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NEC、国内企業で初めてISO規格に適合した顔認証のなりすまし検知技術を開発

~モバイル端末におけるオンライン顔認証の信頼性を向上~

2021年10月11日
日本電気株式会社

NECは顔認証を行う際に、写真、ディスプレイ表示、3Dマスクなどによるなりすましを高精度に検知する技術を開発しました。本技術は国内企業で初めて(注1)、国際的な独立系第三者品質保証機関「iBeta(本社:米国・コロラド州、アイベータ)」による試験において、ISO規格に適合しました。本技術はモバイル端末での利用に最適化しており、利用が拡大している顔認証を用いたオンライン本人確認などの信頼性向上に貢献します。

iBetaは、様々なソフトウェアの品質保証サービスをグローバルで展開しており、特に生体認証の品質保証においては、世界的に権威のある米国国立標準技術研究所(NIST、注2)から認定を受けている機関です。顔認証のなりすまし検知ソフトウェアの品質保証については、ISO規格に準拠した基準として、顔写真およびディスプレイに表示した顔画像の受入率(注3)0%(レベル1)と、3Dマスクやマネキンなどの受入率1%以下(レベル2)が設けられています。

NECはこのたび、生体認証「Bio-IDiom」(注4)の中核技術であり、世界No.1の認証精度(注5)を有する顔認証技術の研究開発で培ってきたノウハウを活かし、なりすましを高精度に検知する技術を開発しました。本技術は、iBetaのなりすまし検知ソフトウェア品質保証基準のレベル1に加え、上位となるレベル2にも適合しました。さらに本人の顔の拒否率(注6)についても、iBetaの基準である15%以下を大幅に超えた5%以下を実現しています。一般的に、低いなりすまし受入率と本人拒否率は両立しえませんが、本技術ではその両方を実現しました。
また、コンピュータリソースが限られているスマートフォンやタブレット端末などで動作できるよう、なりすまし検知の処理を軽量化しました。これにより、決済アプリケーションやwebサイトなどモバイル端末上で顔認証を行う際も、スムーズななりすまし検知と防止が可能となり、高い精度と信頼性を両立したオンライン本人確認に貢献します。

NECは今後、本技術を用いてモバイル端末向けアプリケーションに加えて、企業・施設・イベント会場の入退場ゲートや決済端末など、様々なシーンに対応した製品を提供し、顔認証の信頼性向上に貢献していきます。

以上

  • (注1)
    2021年10月8日時点でのiBeta公式サイト(ISO 30107-3 PRESENTATION ATTACK DETECTION CONFIRMATION LETTERS)の情報に基づく
    new windowhttps://www.ibeta.com/iso-30107-3-presentation-attack-detection-confirmation-letters/
  • (注2)
    NIST: National Institute of Standards and Technology(米国国立標準技術研究所)の略。技術革新や産業競争力を強化するために設立。
  • (注3)
    他人が本人になりすまして顔認証を行った際に、本人であると誤って認識してしまう率。
  • (注4)

    「Bio-IDiom(バイオイディオム)」は、顔、虹彩、指紋・掌紋、指静脈、声、耳音響など、NECの生体認証の総称です。世界トップクラスの技術や豊富な実績を活かし、ニーズに合わせて生体認証を使い分け、あるいは組み合わせることで、「誰もが安心してデジタルを活用できる世界」を実現していきます。
    NECの生体認証
    https://jpn.nec.com/biometrics/
  • (注5)
    プレスリリース NEC、米国国立機関による顔認証精度評価で第1位を獲得
    https://jpn.nec.com/press/202108/20210823_01.html
  • (注6)
    本人が顔認証を行った際に、本人ではないと誤って認識してしまう率。

NECの顔認証について

本件に関するお問い合わせ先

NEC グローバルイノベーション戦略本部

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NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
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