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NEC、電力の需給調整市場にRA事業者として参入

~「仮想発電所」技術を用いてエネルギーマネジメントを効率化・最適化する「リソースアグリゲーション事業」を強化~

2021年10月7日
日本電気株式会社

NECは、太陽光発電設備と蓄電システムなどの分散するエネルギーリソースをICTで統合制御し1つの発電設備のように機能させる「仮想発電所」(以下VPP)の仕組みを活用し、電力の需給調整市場にリソースアグリゲーター(注1、以下RA事業者)として本年10月より参入します。

2020年10月に日本政府による「2050年カーボンニュートラル」が宣言され、脱炭素化に向けて再生可能エネルギーによる発電設備と蓄電設備の普及、利用拡大が進んでいます。
一方、発電量の変動が大きい再生可能エネルギーを活用していくためには需給バランスを維持する必要があり、調整力を取引する需給調整市場が本年4月に創設されました。この市場では、従来、火力発電により賄ってきた調整力に対し、各企業などが保有するエネルギーリソースを効率的かつ最適に制御して調整力を発揮するVPPの活用が期待されています。

このたびNECは、需給調整市場においてアグリゲーションコーディネーター(注2)が統括するVPPの仕組みの中で、エネルギーリソースの制御を行うRA事業者として参入します。
また、需給調整市場に参画するRA事業者向けに、分散するエネルギーリソースを統合制御する「NEC Energy Resource Aggregationクラウドサービス」(以下RAクラウドサービス)を、本日より提供開始します。さらに本事業に関する技術やビジネスモデルの検証を行う検証センターを構築するなど、AIやIoTを用いてエネルギーマネジメントの効率化・最適化を実現する「リソースアグリゲーション事業」の強化を図ります。

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NECのリソースアグリゲーション事業のイメージ

2050年カーボンニュートラルを実現していくためには、社会全体で脱炭素に資する持続的な投資が必要不可欠であり、NECは分散するエネルギーリソースを有効活用することでリソースを保有する各企業などが脱炭素経営と企業価値向上を同時に実現するビジネスモデル「循環型ICTモデル」(注3)を提唱し、事業を推進します。
今後、エネルギーリソースを保有する各パートナー企業との連携強化を図りながら、需給調整市場で取引規模20%の調整力を創出し、2025年度において事業規模120億円を目指します。

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「循環型ICTモデル」のイメージ

リソースアグリゲーション事業における新たな取り組み

1. RA事業者として参入

NECは、経済産業省の助成事業「VPP構築実証事業」に初年度の2016年から参画(注4)するなど調整力の取引に関するノウハウを蓄積してきており、エネルギーリソースの制御を行うRA事業者として需給調整市場に参入します。

2. RAクラウドサービスの提供

分散するエネルギーリソースを統合してクラウド上から管理、最適な制御を実現できるRAクラウドサービスを需給調整市場に参画するRA事業者向けに本日より提供開始します。本RAクラウドサービスはすでにVPP実証事業者向けに提供していますが、東京海上日動火災保険株式会社との協業(注5)で新たに開発した機能を追加しました。具体的には、自然災害による設備の損壊等の不可抗力に起因する追加コストを一部補償する業界初のサービスを追加することで、需給調整市場での安心したビジネス展開を支援します。

3.リソースアグリゲーション事業の検証センターを構築

リソースアグリゲーション事業におけるビジネスモデルを検証するため、NEC我孫子事業場に太陽光発電設備と蓄電システムを導入し、アグリゲーションビジネスの検証センターを10月より順次構築していきます。また遠隔から一元的にエネルギーリソースの管理・制御を行うリソースオペレーションセンターも設置し、RA事業者としての知見、ノウハウを蓄積していきます。今後検証センターを活用してRAクラウドサービスの機能開発や強化を進めています。

NEC我孫子事業場の太陽光発電設備の外観
リソースオペレーションセンター(イメージ)

NECは、2025中期経営計画において社会価値創造へ向けた成長事業「カーボンニュートラル関連事業」を推進しており、最先端のAI・IoT技術を駆使して企業などが保有するエネルギーリソースの効率的で最適な運用を支援し、脱炭素社会の実現に貢献します。

なお本事業に関して、環境省が国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において、日本の環境技術力を国内外に発信するため展示やサイドイベントを実施する「ジャパン・パビリオン」(オンライン開催、会期:10/31(日)~11/12(金)開催)にて、「脱炭素経営(Net-Zero)に貢献するリソースアグリゲーション」として紹介する予定です。
new windowhttps://www.env.go.jp/press/109816.html

以上

  • (注1)
    電気のユーザー(需要家)とユーザが保有する分散電源等の電力リソースの活用契約を締結し、リソース制御によって需給調整市場などにサービスの提供を行う事業者。
  • (注2)
    需要家とVPPサービス契約を締結してリソース制御を行う事業者(リソースアグリゲーター)が制御した電力量を複数束ね、一般送配電事業者や小売電気事業者と直接電力取引を行う事業者。
  • (注3)
    NECのRAクラウドサービスの提供やNEC自身がリソースアグリゲーターとして、企業などが保有する再生可能エネルギーを利用するためのエネルギーリソースを有効活用し、企業の脱炭素経営と企業価値の両立を目指すビジネスモデル。
  • (注4)
    NECは2016年度から資源エネルギー庁の「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業」に参画し、初年度は全国の家庭に設置した蓄電システムの多数台制御用システムの開発、2017年度、2018年度はアグリゲーションコーディネーターのシステム開発を行ってきました。2019年度はRAとして、新たにNEC玉川事業場内に設置した太陽光発電設備に接続した業務用蓄電システムを活用し、リソースアグリゲーション事業の実現に向けた技術実証、ビジネスモデル検討等を実施。
  • (注5)

IoTで拓く電力ビジネス-仮想発電所(VPP)ビジネスついて

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 第二都市インフラソリューション事業部
E-Mail:ecs_pr@ptg.jp.nec.com

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