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伊豆の国市様


SDNだからできる自治体ネットワークの統合
扱いやすい技術で職員のスキルの問題も解消
- 業種:
-
- 自治体・公共
- 業務:
-
- 共通業務
- 製品:
-
- ネットワーク/SDN
- ソリューション・サービス:
-
- SDN
事例の概要
課題背景
- 複雑化したネットワークは運用管理負荷が高くトラブル対応も難しい
- 常にITスキルの高い職員がネットワーク運用を担当するとは限らない
- 担当ベンダーが複数あったので、互いに関わりのある変更作業の場合はスムーズに進まない
成果
物理統合、論理分割によって運用性と耐障害性が向上
総務省により分離が義務づけられているネットワークも物理的に統合した上で仮想ネットワークによって分離。ネットワーク構成がシンプルになり、運用性、耐障害性が向上。
高度なITスキルがなくとも業務を引き継げる
NECのSDNソリューションならではの扱いやすさによって、人事異動でネットワーク運用を担当する職員が変わっても、監視やトラブル対応などの業務をスムーズに引き継ぐことができる。
ベンダーをNECに集約し安心の体制を構築
従来、個人番号利用事務系とLGWAN接続系で異なっていたベンダーをNECに統合。変更要請などにもスムーズに対応してもらえる体制が整った。
導入ソリューション


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事例の詳細
導入前の背景や課題

経済環境部 環境政策課
課長
鈴木 朋宏氏
複雑化したネットワークはトラブルの原因究明も困難
明治日本の産業革命遺産として世界文化遺産に登録された韮山反射炉などの観光資源を持ち、伊豆の玄関口として多くの観光客が訪れる伊豆の国市様。2005年に伊豆長岡町、大仁町、韮山町の3つの町が合併して誕生した同市は、合併に伴う様々な課題を1つずつ克服してきました。
個別に運用していたシステムやネットワークの統合もその1つです。しかし、ネットワークについては、統合を終えた後も、新たな課題に直面していました。ネットワークの複雑化です。
「人事異動や部門の再編成に応じて端末の追加や移動、ネットワークの変更が繰り返された結果、HUBをはじめとするネットワーク機器が増加していた上、ネットワークの状況を記録した紙の図面の更新も滞りがちになり、現地に行って目で追わなければ、どことどこがつながっているかを正確に把握できないような状態でした」と同市の鈴木 朋宏氏は話します。
これでは、日々の運用管理が煩雑な上、障害発生リスクが高まる懸念があります。また、障害が発生した際に、その原因をすぐに究明し、迅速に復旧することも困難です。
選択のポイント

総務部 情報システム課
電算係長
鈴木 一敏氏
構成を可視化でき、簡単操作で変更や追加が可能
そこで、同市はネットワークの全面刷新を決定。その際、SDNを採用することを決めました。
「ネットワークが複雑化してしまう理由の1つに、個人番号利用事務系、LGWAN接続系という用途ごとにネットワークを独立させなければならない、という自治体の事情があります。従来は、それぞれのネットワークを物理的に独立させていましたが、SDNならネットワークを物理統合した上で、用途ごとに仮想ネットワークを構築することで、論理的に分割できます。これならネットワーク構成をシンプルにできると考えました」と鈴木 一敏氏は話します。
このような考えの下、同市は複数のベンダーにSDNを用いた提案を依頼。最終的にNECの提案を採用しました。
「物理統合、論理分割という期待した機能を備えていることはもちろん、扱いやすさを評価しました。わかりやすいGUIを通じてネットワークの物理構成、論理構成を可視化でき、ネットワークを変更したい場合も簡単な操作で実行できる。管理ツール『WebSAM NetvisorPro V』を使えば、トラブルの状況や箇所をより詳細に見える化できる。定期的に人事異動が発生する自治体の場合、常にネットワークスキルを持つ職員が担当を務められるとは限りません。それがガバナンスの低下、複雑化を加速させ、変更時の記録が残っていないという事態も招きがちなのですが、NECのSDNソリューションなら、そのような問題を回避できると判断しました」(鈴木一敏氏)。
導入後の成果
職員のITスキルを問わず業務を引き継いでいける
同市は、予定通り全てのネットワークをNECのSDNソリューションで統合。ネットワークのコア部分だけでなくエッジスイッチまでをSDN対応機器にリプレースして、末端のデバイスまで完全に可視化できる環境を整えました。また、仮想ネットワーク(VTN:Virtual Tenant Network)としては、総務省のネットワーク強靭化の指示に沿って、個人番号利用事務系、LGWAN接続系、そして新たに追加したインターネット接続系という3つを用意しています。
「導入前よりHUBの台数が半分以下になるなど、ネットワークがシンプルになり、運用性、耐障害性が向上しています。不要な機器やケーブルを1つの部屋に集めたところ大変な量になり、従来のネットワークがどれほど肥大化、複雑化していたかを改めて思い知りました」と鈴木朋宏氏は話します。
ネットワークが物理的に統合されたことで、従来2本あった庁舎間を結ぶWANサービスも1本でまかなえるようになりました。そこで役割をメインとサブに分けて冗長構成とし、ネットワークの信頼性を高めています。

