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NECの「働き方アップデート」 戦略実行力を最大化するためのベストな働き方を探る

ポストコロナの今、働く場所も働き方も変わりつつあります。グローバルIT企業をはじめ、リモートから出社へと舵を切るなど、各社が働き方を変えているなかで、NECはPurpose(存在意義)で掲げる「社会価値創造企業」として、Face to Faceのコミュニケーションにより、社員の力・チームの力を最大限に引き出す新たな働き方を模索。2024年3月から始まった「働き方アップデート」は現場に手ごたえが広がりつつあります。

コロナ禍のリモート急拡大 「タイムリーなフォロー」不足

コロナ禍で浸透したリモートワーク。NECではこれまで、「個人の自律に基づいて働く場所や時間を自らデザインするハイブリッドワーク」を推奨してきました。この考え方は、通勤時間や隙間時間の活用など、ワークライフバランスの観点で利点がある一方、コロナ5類移行後のニューノーマルにおいては課題が浮き彫りになりました。

例えば、キャリア採用(中途採用)者のオンボーディング(新しい仲間の順応を促進する取り組み)。今や採用全体の半数を占めるキャリア採用者へのアンケートによると、約3割が仕事の上での困りごとを「タイムリーに解決できていない」と感じています。さらに、リモートワークの環境下では管理職が「部下の健康状態の悪化に気づきにくい」という実態や、全社員を対象にしたサーベイでは、生産性向上やイノベーション創出のために、「もっとリアルなコミュニケーションを増やしたい」という声も見られるようになりました。

こうした課題や声に向き合い、ベストな働き方を「個人」でデザインするだけではなく、「チーム」として考え、Face to Faceのコミュニケーションを増やしていく必要がある。そのため、NECは「働き方アップデート」を打ち出したのです。

「戦略実行力」のために チームの対話を軸に基準をつくる

「社員の健康をベースとし、戦略実行力を最大化するため40%(週2日)以上のFace to Faceの活用を前提にチームで働き方を定める」

2024年3月、NECの堀川大介CHRO(最高人事責任者)が社員に示した、新しい働き方の指針です。個々の力をチームの力に昇華させ、組織のパフォーマンスを最大化するという原点に立ち返り、「戦略実行力の最大化」を掲げました。

3月、森田隆之CEOと堀川大介CHROから社員に働き方アップデートについて説明が行われた

NECには多様な事業や職種があるなかで、何がベストな働き方なのか。指針を定めるにあたって、実際に高い価値を創出し社内表彰を受けた複数のチームにヒアリングを行いました。

そこで見えてきた共通点は、「アイデアだし」や「要件定義」などの場面で、Face to Faceを有効に活用し、これらを緩くルール化していたこと、さらにそれらのチーム出社率が概ね40%というデータもあわせ、指針を策定しました。

同時に打ち出したもう一つの重要なメッセージは「チームで集まりコミュニケーションの質・量・スピードを高めること」です。各チームにとってベストな働き方は何か。指針を軸に、NECの全てのチームで4月から対話が行われました。対話においては、個人の事情への配慮に悩む声もあったものの、「対面活用によるスピードアップに期待」「お互いの働きを知る機会や学ぶ機会が増える」──何より「対話によって新しい働き方への理解が深まった」という前向きな意見が多く寄せられました。

なお、リモートに適した業務は引き続きリモートを活用するとともに、育児や介護、自身の健康などの個人の事情は、チームでの対話において十分に配慮していきます。

Face to Faceにより「生産性上がった」 社員へのサーベイで手ごたえ

スタートから4か月。変わることへの抵抗は少なからずありましたが、新しい働き方は着実に浸透しています。6月に行った、変革の実践度を測る定期的なパルスサーベイでは、4月以降にチームで対話した「働き方ルール」について「実践されている」が6割、「部分的に」も含めると「実践」は9割を超えました。

働き方をめぐる改善もありました。「心身のコンディションがよい状態」は3ポイント、「オープンで率直なコミュニケーションがなされている」は3ポイント、いずれも2023年9月の調査と比べて向上。経営の重点施策としているエンゲージメントスコアも上昇しました。

現場の社員からもポジティブな意識が生まれています。「質問したいときにすぐ質問ができることで生産性が上がった」「一人で悩んでいた部分が、対面で話すことにより効率的に解決できるようになった」という生産性の向上から、「チーム内の連携が強化された」「相手の表情や意見を引き出しやすくなり、オープンな会話ができるようになった」という声もありました。

もちろん「まだチームとして足並みが揃っていない」「会議室やネットワーク回線などの環境改善が必要」といった意見も一定数あります。肯定的ではない意見も含めて社員の声を聴きながら課題を明確にし、解決していく。こうして継続的にアップデートすることも一連の取り組みに含まれます。また、多様な社員の働き方を支える遠隔地勤務制度も、今回の働き方アップデートに合わせた適正な制度利用ができるように検討を進めています。

さらにNECではフロアの座席混雑率やチームメンバーの在席場所、チーム出社状況をデータで可視化するなどデジタルを積極活用し、チームの働き方アップデートをサポートしています。

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フロアの座席混雑率
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チーム出社状況

働く場所の選び方や、チーム内のコミュニケーションの取り方は、テクノロジーの進化や時代の変化に合わせてどんどん変わっていきます。戦略実行力を高めるために、チーム力を高める。助け合い、学び合い、チームで働く楽しさ、喜びを増やし、社員の力、組織の力を最大限に引き出していきます。アップデートは今後も続いていきます。

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