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最先端テクノロジーで「福祉防災」や「健康寿命延伸」に貢献
地域のWell-beingを向上させ、世界の都市課題解決を目指す!

地域のウェルビーイングを支えるスマートシティ事業を国内外で強化しているNEC。住民の幸福感(Well-being向上)やより快適な暮らし(まちのレジリエンス向上)を目指し、各都市でのスマートシティの実現に取り組んでいる。2024年11月5~7日にスペイン・バルセロナ市で開かれた世界最大級のスマートシティ関連イベント「Smart City Expo World Congress(SCEWC)2024」でも、「福祉防災」や「健康寿命延伸」という最新サービスを紹介して諸外国政府関係者他多くの関係者から注目された。同社は「社会価値創造型企業」として、持続可能な社会の実現を目指している。領域や業種を超えた新しい「まちの価値」を提供し、データ利活用を駆使し都市の課題解決に貢献したい考えだ。NECの目指す姿について水口喜博Corporate SVP 兼 クロスインダストリー事業開発部門長に話を伺った。

激甚化・頻発化する自然災害から人々を守る

これまで環太平洋を中心に米国のハリケーン被害・ニューヨークでの浸水に加え、欧州においても直近のスペイン東部のバレンシア州で発生した大規模な洪水など、世界各地で発生する甚大な被害を背景に、都市防災への世界的な関心は急激に高まっている。日本で災害に強い街づくりを技術で支えてきたNECは、防災分野では行政向け防災無線など国内トップクラスのシェアを誇るサービスが多い。また、同社はスマートフォンなどに送られる緊急地震速報システムの開発・運営でも中核を担うなど防災分野の技術では先頭を走っている。最新の防災関連サービス「NEC避難行動支援サービス」も提供しており、注目が集まっている。

NEC SVP 兼 クロスインダストリー事業開発部門長 水口 喜博氏
NEC
Corporate SVP 兼
クロスインダストリー事業開発部門長
水口 喜博氏
NEC 避難行動支援サービス

同社の避難行動支援サービスは国内の自治体で採用が相次ぐ。最大の特徴は「日本での災害時の経験を生かし、要介護者や高齢者ら災害で犠牲になりやすい人たちを『共助』で安全かつ円滑な避難を支援する仕組みを取り入れたことだ」と水口氏は語る。自治体では地域ごとに避難に手助けが必要な要支援者らを登録し、災害時に安否確認や避難誘導を担う福祉委員やボランティアとのネットワークを作る。スマートフォンを活用した使いやすいアプリなども使っている。

東京都も世界で最もQOL(生活の質)の高いスマート東京の実現に向けたユースケース実証では、支援者による共助を実現すべく、過去災害時に通行できない道路を避けた不可最適な避難ルート作成、最適な避難車両選定(移動手段)として、災害協定締結事業者(タクシー会社等)協力による移動に関する民間との連携スキームを検証していく。

紙運用(アナログ)による個別避難計画作成、避難所運営は実効性が低く自治体と地域コミュニティに膨大な作業が発生する。水口氏は「共助による避難支援が重要であり、私たちのサービスを広げて海外でも災害時に要支援者も迅速に避難ができる仕組みにより、多くの方を救えるようにしたい」という。

平時からの備えこそ大切

NECの防災関連システムは災害時の緻密な避難計画の策定はもちろん、衛星データも活用した被災状況の把握や最適な避難ルートの伝達など幅広いサービスが特長で、国内外の自治体や企業などのニーズに対応できる。ただ、水口氏は「災害時だけにこうしたシステムを使おうとしても利用者は慣れていないので、なかなかうまく使えない。平時からの備えが何よりも重要だ」と強調する。避難行動支援サービスでも日ごろから、健康相談や買い物などの困りごとでも地域コミュニティに連絡できるツールとして使えるようにしていきたい考えだ。

NEC 共助避難支援サービス

健康寿命延伸も住民一人ひとりに寄り添うことが必要

NECのスマートシティ事業では健康寿命延伸につながる「ヘルスケア」分野でのサービスも世界展開している。「人口が集中する都市では高齢化により医療費負担が非常に重くなっている寿命延伸の実現につながるサービスがスマートシティに欠かせない」(水口氏)

血液検査

NECが紹介したのは世界初である「フォーネスビジュアス検査」サービスだ。少量の血液検査で約7000種類のたんぱく質を解析し、認知症や心筋梗塞といった重大疾病の発症リスクを4年から20年以内の範囲で予測できる。NECはこれを踏まえ、地域の医療機関などと連携、発症リスクを軽減するために生活習慣の改善提案など介入サービスをきめ細かく進めていく。熊本県荒尾市ですでに導入され、血液検査を受けた市民に対して分かりやすい健康アドバイスなどをして非常に好評だ。

水口氏は「福祉防災も健康寿命延伸も地域住民一人ひとりに寄り添うサービスであり、これらを組み合わせて利用してもらえるようにしていく。まさに1足す1が3以上の価値創造になるようにしたい」と強調する。

社会価値創造企業として世界で存在感発揮

NECのスマートシティ事業は国内外を問わず、幅広い分野で豊富な実績がある。

海外実績として、ポルトガル・リスボン市の都市OSによる警察・消防から観光・交通データの連携とサービス共同実装や、北米バージニア州でのローカル5GやAIを活用して交通状況の把握や危険性の検知を行うモビリティサービスの実証(*)や、インド・ティルバナンタプーラム市での安全と交通状況の把握、インドネシア・BSD市での都市OSを活用した市中の交通や排水を管理するコマンドセンターなど世界各地で実績がある。

  • (*)
    総務省の「米国における交通信号機を活用した5G及び映像解析アプリケーションの実証試験」の委託を受けて実施

今後は「福祉防災」や「健康寿命延伸」のような同社が日本で磨いている都市課題の解決策でさらに世界の各都市の社会価値創造へ貢献していく考えだ。「誰もが快適で豊かな暮らし」の実現に向けてNECへ期待が寄せられている。

展示会
SCEWC 2024にて、世界中から注目されるNECブース
NEC
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