Japan
サイト内の現在位置
NEC生成AI サービス提供まで一気に実現、オールNECの力
2023年8月1日

「ChatGPT」―最近よく耳にしますよね。レシピや旅行プラン、はたまたちょっとした小説まで自然な文章をつくってくれる。この「ChatGPT」を始めとする生成AIをうまく使えば、人間がもともと持つ創造性や発想力を補って、より効率的に新しいアイデアや商品を生み出すことができると期待されています。
NECは日本語能力に長けた生成AIの基盤となる大規模言語モデル(LLM)を開発、このLLMを8月からお客様にサービス提供を始めることを発表しました。
NECの生成AIは何がすごいのか。人材、技術、顧客との信頼の蓄積…実現に導いたNECのアセット(資産)をひもときながら、生成AIの強みに迫ります。
日本語能力は世界トップクラス、AIスパコンも立役者
「構想4年、開発2年をかけて今日の日を迎えました。全社を挙げて取り組んでいることを伝えたい」。7月6日、NEC Corporate EVP 兼CDOの吉崎敏文はメディア/アナリスト向けの発表の場で力を込めました。


NECが開発した大規模言語モデルは、日本語能力は世界トップクラス。企業が独自に持っているデータを学習させることで、個別の業務に対応してカスタマイズできる点が特長です。金融、交通・物流、流通、製造など多岐にわたる業種での活用が可能になります。
「だからこそ、各企業様の競争力に繋がっていく」NEC Corporate EVP兼CTOの西原基夫も強調します。

社会のニーズに応じた生成AI提供の背景には、NECのアセットの一つであるNECが持つ国内最大級のAI研究用スーパーコンピュータの活用があります。そして、AIスパコンを活かせるのはNECが培った技術力があってこそ。NECの半世紀に渡るAI研究の積み重ねと受け継いできた技術力が、今回の開発に結びつきました。
ビジネスの現場で役立ててもらう 生成AIの専門家組織を新設
スピード開発したNECの大規模言語モデルも、実際のビジネスや研究の現場で活用してもらえないと意味がない。もう一つのNECの強みは、「社会価値の創造」のために支援できることです。コンサルティングからシステム構築、さらには人材教育までをあらゆる角度から活用を支援し、社会の役に立てるため、新たに立ち上げたのが、生成AIの専門家組織「NEC Generative AI Hub」です。
「コンサルタントやエンジニア、データサイエンティストなどNECの各ジャンルのプロフェッショナルを集めました」
新しい組織のリーダーであるNEC Generative AI Chief Navigatorの千葉雄樹はこう話します。新組織では、使いやすいサービスをめざして、現在進行形でブラッシュアップを急いでいます。

NEC Generative AI Chief Navigator
千葉雄樹

NECデータサイエンスラボラトリー
主幹研究員・ディレクター
小山田昌史
「生成AIから求めている答えを引き出すためには、独特の聞き方やちょっとしたコツみたいなものが実はある。お客様が頭を悩まさずに使って頂けるような質問テンプレートなどの支援機能も10月から提供していく予定です」

顧客と一緒に生成AIを磨きあげる独自のプログラム
実際に使う人々の要望をダイレクトに採り入れ、業務に役立てるために、企業や大学が参加するカスタマープログラムも立ち上げました。NECのサービスを実際に使ってもらい、翻訳や要約などの単純作業にとどまらない活用をめざしています。
7月時点で金融業や交通業など、約10の企業が参加。NECの生成AIを実際に使ってもらい、役立つ使い方を一緒につくり上げます。新しいサービスをともに磨く仲間がいる。ここには、NECがビジネスで積み上げてきた信頼の実績も活かされています。
「より深くお客様の課題を理解するために我々自身もお客様と一緒に考えていく。お客様もその課題を我々に教えてくれる。そういった関係性を1つのチームのように作っていくことで役に立つ生成AIの使い方により早くたどり着けると考えています」と千葉は力を込めます。

今年の流行語大賞もうかがう勢いのバズワードとなった生成AI。この新たな技術を顧客の、パートナーの、そして社会の役に立てるところまで一気につくりあげ、そしてこれからも磨き上げていくNECの取り組みは、技術によって新たな社会価値を創造するというPurpose(存在意義)の実現に向けた、新しいステップでもあります。