ごとの分布を推定・予測できる。特に沿岸部の養殖で、海面温度の上昇や赤潮による被害の軽減に貢献できる。
  • 適切な時期に適切な場所で漁業を行うことで、船舶の消費燃料を抑制し、国際社会との協調により乱獲を防ぎ持続可能な漁業に繋がる

課題
改善

<自然災害>火山噴火の把握による防災

人工衛星を用いた観測により、火山の状況把握ができ、火山噴火による被害を最小化に抑えることができます。

【課題】

  • 火山噴火の状況のための現地立ち入り調査には危険が伴い、現状、規制により現地調査は不可能。
  • 従来の衛星では数km単位の解像度のため、全体像を大まかにしか把握できない

【改善】

  • 衛星データを用いることで、遠隔地でも状況把握ができる
  • 250m単位の解像度により、噴火地点の特定や溶岩流の様子が把握でき、迅速な避難誘導ができる
課題
改善
「しきさい」によって捉えたハワイ、キラウエア火山の噴煙観測画像(カラー合成画像)

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