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令和2年度「卓越した技能者(現代の名工)」表彰を受賞
2020年11月6日
日本電気株式会社
NECスペーステクノロジー株式会社
NECスペーステクノロジー株式会社(本社:東京都府中市)の眞山 新(まやま あらた)は、令和2年度「卓越した技能者表彰(現代の名工)」(注1)を受賞することが決定しました。内容は次の通りです。
- 職種名:電気通信機械器具組立工・修理工
- 受賞理由:受賞者は、人工衛星、ロケット等の宇宙機用の搭載機器の組み立て・配線の業務に長年従事し、豊富な作業経験から、高度な技能と幅広い知識を有している。
宇宙機用の搭載機器にはお客様から高い品質・信頼性が第一に要求されます。人工衛星1機あたり数万箇所にわたる電気的接続には「はんだ付け」が行われますが、その作業には理想的なはんだ形状や鏡面に似た光沢、それらの均一性が要求されます。特に高速通信用の高周波回路の場合は、はんだの形状やその量のばらつきが電気的な性能に大きな影響を与えるため、形状や使用量の均一性を極めて少ないはんだ使用量と十分な濡れ性をもたせて実現させる必要があります。例えば、厚さ0.01mmの極薄端子(膜)を接続する場合は、研ぎ澄まされた指先の感覚ではんだ使用量をきめ細かにコントロールして、機械・衝撃・熱的な負荷から断線を防ぐ余長配線(ストレスリリーフ)を取り入れながら「はんだ付け」を行うことが必要です。眞山は、これらの技能が高いレベルに達しています。入社直後にX線天文衛星「あすか」の製造に携わって以降、近年には準天頂衛星「みちびき」や小惑星探査機「はやぶさ2」(注2)、海外商用衛星等に搭載する様々な機器の製造に従事してきました。眞山が担当した部位は軌道上で一度も不具合を起こすことなく動作し、宇宙開発や利活用を支えています。
また、諸先輩方から学んだ仕事への向き合い方や細かな技能指導を礎に豊富な作業経験を積重ね、さらに自己啓発で培った幅広い知識によって技能を向上させてきました。眞山は、このように習得した技能を継承・発展させるため、自社内の後進技能者育成の独自教育カリキュラム開発や、製造委託先の関連企業に出向いて作業者に指導する等、人材育成の観点から全社の生産能力向上にも貢献しています(注3)。
「現代の名工」は、卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を表彰するもので、昭和42年の創設以来、技能者の地位及び技能水準の向上を図るとともに、技能の世界で活躍する職人や技能の世界を志す若者に目標を示し夢と希望を与えてきた、大変名誉ある賞です。
NECグループは、このたび受賞した職種をはじめ、これからも様々な職種において、高い技能を有する人材の育成を進めます。
以上
- (注1)「現代の名工」について
厚生労働省「卓越した技能者の表彰制度の概要(現代の名工)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/meikou/index.html
- (注2)小惑星探査機「はやぶさ2」への眞山の関り
1. 衝突装置の電気回路部の組み立て・配線
2. 中間赤外線カメラ(TIR)の電気回路部の組み立て・配線 - (注3)写真
1. 本人の正面写真 2. 宇宙機用搭載機器の組み立て・配線の様子 3. 自社内の後進者への指導(左側が眞山)の様子
NECの宇宙事業について
NECスペーステクノロジー URL:https://www.necspace.co.jp/
NEC 宇宙ソリューション URL:https://jpn.nec.com/solution/space/
NEC 宙への挑戦 URL:https://jpn.nec.com/ad/cosmos/
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC 宇宙・防衛営業本部 川内
E-Mail:info@space.jp.nec.com

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
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