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コニカミノルタ×NEC:プラネタリウムとSFプロトタイピングが実現した新感覚の共創体験

便利なソリューションを提供するだけでなくワクワクする未来をつくろうとするNEC。

2023年2月、東京・有楽町の「コニカミノルタプラネタリアTOKYO」で「コニカミノルタ×NEC SFプロトタイピングワークショップ ~無限の星空で∞の未来を想像=創造する~」と題したイベントを実施。「SFプロトタイピング」という新たなイノベーションツールを用いてこれまでにない共創の場をつくりだした。

SFプロトタイピング共創ワークショップ(ハイライト映像)

プラネタリウムで行われる異色のプロトタイピング

この日イベントが行われたのは「プラネタリウム」。コニカミノルタとNECのコラボレーションにより実現したもので、会場には両者の社員が集まった。
参加者はランタン型のライトを手渡され、薄暗い空間へ。イベントが始まると天井に星空が映し出され、一気に非日常空間へ引き込まれた。

NEC社員とともに、科学文化作家・宮本道人氏、文芸アイドル・西田藍氏、コニカミノルタ・神谷泰史氏と大江原容子氏が登壇し、SFプロトタイピングのワークショップを実施した。

SFプロトタイピングとは、フィクションを媒体に斜め上の未来像をつくり出す手法である。
単にSF的な想像力を通じて未来を考えるだけではなく、様々な立場の人々が集まり、SFアイデアを話し合うことで多様な未来の可能性を共有できることが魅力のひとつといえる。

科学文化作家/応用文学者 宮本 道人氏
文芸アイドル/書評家 西田 藍氏

複数の言葉を組み合わせ新たな概念を生み出す

ワークショップでは、「趣味の言葉」と「未来の言葉」を組み合わせることで未来像を構想する。今回のシチュエーションも踏まえながら、まずは登壇者から様々な言葉が挙げられた。

  1. 趣味の言葉
    「楽しい防災」「飯ごう」「モニュメンタリー」
  2. 未来の言葉
    「共創フラスコ」「宇宙移民」「イメージングテクノロジー」「没入エンタメ」
コニカミノルタ envisioning studio 神谷 泰史氏
NEC エンタープライズ企画統括部 プロフェッショナル 冨成 祐輔

次に、ふたつの異なる言葉を組み合わせ、見たことのない概念を生み出していく。
「飯ごう宇宙移民」という言葉があがると、「飯ごう型の宇宙船に乗った第一次宇宙移民がいて、彼らは第二・第三世代の宇宙移民から特別視されているのでは」と想像を膨らませる。こうしたアイデアから「一つひとつの飯ごうの中に異なる宇宙が入っている」「飯ごうのフォーマットは共通していてそれぞれの星の食べ物が入っている」など議論を重ねながら異なるアイデアを出していった。

さらに、そのアイデアを実際に実現するとどうなるかを考える。
「飯ごうとプラネタリウムの技術をかけ合わせて飯ごうを覗き込むと宇宙が見えるようなプロダクトをつくり、お米が“移民”するように一つひとつの宇宙を混ぜ合わせると面白い」「宇宙のシミュレーションをするようにして、飯ごうの中のお米一粒一粒が星になって星座が見えたりブラックホールが生まれるプロダクトがあると面白い」など様々な意見が出た。

一見、バカっぽい意見を出し合っているようにみえるが、むしろそのほうがよい。
友人との雑談のような心構えで意見を出す方が固定観念から抜け出しやすくなり、広くアイデアを創造できるのだ。

コニカミノルタ デザインセンター チーフデザイナー 大江原 容子氏
NEC エンタープライズ企画統括部 シニアプロフェッショナル 杉山 浩史

ワクワクする議論から未来は見えてくる

次に、会場の参加者を巻き込んでSFプロトタイピングを実践する。

  1. 趣味の言葉
    「手作り音楽フェス」「野球観戦」「クロスバイク」「ゲーム実況動画」「ジャズセッション」
  2. 未来の言葉
    「都市シミュレーション」「永久機関」「アンチエイジング」「ホログラム」「どこでもドア」

そこからさらに言葉を結びつけるのも参加者の人々だ。「ホログラム野球観戦」「永久音楽フェス」など耳慣れない言葉が並ぶ中、議論の対象に選ばれたのは「アンチエイジング都市」。これがどんな都市なのかを考える。

「都市の住民をモニタリングし、食生活などのアドバイスをしてくれる都市」「都市巡りをしていくとアンチエイジングにつながる」と提案し、これに対し「都市ごとに効能が分かれていても面白い」と応答した。さらに別の参加者は「都市が複雑化し迷子になる人が増えるのではないか」と指摘し、改善案として「アンチエイジング都市内の専属ナビゲーションサービスをつくろう」と提案があるなど、参加者からは積極的な発言が引き出されていった。

こうした未来像はビジネスと無関係に思えるが、実はここからのバックキャスティングが価値を生み出すことも多々ある。ただ机に向かって『ビジネス』を議論するのではなく、ワクワクしながら話し合うことで見えてくる未来があるはずだ。

共創を促すための空間づくり

夜のプラネタリウムという一風変わったシチュエーションで行われた今回のイベントは、登壇者と参加者が区別されず、いつもより自然にトークができるという効果をもたらした。

また、子どもと一緒に行えばもっとアイデアが広がりそうという声もあがり、SFプロトタイピングが世代を越えた交流を生み出す可能性を感じさせた。さらに、のびのびした議論の場を経たことで日ごろのビジネスシーンがときに硬直した空間を生んでいることを指摘する意見もあがった。

コニカミノルタとNECという異なる企業が共同で行った今回のイベントは、プラネタリウムという環境のもと、両社の想像力が混じり合う空間を生み出した。
一人ひとりが想像力を解放できる環境をつくり、ワクワクする体験を生み出すことでこそ、多様な意見が飛び出しこれまでにない未来の可能性が描かれたのだろう。コニカミノルタとNECが行った一夜限りのSFプロトタイピングは、企業共創の新たな形を示していたのかもしれない

SFプロトタイピング(フル映像)

SFプロトタイピング共創ワークショップ(フル映像)

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