サイト内の現在位置を表示しています。

CLUSTERPRO X 4.2のご紹介~クラウド環境におけるミラーディスク容量の無停止拡張~

CLUSTERPRO オフィシャルブログ ~クラブロ~

はじめに

CLUSTERPRO Xの新バージョンであるCLUSTERPRO X 4.2を2020年4月10日より出荷開始しました。
今回は、CLUSTERPRO X 4.2の新機能の中からミラーディスク容量の無停止拡張についてご紹介します。
そのほかの機能強化ポイントはpopupこちら

  • Linux環境における無停止拡張手順を追記しました。(2020/05/22)

この記事の内容

1. クラウド環境におけるミラーディスク容量の無停止拡張のメリット

例えば5年後に500GBの容量が必要と試算される領域に関して、クラウド環境においては必要容量に合わせて拡張することがリーズナブルとされています。
しかし、これまでのCLUSTERPROは、ミラーディスク容量を無停止拡張できなかったため、計画停止が許容できない環境では導入当初から500GB確保する必要がありました。
 
CLUSTERPRO X 4.2で追加された機能を使用してクラウド環境のミラーディスク容量を無停止拡張することで、リーズナブルな運用が可能になります。
詳細は以下の図を参照ください。

2. クラウド環境におけるミラーディスク容量の無停止拡張の手順

今回はAmazon Web Service(以降、AWS)上に構築したHAクラスターに対して、ミラーディスク容量の無停止拡張を実施します。
AWSではAmazon EBSボリューム(以降、EBSボリューム)の無停止拡張に対応しており、EBSボリュームの拡張後に、CLUSTERPROでミラーディスク容量を無停止拡張します。

2.1 HAクラスター構成

AWSの構成イメージは以下の通りです。稼働系、待機系のインスタンスはWindows、またはLinuxを使用します。
構築手順の詳細は、HAクラスタ構築ガイドを参照ください。

  • Linuxでミラーディスク容量の無停止拡張を実施する場合は、ミラーディスク用のパーティションをLVMで作成し、ファイルシステムにXFSを使用する必要がありますので、ご注意ください。
【参考】
  • ソフトウェア構築ガイド > Amazon Web Services向けHAクラスタ構築ガイド
  • ソフトウェア構築ガイド > Amazon Web Services向けHAクラスタ構築ガイド

HAクラスター

2.2 無停止拡張手順(Windows)

設定の流れは以下の通りです。

  • 1.EBSボリュームの拡張
  • 2.ミラーディスク監視リソースの一時停止
  • 3.ディスクの拡張
  • 4.ファイルシステムの拡張
  • 5.ミラーディスク監視リソースの再開

ミラーディスクのサイズ拡張の詳細は、メンテナンスガイドを参照ください。

【参考】
  • システム構築ガイド > メンテナンスガイド
    ミラーディスクのサイズ拡張

2.2.1 EBSボリュームの拡張

AWSマネジメントコンソールからEBSボリュームを必要な容量まで拡大します。
EBSボリュームの拡張は、以下のサイトを参考にしました。

2.2.2 ミラーディスク監視リソースの一時停止

サーバ1(稼働系)とサーバ2(待機系)のミラーディスク監視リソースを一時停止します。

2.2.3 ディスクの拡張

  • 1.サーバ2(待機系)でミラーディスクリソースが活性化していないことを確認します。
  • 2.サーバ2(待機系)で以下のコマンドを実行します。
 > clpmdctrl --resize ミラーディスクリソース名 拡張容量(*)
(*) ブロックボリュームの仕様やボリュームの拡張方法により、AWSのマネジメントコンソール上で確保したEBSボリュームのサイズ全てを利用できない場合があります。 そのような場合は確保したEBSボリュームのサイズよりも小さいサイズでディスクを拡張してください。
例えば10GB(10240MB)に拡張する際に、10239Mと指定します。
例)ミラーディスクリソース名:md1 拡張後の容量:10Gの場合
 > clpmdctrl --resize md1 10239M
  • 3.サーバ1(稼働系)で2.で実行したコマンドを実行します。
 > clpmdctrl --resize ミラーディスクリソース名 拡張容量
  • 4.両サーバで以下のコマンドを実行し、サイズが同じであることを確認します。
 > clpvolsz 拡張したボリュームのドライブレター(例. M:)

2.2.4 ファイルシステムの拡張

  • 1.サーバ1(稼働系)でミラーディスクリソースが活性していることを確認します。
  • 2.サーバ1(稼働系)で以下のコマンドを実行します。
 > diskpart
  • 3.サーバ1(稼働系)で以下のコマンドを実行し、拡張したボリュームの番号を確認します。
 > list volume
  • 4.サーバ1(稼働系)で以下のコマンドを実行し、対象ボリュームを選択します。
 > select volume ボリューム番号(例. 2)
  • 5.サーバ1(稼働系)で以下のコマンドを実行し、ファイルシステムを拡張します。
 > extend filesystem
  • 6.サーバ1(稼働系)で以下のコマンドを実行し、diskpartを終了します。
 > exit

2.2.5 ミラーディスク監視リソースの再開

サーバ1(稼働系)とサーバ2(待機系)のミラーディスク監視リソースを再開します。

2.3 無停止拡張手順(Linux)

LVM領域の拡張は、既存のEBSを拡張してLVM領域を拡張する方法と新たにEBSを作成してLVM領域を拡張する方法があります。
今回の手順では、既存のEBSを拡張することでLVM領域を拡張しています。

