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特定のプロセス終了を待ち合わせてジョブを制御しよう
JobCenter Lab vol.30こんにちは。
WebSAM JobCenter ブログ担当です。
WebSAM JobCenter R15.5.1では統合監視製品のWebSAM SystemManager Gと連携し、WebSAM SystemManager Gに登録されるメッセージを待ち合わせてジョブが制御できるようになりました。具体的な要件を例に、本機能の便利さをご紹介します。
【注意】
今回ご紹介する手順で連携可能なWebSAM SystemManager Gのバージョンは、11.0以上です。
要件のご説明
要件は以下の通りです。
【要件】
-
システム全体の統合監視をWebSAM SystemManager Gで実施する。
-
1日に1回不定期に実行されるアプリケーション1の終了を待ち合わせてから後続の処理を実行する。アプリケーション1はWebSAM JobCenterの制御対象外である。
-
アプリケーション1が終了した場合にWebSAM SystemManager Gに「プロセス状態が停止になりました。(NODE=Server1)(PNAME=C:¥bin¥ap1.exe)」というメッセージが登録される。
-
WebSAM JobCenter、WebSAM SystemManager GともにWindows環境。
処理の概要
WebSAM JobCenter R15.5.1ではWebSAM SystemManager Gに登録されたメッセージを待ち合わせる拡張カスタムジョブ部品があります。このカスタムジョブ部品を利用し、「プロセス状態が停止になりました。(NODE=Server1)(PNAME=C :\bin\ap1.exe)」というメッセージがWebSAM SystemManager Gに登録されたら、WebSAM JobCenterで後続のジョブを実行します。
【連携イメージ】

連携設定
連携の仕組みは以下の通りです。()内はデフォルトのポート番号です。

それでは具体的な連携設定を説明していきます。
- WebSAM SystemManager G MGの設定
以下の設定ファイルを更新します。
※上記はWebSAM SystemManager Gをデフォルトパスにインストールしている場合です
設定ファイルの末尾に以下を追記してください。httpsでWebSAM JobCenterと通信する場合の例です。
event.result_notification.access_point=https://<JobCenter MGのアドレス>:50443/sysmgr/events/messages event.result_notification.retry_interval=1 event.retention_period=1440 |
[管理ツール]-[サービス]を開き、[SystemManager G MessageStore Service]を再起動します。
- WebSAM JobCenterの設定
WebSAM JobCenter MGのHTTPデーモンであるjcresコマンドの設定ファイルを編集します。
※上記はWebSAM JobCenterをデフォルトパスにインストールしている場合です
以下はWebSAM SystemManager Gとhttpsで通信する場合の編集例です。jcresコマンドで利用するためのSSLサーバー証明書と秘密鍵を別途準備する必要があります。
#LOGDIR=C:\JobCenter\SV\spool\log\error #PORT=50080 #IPADDRESS=0.0.0.0 SSL=on #SSL.PORT=50443 #SSL.VERSION=TLSv1_2 SSL.CERTIFICATE=C:\〇〇〇\test.crt(※1) SSL.CERTIFICATE_KEY=C:\〇〇〇\test.key(※2) #SSL.CA_CERTIFICATE #SSL.VERIFY_CLIENT |
(※1)SSLサーバー証明書のファイルパスを絶対パスで設定します。
(※2)秘密鍵のファイルパスを絶対パスで設定します。
以下のバッチをダブルクリックしてjcresを起動します。
C:¥JobCenter¥SV¥tools¥jcres.bat
次にジョブネットワークを作成します。
作成するジョブネットワークは以下です。WebSAM SystemManager Gのメッセージ監視登録部品とメッセージ待ち合わせ部品のパラメータについては後述します。

・register_smgのパラメータ

・end_ap1のパラメータ

※本項目は拡張正規表現で指定可能です(.*はワイルドカードです)
※「¥」といった特殊文字は¥でエスケープします
「filter.***」はメッセージを受信するためのフィルタ条件を指定する項目です。

動作確認
設定が完了したら動作確認をしましょう。作成したジョブネットワークを即時投入します。WebSAM SystemManager Gにプロセス停止のメッセージが登録されるまでメッセージ待ち合わせ部品が待ち合わせ状態(RUN状態)になります。

もし、メッセージ監視登録部品(register_smg)が異常終了する場合はパラメータに設定したポート番号やホスト名が正しいかどうか、もしくはファイアウォールの設定等を確認してください。
ap1.exeを起動して終了させます。WebSAM SystemManager Gでプロセス停止を検知します。SystemManager G11はデフォルトではプロセス停止は異常と判定しますが、設定変更をすることでプロセス停止を正常とみなすことができます。

【参考】SystemManager G11のプロセス監視の定義は以下のように設定しています。

ap1.exeプロセスの停止メッセージをWebSAM JobCenterで検知し、後続の単位ジョブが実行されることを確認します。

メッセージ待ち合わせ部品(end_ap1)が正常終了しない場合は、jcresが起動しているか、設定したパラメータが正しいか等を確認してください。
以上で確認は終了です。
おわりに
今回のブログはいかがでしたでしょうか?WebSAM JobCenterは以下のWebページから60日間無償で利用できる試用版がダウンロードできますので、ぜひ機能をお試しください。WebSAM SystemManager Gのお試し版は弊社営業までお問合せください。
[WebSAM JobCenter試用版]
https://jpn.nec.com/websam/jobcenter/trial.html
[参考情報]
https://jpn.nec.com/websam/jobcenter/download.html
⇒WebSAM JobCenter拡張カスタムジョブ部品利用の手引き
⇒WebSAM JobCenterコマンドリファレンス
本ブログは皆様から頂いた様々なお問合せを参考にして更新しております。今後も皆様のお役に立つ情報を発信して行きたいと考えておりますのでWebSAM JobCenterブログをよろしくお願いいたします。