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「社歌」を通してNECが伝えたかったこと 時を超えてつながるPurpose

何のために、私たちは存在するのか。企業としての存在意義を意味する「Purpose」という言葉とPurpose経営が広まっています。そんなPurpose経営が注目されるずっと前から、企業の目指す姿やあるべき姿を浸透させるための様々なメッセージや手段がありました。その一つが日本独自の文化「社歌」です。NECは100年近く前に「社歌」を制作した歴史があり、その後も節目ごとに「歌」をつくってきました。2024年に創立125周年を迎えるNECの歴史にある「歌詞」をひもとくと、変わらぬNECの”Purpose”が垣間見えます。

1940年、北原白秋が共鳴したNECの姿勢

日本では、校歌や応援歌の斉唱が根付いており、これが、日本の社歌誕生に一役買ったといわれています。NECでもスーパーフレックスやリモートワークなど新しい働き方が広がってきた2019年ごろまでは、朝の始業時に本社や各地の拠点などで「NECの歌」が流れていました。今でも多くの社員が「歌」を口ずさむことができます。

「社歌」はNECにまつわる歌としては最も古い歴史を持ちます。1940年、神武天皇の即位が日本という国の成り立ちとして考えられていた当時、紀元2600年を記念して政府や各種団体で盛大な祝典と記念行事が計画されました。当時のNECでも記念事業として社歌を作ることになり、作詞を依頼したのが、校歌・社歌にも秀作を多くもっていた北原白秋です。

北原白秋といえば、詩・歌壇の大御所であり「からたちの花」「ペチカ」なとの童謡歌の大家でした。当時の担当者が、「とにかく当たってみよう」と白秋の自宅を訪問したところ、NECが絶えず新しい技術を開拓して時代の先端を切り開いている実情に共鳴され「即座に快諾を得た」という記録が残っています。白秋は、この頃、持病の糖尿病が悪化して、視力がほとんど失われていましたが、詩想を得るために三田工場や玉川工場に自ら足を運び、各種機器に直接手を触れながら、熱心に説明に聞き入っていたとのことです。

写真:NEC社歌レコード

作曲は、白秋と何度もタッグを組んでいた山田耕筰が推薦され、こちらも即諾されました。

先端技術への期待感、歌詞ににじむ

戦前の一般の人々が、通信技術に接した際のインパクトは、最近で言えば初めて「インターネット」を体験した時のような感動に通じるものがあったのかもしれません。「世紀の電流」「空飛ぶ翼」「地平は涯なし」といった表現には、通信技術が持つ可能性への高い期待が感じられます。

また、「福祉は涯なし」「電波に結ばむ世界の国々」といった表現には、NECが世界を結び、「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」を目指すという、今のPurposeにも通じるものがあります。

NEC社歌

1

黎明声あり世紀の電流、
放てよ捉へよ空飛ぶ翼を。
雲間にそびゆる無線の鉄塔、
行くべし有線、地平は涯なし。
通信文化ぞ我等が標識、
日本、日本、日本電気。

2

精密技あり斯界の新人、
窮めよ尽くせよ理法の真を。
神速すなはち響きて徹らば、
見るべし栄光、福祉は涯なし。
通信技術ぞ我等が天職、
日本、日本、日本電気。

3

靄々和気あり不断の勤労、
勢へよ励めよ大同一つに。
電波に結ばむ世界の国々、
為すべしこの秋、理想は涯なし。
通信報国我等が信念、
日本、日本、日本電気。

「NEC社歌」は1940年9月、明治神宮外苑競技場で開催された「紀元2600年日本電気奉祝大運動会」にて初めて披露されました。戦後の混乱期は歌われることはありませんでしたが、1950年ごろから、入社式や会社の運動会などで流されるようになりました。1958年には創立60年を記念して合唱曲に編曲し、日本電気合唱団の歌でレコーディングされました。

創立記念ごとに脚光をあびる「歌」たち

1979年の創立80周年を記念して制作されたのは「NECの歌」。「電子の技術 世界をささえる 人から人へ、家庭から家庭へ たしかな情報 心を結ぶ コンピュータ コミュニケーション NEC」といった歌詞からも、やはり「世界」「通信」、そして人々の生活を豊かにするという今に通じる志が込められています。

写真:NECの歌レコード

番外編としては、1989年の創立90周年記念にNEC共通のスポーツテーマソングとして「勝利のイメージ」がつくられました。NECグループ従業員から歌詞と曲を募集し、「銀河鉄道999」の曲で有名なタケカワユキヒデ氏に選考を依頼しました。歌詞からは、当時の時代が持つ空気もつたわってきます。

地球のはてまで続く 心をつなぐかけ橋 長い長い道を 君は駆けぬける 今に恋して走る Faraway 息を抱きしめながら Go away 熱く燃えてるその思い 地平線にとどけ Hurry up NEC いつまでも 力の限り NEC どこまでも 走ってゆける

世界をつなぐNEC。技術を駆使してイノベーションを起こし、「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指す」Purposeは、どの時代の「歌」からも感じとることができます。創立125周年の2024年、もしかすると「社歌」を歌おうとする機運が高まるかも?しれません。

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