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「時には主人公、時には脇役」
NECグリーンロケッツ東葛とNECが目指す社会 SDGs DAYに見えたもの
2024年4月5日

ラグビーの試合観戦に訪れた人々が体験していたのは、ラグビーではなくパラスポーツ。3月10日、NECグリーンロケッツ東葛(GR東葛)のホストスタジアムがある柏の葉(千葉県柏市)で、ボッチャと車いすテニスを楽しむファンとGR東葛の選手の姿がありました。GR東葛のホストゲームに合わせて開催された「SDGs DAY」で、なぜパラスポーツの体験イベントが行われたのか。参加者の声とイベントの立役者の想いを通してNECの取り組みをご紹介します。
「みんなでやると楽しい」GR東葛をきっかけにパラスポーツと出会った
SDGs DAY当日、GR東葛の試合開始2時間ほど前から、ボッチャと車いすテニス体験会場には大人から子供まで350人以上のラグビーファンが集まり、歓声と笑顔があふれました。

ボッチャ初体験の参加者も多いなか、「すごく楽しかった」といった感想が続々と寄せられ、ある女の子からは「またやりたい。スポーツが好きな友達にボッチャを教えてあげたいな」といったコメントも飛び出しました。
保護者からも「家族みんなで楽しみました。やっぱりスポーツはみんなでやると楽しいです」といった声や、「普段パラスポーツに触れることがないので、こういう場所で子供と一緒に体験できるのがとても良いですね」との声が聞かれました。


「この後のラグビー観戦も楽しみです」という声ももちろんたくさん。そもそも参加者のお目当てはGR東葛の試合です。ラグビーを見に来た人々が、パラスポーツと出会い、「みんなで一緒に楽しむ」新しい形を発見する。これこそ、このイベントの大きな目的の一つです。
「多様性」 実はラグビーとパラスポーツにある親和性
「ラグビーは多様性のスポーツなんです」。こう語るのは、今回のイベントをリードするNECスポーツビジネス統括部の浅野良太です。なぜラグビーの試合に合わせてパラスポーツイベントが? という問いへの一つの答えがそこにあります。
GR東葛の前身のチームで12年間プレーした浅野は、現役引退後にいったん高校教諭となってラグビー部のコーチなどを務めたのち、2019年にチームに戻りヘッドコーチに就任。2021年より現業に就いています。約40年にわたりラグビーに携わってきた浅野はこう語ります。「ラグビーは15人対15人で戦う、フィールド競技の中では出場選手の数が多い競技で、国籍や体格などそれぞれの違いを強みとして生かしながら自分の役割(ポジション)を全うすることで成立します。多様なメンバーの力を活かしてこそ強くなれるんです」

ホストゲームに合わせてSDGs DAYが開催されることになったとき、浅野にはあるアイデアが浮かんだといいます。「SDGsで謳われている“誰一人取り残さない” という考え方は、まさに、多様性の尊重です。SDGsとラグビーとパラスポーツには親和性がある。ラグビーをきっかけに、競技の垣根を越えてパラスポーツと出会うことで、多様性を考えることにつなげたいですね」。イベントには当日の試合に出ない選手も参加します。「体験する機会の少ない競技を体験し面白みを知ることは、選手にもチームにも得るものがあると思います」
難しい話じゃない。「スポーツを一緒に楽しむこと、そして一瞬の感動を分かち合うこと、そういうことから始めたい」。浅野は、イベントへの期待をこう語ります。「実際にそのスポーツに触れて楽しんでもらえれば、スポーツの競技の違いとか、いろいろなものをとっぱらって共感して、自然と笑顔がうまれる空間になる。そうなったら嬉しいですね」


GR東葛の「繋げる力」 ハブとなって新たな価値を生む
今回のようなイベントだけでなく、「地域に愛されるチーム」をめざして精力的に地元で活動を行うGR東葛。2023年度の活動件数は142回をかぞえ、地域とのつながりを深めています。試合に足を運んでくれるファンも増え、応援の声がチームの原動力になるという好循環になっています。


活動を牽引する浅野は、「スポーツチームにはお客様や地域など様々なものを繋げる力がある」と話します。NECが、スポーツを通じて新たな価値を提供していくなかで、GR東葛は一つの媒体としての機能を果たす。それを浅野はこう表現します。「チームがハブとなり時には主人公、時には脇役、というふうに役割を変えながら、スポーツの価値と魅力を伝えていきたいですね」と力を込めます。
多様性の尊重は、NECがPurpose (存在意義)に掲げる「誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」ともつながっています。GR東葛も、スポーツを通じた活動でハブとなって価値を生み出し、NECのPurposeの実現へとつなげていきます。