ホワイトペーパー

すべての子どもたちとその明るい未来のためのアイデンティティ ~誰もが参加できる社会の実現に向けて~

誰一人取り残さないデジタル化によるインクルーシブな社会の実現
Volume 1
すべての子どもたちとその明るい未来のためのアイデンティティ
~誰もが参加できる社会の実現に向けて~


国連は、持続可能な開発目標(SDGs)の一環として、2030年までに「すべての人に出生登録を含む法的な身分証明を提供する」ことを目標とするターゲット16.9を発表しました。発展途上国においては、発達段階にある新生児や小さな子どもたちが栄養失調やワクチンで予防可能な疾病に罹る危険があり、命を落としかねません。このターゲット16.9にある法的な身分証明の提供を通じて、SDG3「すべての人に健康と福祉を」の目標である、5歳未満の子どもの死亡率を低下させることを目指しています。

NECは、幼児指紋認証による幼児のワクチン接種を促進すべく、過酷な環境でも動作する指紋スキャナを開発している英国の非営利法人Simprints Technology Ltd.とGaviワクチンアライアンスとの連携を2019年6月より開始しました。幼児の指紋は、指先が柔らかいため画像が不鮮明になりやすく、従来の抽出・照合エンジンでは認証が困難でしたが、1~5歳の幼児指紋用途に最適化したNECの指紋認証エンジンにより、高精度での認証が可能となりました。指紋画像と名前・年齢・性別などの情報を照合することで、身分証明書(ID)がなくても指紋認証を使用して子どもの身元を確認することができます。

NECは、生体認証ソリューションの対象範囲を幼児だけでなく新生児にまで拡大することを目指しています。NECが行った実証実験では、出生後2時間の新生児での指紋認証に成功しました。

私たちは、年齢、性別、社会経済的背景によらず、あらゆる人が自身の身分の証明を行える社会を目指しています。インクルーシブな社会が実現することにより、これまで十分に支援や援助を享受できていなかった人々も、安全で健康的な生活を送るために必要な公共サービスや社会保障を生涯にわたって利用できるようになります。このことは、特に発展途上国においては人的資本の強化や育成にもつながり、人々は以前にもまして自身の強みや能力を発揮できるようになるでしょう。

今回のホワイトペーパーでは、各国の政府や組織が社会保障や援助を適切に対象者に届けられることを願い、身分証明と生体認証技術の活用について説明します。