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DXを成功させる”5つの軸”とは?具体的な目的設定と進め方

公開日:2024年3月28日

DXという言葉をよく聞くようになって久しく、いよいよ本格的に取り組まざるを得ないと動き出した企業や、取り組んでいるが思ったように成果が出ていない企業も見られます。DX推進にあたっては、「何を実現するためのDXか目的を明確にした上で、全社で取り組むべき」とされていますが、この目的の設定自体が悩ましく、スタートを切れずにいるケースもあるのではないでしょうか。本記事では、成功事例が多く出てくるなかでわかってきたDX推進の目的設定のあり方、また、今だからこそできる“DXの進め方”について解説します。

DXとは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、簡潔に言うと「デジタル技術を活用して、ビジネスを変革すること」であり、2018年に経済産業省が公開した「DXレポート」を機に、大きく注目されたワードです。「紙から電子データへ移行する」「個別の業務プロセスをデジタル化」するといった、単なるIT化・デジタル化に留まらず、デジタル技術の活用により、業務のあり方やビジネスモデル全体の変革を目指すことがDXであり、レガシーから脱却し、DXを実現しなければ、企業は競争力を失うと、DX推進の重要性・必要性が叫ばれました。
実際、テクノロジーはすさまじい勢いで進化を遂げ、世界中で最新技術を活かした取り組みが進んでいます。企業はこれらのデジタル技術を活かした新しいビジネスや商品の開発、業務プロセスの抜本改革、顧客リレーションの強化など、新たな取り組みを始めています。具体例として、サプライチェーンに関する情報をすべてデジタル化し、生産ラインを最適化、リードタイムの短縮・コスト削減へとつなげるケース(製造業)や、店舗等のオフラインの購買履歴と、オンライン上での行動履歴などを連携させることで、より顧客の嗜好にあわせたマーケティング施策を展開する企業(小売業)、さらに最近では生成AIを活用した業務の自動化や、無人自動運転やドローンを使った配送の実証実験などの取り組みも盛んにおこなわれています。
また、物価上昇や気候変動、従来の価値観、常識が通用しない、不確実性の高い社会を乗り切るためにも、DXによる事業モデル変革のニーズが高まっているのが現状と言えるでしょう。すでにDXの成功事例が多く出ていることも後押しとなり、自社でもDXに取り組みたいという企業が増えています。

DX推進の目的

DX推進の目的は、「新規ビジネスモデルの創出」「顧客満足度向上」「企業競争力強化」などが挙げられますが、具体的に取り組む際には、これらをブレイクダウンし、より具体的な目的へと落とし込む必要があります。もちろん、挙げるべき目的は企業によって異なりますが、そのテーマは大きく5つに分類できます。目的設定に悩んだら、まずはこの5つをベースに、「自社の課題はどこにあるのか」「DXの目的をどう設定すべきか」を探ることをお勧めします。

① 社会とビジネスのイノベーション

デジタルを活用し、新しいビジネスを生み出すというテーマです。これまでにない新たな取り組みにより、社会課題の解決や新規事業創出などを目指すものであり、自動車のライドシェアや、映画・番組・音楽などのストリーミングサービスといった、ビジネスモデルを根幹から変えた例はイメージしやすいでしょう。
最近では、生成AIの登場が大きな起爆剤となり、ドキュメントやデザイン作成、プログラミング、ヘルプデスク運用など、具体的に何の業務に活かすか、どのように事業や社会に貢献できるか、を検討するケースが増えています。挑戦的な取り組みが多くなるため、PoCや実証実験からスタートすることも少なくありません。

② 組織・人材の変革

DXでは、組織全体の風土・文化も変える必要があるとされます。社内でDXを推進するための組織体制整備、新たな人材に求められるジョブやスキル、人材採用のやり方などもこれまでと大きく変わるため、教育・研修や、評価制度の変革も欠かせません。また、ビジネスモデルや業務プロセスが変化するため、従来のやり方や考え方にとらわれないための組織風土・文化を作り上げていく必要もあります。様々な取り組みを通して、組織・人材のあり方を大きく変えることが2つ目のテーマです。

③ 顧客接点の変革

インターネットやスマートフォンの普及とともに、顧客との接点も大きく変わってきました。対面(オフライン)だけではなく、オンラインでの接点が増え、顧客接点における対応やデータ分析においても、AI活用が進みはじめています。オンライン・オフライン問わず顧客に関するデータを集約し、コンタクトセンターでのサポートやマーケティングなどに活用する、POSデータやセンサーなどと連携し、デジタルサイネージに状況に応じたコンテンツを表示するなど、複数の顧客接点の中で得た情報をどう組み合わせると、ビジネス機会や提供価値が高まるか、顧客のエンゲージメントが向上するかなど、新たな顧客リレーションの接点を模索する取り組みも多く見られます。

④ 業務変革

ビジネスのグローバル化が加速する一方で、気候変動や政情不安などのリスクへの備えや、サプライチェーン全体での業務のデジタル化が求められています。業務変革で目指すことは、業務プロセスやサプライチェーンにおける、“業務のあり方”そのものの変革です。業務のデジタル化やクラウドの普及などにより、複雑化、高度化、多様化する働き方に対応するためにも、業務プロセス、フロー全体を根本から見直すことも求められます。

