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待ち合わせ部品を使い分けよう

JobCenter Lab vol.11

こんにちは。
WebSAM JobCenter ブログ担当の坂本です。

今回はWebSAM JobCenterの「待ち合わせ部品」についてご紹介したいと思います。ある処理が終わるまで待ち合わせをしたいけれど、どの待ち合わせ部品を使えばよいか迷った経験はありませんか?
ジョブネットワークの構成やご要件に応じて使用する待ち合わせ部品は変わってきます。どの待ち合わせ部品をどんな時に使うのがよいか今回はご紹介します。

待ち合わせ部品の利用シーン

待ち合わせ部品は下記の4つがあります。それぞれの利用シーンを説明いたします。

待ち合わせ部品 利用シーン
ジョブ待ち合わせ部品 同一ジョブネットワーク内の業務の処理順序を制御したい場合に使用します。
ジョブネットワーク待ち合わせ部品
イベント受信/送信部品 WebSAM JobCenterのジョブ管理マネージャ(WebSAM JobCenter MG)が複数あり、業務が分散している場合で、業務間の実行タイミングを制御したい場合に使用します。
ファイル待ち合わせ部品 WebSAM JobCenter以外のアプリケーションとの連携等に利用します。FTPでファイルが送信されてきたら業務を実行するといった場合です。
※その他、時刻待ち合わせ部品がありますが今回は割愛いたします

待ち合わせ部品の設定イメージ

それぞれの待ち合わせ部品の設定イメージをご紹介します。

① ジョブ待ち合わせ部品

同じジョブネットワークに所属する単位ジョブを待ち合わせます。「同じジョブネットワークに所属する」とはサブジョブネットワーク内の単位ジョブも含みます。
下記の例では「データ加工処理1」が完了するまで「データ加工処理3」を実行しないように待ち合わせ部品を使用しています。

画面イメージ

② ジョブネットワーク待ち合わせ部品

同じジョブネットワークに所属するジョブネットワークを待ち合わせます。「同じジョブネットワークに所属する」とはサブジョブネットワーク内のジョブネットワークも含みます。下記の例では「データ送信処理1」が完了するまで「データ送信処理3」を実行しないように待ち合わせ部品を使用しています。

画面イメージ

(補足)
作成したジョブネットワークを右クリックして「チェック」を選択することで待ち合わせ部品の設定が正しいか確認することが可能です。

待ち合わせ対象が存在しない場合のエラー例

画面イメージ

③ イベント受信/送信部品

  • イベント受信部品
    イベントの送信元ホスト名、イベントID等を指定します。
    下記の例では他のマネージャ(Server2)のジョブネットワークの処理が完了したらバックアップを実行する例となります。

画面イメージ

  • イベント送信部品
    イベントを送信する送信先ホスト名、イベントID等を設定します。
    下記の例では「集計」処理が完了したら他のマネージャ(Server1)へイベント を送信し後続の処理を実行します。また、jnwevtcmd コマンドを利用して、手動やWebSAM JobCenterと関連のないプログラムからのイベント送信も可能です。

イベント送信の説明

④ ファイル待ち合わせ部品

待ち合わせするファイルが存在するホスト名、ファイル名等を指定します。
下記の例では各地区から送られてくる売上データの受信が全て完了したら「データ集計」処理を実行するジョブネットワークとなります。

画面イメージ

待ち合わせ部品ご利用時に考慮すること

各待ち合わせ部品は下記の「待ち合わせ対象のトラッカ」や「待ち合わせの要件」を考慮する必要があります。なお「トラッカ」とはジョブネットワークを一回実行する毎に生成されるオブジェクトで、その回に実行されるジョブネットワークのプロセスや結果をまとめたものです。

待ち合わせ対象のトラッカ

  ジョブ/ジョブネットワーク待ち合わせ部品 イベント受信/送信部品 ファイル待ち合わせ部品
他のマネージャのトラッカ × (注1)
他のユーザのトラッカ × (注1)
同一ユーザのトラッカで異なるトラッカ × (注1)
同一トラッカ 〇 (注2)

  • (注1)
    待ち合わせ自体は可能ですが、注意事項が多いため×としています。同一トラッカでの利用を推奨しています。
  • (注2)
    機能的な問題はありませんが、ジョブ/ジョブネットワーク待ち合わせ部品の方が分かりやすいです。

待ち合わせの要件

  ジョブ/ジョブネットワーク待ち合わせ部品 イベント受信/送信部品 ファイル待ち合わせ部品
WebSAM JobCenter外から制御したい ×
待つ側が先に起動する場合
待つ側が後に起動する場合 〇 (注3)

  • (注3)
    イベント有効期間を適切に設定することで待ち合わせが可能です。

待ち合わせ部品の使い分けまとめ

待ち合わせ部品の使い分けをまとめると以下となります。前述の「待ち合わせ部品の利用シーン」、「待ち合わせ部品の設定イメージ」と合わせてご確認ください。

  • 同一のジョブネットワーク内でのみ待ち合わせを行う場合
    「ジョブ待ち合わせ部品」もしくは「ジョブネットワーク待ち合わせ部品」をご利用ください。
  • 同一もしくは他のサーバのジョブネットワークを待ち合わせる場合
    「イベント受信/送信部品」をご利用ください。
  • 他のジョブネットワークや外部アプリケーションを待ち合わせする場合
    「ファイル待ち合わせ部品」をご利用ください。ファイル待ち合わせ部品は比較的万能な待ち合わせ部品となりますが、ファイルを作成する処理(もしくはファイルを削除する処理)を作りこむ必要があります。

おわりに

今回のブログはいかがでしたでしょうか?待ち合わせ部品はいくつかありますがどの部品をどんな時に利用すればよいかご参考にして頂ければ幸いです。

本ブログは皆様から頂いた様々なお問合せを参考にして更新しております。今後も皆様のお役に立つ情報を発信して行きたいと考えておりますのでWebSAM JobCenterブログをよろしくお願いいたします。

[参考情報]
https://jpn.nec.com/websam/jobcenter/download.html
 →WebSAM JobCenter 基本操作ガイド
 →WebSAM JobCenter 運用・構築ガイド

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当ブログに関するお問い合わせは、WebSAM JobCenterお問い合わせ窓口までお問い合わせください。