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統合監視ツールからボタン1つでジョブの異常個所を確認する方法
JobCenter Lab vol.13こんにちは。
WebSAM JobCenter ブログ担当の坂本です。
今回は統合監視ツールからボタン1つでジョブのエラー箇所を確認する連携手順をご紹介します。第7回のブログで紹介した統合監視ツールとの連携の応用です。
この連携にはWebSAM JobCenterのオプション製品WebSAM JobCenter CL/Webが必要となります。統合監視ツールにはWebSAM SystemManager G(Windows版)を使用します。
WebSAM SystemManager Gとの連携概要
WebSAM SystemManager Gとの連携概要は下図の通りです。赤い枠が第7回のブログから追加となった箇所です。

- 1.ジョブ実行結果(トラッカ)をテキスト形式のログファイルに出力
- 2.WebSAM SystemManager Gのログ監視によりジョブの異常を検知
- 3.監視結果をWebSAM SystemManager G Managerに通知
- 4.WebSAM SystemManager G Viewで監視メッセージを参照
追加となった箇所
- 5.WebSAM SystemManager GからWEBブラウザを起動してログインする
- 6.WEBブラウザ経由でエラーとなったトラッカ情報を要求
- 7.WebSAM JobCenter MGにエラーとなったトラッカ情報を要求
- 8.運用管理端末のWEBブラウザにエラーとなったトラッカ情報を表示
本連携の利用イメージ
WebSAM SystemManager Gの画面

WebSAM JobCenter CL/Webの画面

設定方法
それでは具体的な設定方法を見ていきましょう。今回は「単位ジョブのエラー」に絞った設定をご紹介いたします。なお他のイベントも同様の手順で設定可能ですので必要に応じて設定してください。
1.WebSAM JobCenterの設定
1.1 WebSAM JobCenterのイベント定義ファイル編集
- 以下のイベント定義ファイルを開きます。“%InstallDirectory%” はWebSAM JobCenterのインストールディレクトリです。
%InstallDirectory%\spool\conf\JNWEXEjobmsg.conf
- 以下の情報を単位ジョブエラーの設定行(jnwsv.uj.err)の末尾に追加します。
この情報を追加することでWebSAM JobCenterのログに該当トラッカのアドレスが表示されます。
<追加する情報>
(CLWeb_URL=https://<CL/Webサーバのホスト名またはIPアドレス>/ja%trkpath%)
<修正後>
青い文字が追加した情報です。EVENT jnwsv.uj.err JNW_UNITJOB_ERROR … START(%starttime%) %ujerrmsg% (CLWeb_URL=https://192.168.○.○/ja%trkpath%)
- 単位ジョブエラーの設定行(jnwsv.uj.err)の「%ujerrmsg%」(エラー出力結果)を削除します。エラー出力結果には改行コードや多数の文字列が格納される可能性がありますのでログへ出力しないようにします。
<修正前>青い文字が削除する情報ですEVENT jnwsv.uj.err JNW_UNITJOB_ERROR … START(%starttime%) %ujerrmsg% (CLWeb_URL=https://192.168.○.○/ja%trkpath%)
<修正後>「%ujerrmsg%」削除後の状態です
EVENT jnwsv.uj.err JNW_UNITJOB_ERROR … START(%starttime%) (CLWeb_URL=https://192.168.○.○/ja%trkpath%)
1.2 WebSAM JobCenterのログ出力設定
- WindowsのスタートメニューからWebSAM JobCenterの「サーバの環境設定」を起動し、サーバ環境設定画面を開きます。
- サーバ環境設定画面の左ペイン「サイト」を選択し、右ペインのサイト名「(Local)」を右クリックし、 「プロパティ」をクリックします。
- タブ「ログ」にて、テキストログの出力設定を行います。

ここでは「C:\log\jobcenter.log」を指定します
https://jpn.nec.com/websam/jobcenter/download.html
⇒WebSAM JobCenter環境構築ガイド
- サーバ環境設定画面の左ペイン「サイト」を選択し、右ペインのサイト名「(Local)」を右クリックし「停止」した後、「起動(サービス)」してください。
2.WebSAM SystemManager Gの設定
2.1 WebSAM SystemManager Gのログ監視設定
- WebSAM SystemManager GのViewを開き、メニューの[設定]→[定義モード] を選択してから下記の手順を実施します。
- WebSAM SystemManager Gの[トポロジービュー]配下のWebSAM JobCenter MGがインストールされているノードを選択、右クリックし [アプリケーションログ監視の編集] を選択します。

- 対象ノード配下の[アプリケーションログ]アイコンを右クリックし[アプリケーションログの設定]を選択します。

- [アプリケーションログ監視設定]画面で下記のように設定を行います。

ここでは「C:\log\jobcenter.log」を指定します
- 次にフィルタ定義を設定します。[JobCenter]アイコンを右クリックし、[アプリケーションログのフィルタ設定] を選択します。

- フィルタ定義画面で[追加]ボタンを押し、以下のフィルタ定義を追加します。
【フィルタ定義】
メッセージテキスト:JNW_UNITJOB_ERROR


2.2 WebSAM SystemManager Gのボタン設定
- 「メッセージ監視」を右クリック、「フィルタ定義」をクリックします。
- フィルタ定義画面で「追加」をクリックします。タブ「フィルタ定義」にて以下の項目を設定します。
【フィルタ定義】
アプリケーション:JobCenter

- タブ「アクション定義」の「関連情報1」をチェックし以下の項目を設定します。
アプリケーション:C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe
オプション :$REPKEY("CLWeb_URL")

以上の設定で、ジョブ実行結果に関する監視メッセージから、CL/Web経由で該当するトラッカを表示できるようになります。
3.動作確認
それでは動作確認をしてみましょう。まずはWebSAM JobCenterで異常を発生させます。
- WebSAM JobCenterのスクリプトに「dir ABCD」(dirコマンドのオプションに %InstallDirectory%\spool\work 配下に存在しないファイルもしくはディレクトリを指定します)と記載したジョブを即時投入して異常を発生させてください。

- WebSAM SystemManager Gの[メッセージ監視]画面に赤色の異常メッセージが表示されます。ダブルクリックするとどのジョブでエラーとなったのか詳細を確認できます。メッセージ詳細画面で「JobCenter CL/Web」ボタンを押すとブラウザが起動して異常が発生したトラッカを確認できます。なおブラウザの1回目の起動にはログインが必要です。

- エラー出力結果もブラウザから確認が可能です。

おわりに
今回のブログはいかがでしたでしょうか?。WebSAM JobCenter CL/Webを利用することでWebSAM SystemManager Gからジョブの異常個所をボタン1つで確認できるようになります。是非参考にしてみてください。
本ブログは皆様から頂いた様々なお問合せを参考にして更新しております。今後も皆様のお役に立つ情報を発信して行きたいと考えておりますのでWebSAM JobCenterブログをよろしくお願いいたします。
[参考情報]
https://jpn.nec.com/websam/jobcenter/download.html
⇒WebSAM JobCenter 基本操作ガイド
⇒WebSAM JobCenter Web機能利用の手引き
統合監視製品 SystemManager G
https://jpn.nec.com/websam/systemmanagerg/index.html