⑤ デジタルプラットフォームの変革

上記の各テーマを実現するデジタルプラットフォームの変革です。これまでに各部署で個別に導入されたレガシーシステムは、企業内のデータ資産をうまく活用することができませんでした。これからは、データドリブン経営の実現に向けて、AIやクラウドの活用、ネットワークの大容量化・高速化、セキュリティ対応など、社内のデジタルプラットフォームも大きく変える必要があります。

DXを推進する方法 ~DXオファリングという新たな選択肢~

DXへのアプローチは、顧客側にも、ベンダ側にも明確な答えがない状態で取り組むことになるため、これまでのITシステム導入検討プロセスが通用しません。DXは、そもそも何から手をつければよいのかわからない、もしくは実際に取り組んでみないと、目指すべき姿自体が明確にならないケースが多いため、はじめから顧客側で要件や仕様を明確にして、ベンダに発注する従来の方法は双方リスクを伴います。「決まったシステムを構築する発注先」のベンダとしてではなく、顧客のビジネスの成功を共通の目標とするパートナーとして位置づけ、ともにディスカッションしながら、プロジェクトを進めていける体制が理想です。
また、これまでDXの進め方としては、「目標を明確にする」「体制を整備する」「必要なデジタルプラットフォームを整備する」という順番で行うことが重要とされていました。しかし、各ステップを時間やコストをかけて試行錯誤しながら進めるのではなく、より効率的・効果的に進めたいというニーズも多くみられます。
そのなかで注目されているのが「DXオファリング」です。DXオファリングでは様々な企業がDXの取り組みを進めるなかで見えてきた課題やニーズに対応した解決策がサービスメニュー化されているため、目標設定から順に進めるだけではなく、優先度の高い取り組むべき課題からメニューを選択して進められる点が特長です。自社で抱える課題解決のための“最適ルート”を支援するために整備されたものとも言えるでしょう。DXの取り組み事例が増えてきたなかで登場したソリューションであり、成功・失敗のナレッジをベースに最短ルートを目指すためにも有効です。

<DX推進事例>東京電力パワーグリット株式会社様

首都圏エリアで電力の供給などをおこなう東京電力パワーグリッド様では、業務効率・品質向上に向け、DXによる業務変革が不可欠と、まずは構想策定からスタートすることに。その背景にあるのが、安定した電気供給を維持するための電力設備更新工事の増加と、専門知識・スキルを持つ人材の減少です。少ない人材で、事業を維持・成長させるには、前例にとらわれないゼロベースでの業務変革が求められます。
そこで、DXオファリングのメニューの中から、DX戦略コンサルティングを活用することに。ディスカッションを重ね、「ありたい姿」を検討するとともに、現状とのギャップを把握。「どの業務をどう変えるか」から、AIやIoTなど先端技術の活用まで見据えたロードマップ策定を実現しました。

NECのソリューション

NECでは、これまで社内・社外で取り組んできた数多くの事例から得た成功・失敗の知見をもとに、DX上の課題を解決するサービスメニューとして「DXオファリング」を提供しています。課題や目的を整理しDX推進の戦略を立てるコンサルティングサービスから、課題別・業種別・テクノロジー別などの幅広い分野で150以上のメニューを用意しているため、お客様の抱える優先度の高い取り組むべき課題から解決することが可能です。NEC社内での取り組みや顧客への提案・導入の経験を踏まえ、ニーズが多く、DX成功につながるものをメニュー化しています。
メニューとしては下記のように、多岐にわたるものを揃えています。
1) DX戦略コンサルティングなどの上流工程
2) クラウド、AI、データ活用、セキュリティ、ネットワーク、生体認証・映像分析などのテクノロジー導入
3) 業種・業務に特化したメニュー

  • 建設現場における顔認証入退管理
  • ホテルのダイナミックプライシング
  • 防犯カメラの映像解析
  • 金融機関向けAI不正検知サービス など
DXオファリングは、NECの知見、テクノロジー、人材、ノウハウを集約させているため短期間で信頼性の高いDXの実現が可能なサービスの概要図

NEC自身のビジネスモデルも大きく“トランスフォーム”するなかで、NECでは「DXオファリング」に注力しており、DX戦略コンサルタントや、最新テクノロジーに明るいエンジニアなどの人材、DXを進める上でのノウハウや知見、テクノロジーを集約しています。あらかじめメニュー化したものから、顧客の課題や解決すべきテーマごとにマッチするものを提案することで、スピーディに導入し、お客様の課題に対しての価値を提供できます。
また、従来のような受託請負型のSIベンダから脱却し、顧客のパートナーとなるべく、まずは個々の企業ごとの経営状況や業界動向などの情報を収集した上で、経営課題やDX上のありたい姿を想定し、「このメニューから始めてはどうか」という提案(=オファリング)からスタート。DX推進のパートナーとして企業のDX推進に、徹底的に寄り添い、伴走します。

DXオファリングのご紹介

DXオファリングは、NECのDXに関する知見やナレッジ、人材、テクノロジーを集結させ、お客様の経営課題解決をご支援する価値提供モデルで、お客様は短期間で信頼性の高いDXを実現できます。