設定の流れは以下の通りです。

  • 1.EBSボリュームの拡張
  • 2.LVMの拡張
  • 3.ミラーディスク監視リソースの一時停止
  • 4.ディスクの拡張
  • 5.ファイルシステムの拡張
  • 6.ミラーディスク監視リソースの再開

ミラーディスクのサイズ拡張の詳細は、メンテナンスガイドを参照ください。

【参考】
  • システム構築ガイド > メンテナンスガイド
    ミラーディスクリソースのパーティションのオフセットやサイズを変更する

2.3.1 EBSボリュームの拡張

AWSマネジメントコンソールからEBSボリュームを必要な容量まで拡大します。
EBSボリュームの拡張は、以下のサイトを参考にしました。

2.3.2 LVMの拡張

対象のパーティションを拡張し、論理ボリュームを拡張します。
※稼働系、待機系どちらも同様の手順を実施します。

パーティションの拡張手順は、以下のサイトを参考にしました。

【参考】
popupボリュームサイズ変更後の Linux ファイルシステムの拡張
 パーティションの拡張 (必要な場合)

今回は、パーティション(/dev/nvme1n1p1)に対して、以下のボリュームグループ、論理ボリュームを作成している環境を想定しています。

ボリュームグループ:lvg-test
論理ボリューム  :lvm-test1 (クラスタパーティションに使用)
                            lvm-test2  (データパーティションに使用)

実行手順は以下の通りです。

  • 1.対象のパーティションのサイズを確認するため、以下のコマンドを実行します。
 # lsblk
~一部省略~
nvme1n1                     259:0    0  11G  0 disk
└─nvme1n1p1               259:1    0  6G  0 part ←拡張対象のパーティション
  ├─lvg--test-lvm--test1 253:0    0   1G  0 lvm
  └─lvg--test-lvm--test2 253:1    0  5G  0 lvm
  • 2.対象のパーティションを拡張するため、以下のコマンドを実行します。
# growpart 拡張対象のデバイスファイル名  拡張対象のパーティション番号

例)デバイスファイル名:nvme1n1、パーティション番号 1の場合
# growpart nvme1n1 1
  • 3.対象のパーティションが拡張されたことを確認するため、以下のコマンドを実行します。
 # lsblk
~一部省略~
nvme1n1                     259:0    0  11G  0 disk
└─nvme1n1p1               259:1    0  11G  0 part ←拡張後のパーティション
  ├─lvg--test-lvm--test1 253:0    0   1G  0 lvm
  └─lvg--test-lvm--test2 253:1    0  5G  0 lvm
  • 4.物理ボリュームを拡張するため、以下のコマンドを実行します。
 # pvresize /dev/nvme1n1p1
  • 5.論理ボリュームを拡張するため、以下のコマンドを実行します。
 # lvresize -l +100%FREE /dev/lvg-test/lvm-test2

2.3.3 ミラーディスク監視リソースの一時停止

サーバ1(稼働系)とサーバ2(待機系)のミラーディスク監視リソースを一時停止します。

2.3.4 ディスクの拡張

  • 1.サーバ2(待機系)でミラーディスクリソースが活性化していないことを確認します。
  • 2.ミラーディスクリソースの詳細情報を表示するため、以下のコマンドを実行します。
 # clpmdstat --detail ミラーディスクリソース名
~一部省略~
 [Server : server2]
  NMP/Disk Size(MB)   : 5116/10236  ←ディスクサイズを確認します
  DP Device           : /dev/lvg-test/lvm-test2
  CP Device           : /dev/lvg-test/lvm-test1
  • 3.サーバ2(待機系)で以下のコマンドを実行します。
 # clpmdctrl --resize 拡張容量(*) ミラーディスクリソース名
(*) 拡張容量はミラーディスクリソースの詳細情報で確認したディスクサイズを指定します。
ブロックボリュームの仕様やボリュームの拡張方法により、AWSのマネジメントコンソール上で確保したEBSボリュームのサイズ全てを利用できない場合があります。
例)ディスクサイズ:10236、ミラーディスクリソース名:mdの場合
# clpmdctrl --resize 10236M md
  • 4.サーバ1(稼働系)で3.で実行したコマンドを実行します。
 # clpmdctrl --resize 拡張容量 ミラーディスクリソース名

2.3.5 ファイルシステムの拡張

  • 1.サーバ1(稼働系)でミラーディスクリソースが活性していることを確認します。
  • 2.サーバ1(稼働系)で以下のコマンドを実行します。
 # xfs_growfs ミラーディスクのマウントポイント(例:/mnt/mirror)
  • 3.サーバ1(稼働系)で以下のコマンドを実行し、2.で実行したマウントポイントの容量が拡張されていることを確認します。
 # df -h

2.3.6 ミラーディスク監視リソースの再開

サーバ1(稼働系)とサーバ2(待機系)のミラーディスク監視リソースを再開します。

まとめ

今回は、CLUSTERPRO X 4.2の機能強化ポイントの一つであるクラウド環境におけるミラーディスク容量の無停止拡張をご紹介しました。
段階的に容量を拡張することで、リーズナブルにクラウド環境を利用することができますので、クラウドでHAクラスター環境をご利用する際はCLUSTERPROを是非ご検討ください。

また、CLUSTERPRO X 4.2のpopup試用版を提供しておりますので、ぜひご活用ください。

お問い合わせ

当ブログに関するお問い合わせは、CLUSTERPRO プリセールスお問い合わせ窓口(info@clusterpro.jp.nec.com new window)までお問い合わせください。