導入時に評価したNECならではの扱いやすさも高い成果につながっています。現在、ネットワーク運用を担当している職員は、もともと高度なネットワークスキルを持っていたわけではありませんが、すでにネットワークの監視や簡単なトラブルの原因究明などまで行えるようになっているとのこと。「どの職員が担当することになっても、安心して業務を引き継ぐことができ、信頼性を担保できます。自治体のネットワークは、幼稚園で掃除の際、機器の電源が抜けたなど、想定外のトラブルが発生することも多く、以前は、現地に行かなければ状況がわからないことも多かったのですが、今は庁舎内から機器の状況を把握し、可能性を絞り込んで電話で対応を指示できます」と鈴木一敏氏は言います。
加えて今回のネットワーク統合によって、従来、個人番号利用事務系とLGWAN接続系で分散していたベンダーもNECに統合され、対応窓口が一本化。NECがネットワーク全体の運用を支援する体制になったことで、変更要請などが発生してもスムーズに対応できるようになりました。
「移行時にクラウドサービスが急に利用できなくなるというトラブルがありましたが、NECが共に原因を究明し、解決の手助けをしてくれました。困っていたら手を差し伸べてくれる姿勢は、非常に心強く感じています」(鈴木一敏氏)
今後は住民サービスの向上につながるIT活用を積極的に推進していくという同市。「インターネット接続系を追加できたことで、議会にタブレットを導入してペーパーレスを推進したり、防災対策を充実させたり、様々な施策が検討しやすくなりました」と鈴木 朋宏氏は言います。このようなIT活用を支えるインフラとしてもSDNには大きな期待が寄せられています。
NEC担当者の声

西日本営業本部
中部営業部 営業第一課 主任
林 寿也

静岡支店 エキスパート
星野高徳
自治体様の要件と親和性の高いSDN
物理統合、論理分割というSDNが可能にするネットワーク構成は、ネットワークの分割が義務づけられる自治体様にとって最適。長年、伊豆の国市様のネットワーク運用をご支援する中で、度々、課題だと聞いていたネットワークの複雑化をNECのSDNソリューションで解決できたことを非常にうれしく思っています。
また、採用の決め手として挙げていただいた扱いやすさについては、まさにNECが力を入れているポイントの1つ。日本語のGUIでネットワークの可視化から変更までを行えるソリューションを提供しているベンダーはそう多くなく、他のお客様からも高く評価されている強みでもあります。
運用管理を提供するNECフィールディングは、NECグループの中でも最もお客様に近い存在だと自負しています。日々のお付き合いの中でトラブルやご要望があれば真のニーズをくみ取るチャンスと捉え、単に目先の問題をクリアするだけではなく、長期的な目線に立ってお客様に本当に役に立つご提案をする。今後もそのような姿勢で伊豆の国市様に寄り添いながら、課題解決から高度な活用方法の提案まで、幅広い支援を提供していきます。
お客様プロフィール
伊豆の国市
本庁所在地 | 静岡県伊豆の国市長岡340番地の1 |
---|---|
設立 | 2005年4月1日 |
人口 | 4万8,649人(2019年5月1日) |
概要 | 伊豆半島の北部、田方平野のほぼ中央に位置。山や川に囲まれ豊かな自然環境を持つ。首都圏だけでなく、沼津市や三島市といった静岡県東部の主要都市とのアクセスが至便なことから、多くの観光客が来訪する。 |
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(2019年6月27日)
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