サイト内の現在位置

学生のみなさんへ2024インタビュー:馬場崎 康敬

2024年2月27日

社会の現場で使われる技術をつくり出す面白さ

馬場崎 康敬

ビジュアルインテリジェンス研究所
主任
馬場崎 康敬

宇宙物理学(X線天文学)で博士課程を修了後、2018年4月にNECへ入社。配属後は深層学習を用いた画像・映像認識技術の研究開発に従事し、養殖魚の体長測定自動化ソリューション開発や建設現場での行動をマルチモーダルに組み合わせてコンテクストを把握する技術開発など、さまざまな現場で広く活用される実用性・応用性の高い技術を多数生み出している。

「誰かにつかってもらう」技術をめざして、NECへ

私がNECで働くことに興味を持ったきっかけは、博士課程のときに参加したNECのインターンでした。当時私はX線を使って銀河団や超新星残骸を観測する研究をしていたので、NECの画像解析技術を学べば自身の研究に活かせるだろうと考えて参加したのです。インターンを体験して印象に残ったのは、社内の雰囲気の良さでした。周りの方に質問をしたらなんでも答えてくれましたし、相談にも親身になって応じてくれました。研究の風土が整っているのだなということを強く感じたことを覚えています。

だからこそ博士課程を終えたとき、NECへの入社を選んだのも自然な流れでした。もちろんアカデミアで研究を続けることも考えましたが、自分のなかの研究に対するモチベーションを突き詰めて考えたときに、自分の研究成果を「誰かに使ってもらう」ということにすごく大きな魅力を感じるのだということに気づいたのです。であれば、企業研究者こそ相応しいのではないかと考えました。

また、X線天文学はテーマにもよりますが研究スパンが長い領域です。観測データの取得に必要な天文衛星の開発から含めると10年以上かけて、ようやく一つの研究が完成するような世界です。それに対して、NECの研究の多くは3年ほどのスパンで研究が事業化を迎えていきます。社会に使われる研究成果をたくさん生み出すことができるというのも、一つの決め手でした。

それに、企業に入社するからといって、アカデミアでの活躍を諦めたわけではありません。むしろNECは名のある国際学会にも論文が多数採択されている企業です。事業と学術の両方を推奨する風土があることに惹かれてNECを選びました。

物理学で扱った統計の知識が、機械学習に役立つ

宇宙物理学から画像認識・映像認識への挑戦だったので、はじめは上手くキャッチアップしていけるのか少し不安がありました。しかし、実際に機械学習の研究を始めてみると、これまでの研究と共通した部分も多く、想定していた以上にすんなりと入っていくことができました。具体的に言うと、宇宙物理学で行う統計的な解析やデータフィッティングの知識などは、機械学習にそのまま活かすことができました。宇宙物理学を専攻してきて、AIの分野に挑戦しようという人は、ぜひNECに興味を持っていただけたらと思っています。

その後、先輩方にいろいろと教えていただいたこともあり、おかげさまで2022年には画像認識 AI を用いた養殖魚自動測定システムの開発で、人工知能学会の現場イノベーション賞 金賞を受賞することができました。このシステムは、回遊中の養殖魚のサイズを映像からAIで測定するものです。養殖における魚の大きさの測定頻度を高めて成長過程を精緻に把握できるようになるとともに、測定者の負担も削減することができます。

私が担当した画像認識AIが評価されたことはもちろん嬉しかったですが、お客様に実際に現場で活用いただいているシステムが評価されたことが何より嬉しかったですね。研究成果を「誰かに使ってもらう」ことが結実した瞬間でした。

この技術もそうですが、NECではアカデミアと違って事業部やお客様と連携しながら研究を行っていきます。お互いに議論しながらお客様のニーズや課題を発掘し、実際に使える技術をつくりあげていくという過程は企業研究ならではのもので、非常に面白いですよ。

研究者の裁量が大きい環境

画像認識や映像認識を研究する場所として、NECは非常に優れた環境だと思います。機械学習を行うためのアセットが揃っていますから。例えば、580PFLOPS超のスペックを誇る国内最大規模のAIスパコンを保有していますし、学習のために必要となるデータも多数入手することができます。多様な事業領域でビジネスを展開しているので、社会課題に直結する生きたデータを活用することができるのです。

また、先ほどインターンのときに研究の風土が整っていると感じたと言いましたが、実際に入社してからも、研究者の意見をかなり尊重してくれる環境だなということをひしひしと感じています。具体例としては「20%ルール(注)」といって、業務時間内の20%以内で好きなテーマを研究できるという仕組みがあります。このルールを使って、将来のためになるような少し長期的な視座にたった研究も、自分で独自に進めることができるというのは、非常に大きな魅力です。

また、この他にも「0次提案」という制度があります。これは、研究者が考えた新しい研究テーマをプレゼンテーションして、承認が得られればそのテーマに対して研究予算を分配されるというコンテストです。会社で決められたテーマだけを研究するのではなく、研究者の自主性を重んじて大きな裁量を持たせてくれるのは、NECの良いところだと思います。

  • 注:
    部署ごとに15%や20%など比率が設定されています
  • 本ページに掲載されている情報は、掲載時の情報です。

私の一日ご紹介

学生時代の自分へ

休日何してる?

猫が大好きで、よく仕事の合間や休みのときにはYouTubeで猫動画を見ています。今はペット禁止のマンションに住んでいるので、いつかは飼いたいですね。また、昔からアニメが大好きで、ほとんどのアニメを見てきました。週末はアニソンを聞きながら散歩をすることも多いです。1日2万歩を目標にしていて、歩きながら考えごとの整理をしたりしています。散歩帰りには銭湯に行くことも多いです。銭湯めぐりも好きで、関東の銭湯を制覇していこうと思っています。おそらく、南武線沿いは既に完全制覇しました(笑)

お問い合わせ