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遙か宇宙にある情報の宝庫、
衛星活用に最高の技術・知見を
投入したい

川上 陽大
エアロスペース事業部門
エアロスペースソリューション統括部
第二宇宙システムグループ
ディレクター SE職
2008年度キャリア採用

地上から宇宙へ。安全保障の新たな領域に挑戦

私がNECに入社したのは14年前。それまでは他メーカーで、やはり安全保障に関わる仕事に従事していました。ソフトウェア技術者を志す一方で、早くからこの領域を選んだのは「社会の役に立つシステムを作りたい」という思いがあったからです。そのシステムが国を守るためのものであれば、なおさらというものです。

ただプログラマーからSEに昇進し、お客さま先で仕事をするようになっても、前職で付与される責任は一定の範囲に留まっていました。もっとリーダーシップを発揮したい、お客さまと直接交渉したいという気持ちが強くなり、9年目にして転職を決意しました。新天地としてNECを志望したのは、以前から仕事上でも付き合いがあり、その技術力の高さと人材の優秀さに一目を置いていたためです。安全保障の領域において、NECという会社の存在感も大きかった。自分の力を発揮するのに、これ以上の場所はないと思いました。

転職に際しては、一つの挑戦がありました。私はもともと安全保障のなかでも防衛ソリューションを担当していたのですが、NECでは「宇宙事業」を希望しました。当時始まったばかりの宇宙利用の分野で自分の技術力を試し、より高めていきたいと思ったのです。手の届かない宇宙にあるシステムをどう活用し、いかに安全保障に役立てるのかという純粋な興味もありました。

安全を守るためのシステムは絶対に止めない

現在、私は第二宇宙システム第一グループのディレクターとして、第二宇宙システムの3グループをまとめる部長職を担っています。入社前から「リーダーとして責任のある仕事をしたい」と強く希望していたので、それが叶った形ですね。入社時の肩書きは「主任」で、そこから課長職、部長職へとステップアップしてきました。

最初に手がけた仕事は、当時NECが初めて開発した官公庁向けシステムの入れ替え作業です。といっても、日本の安全保障や危機管理の最前線で活躍するシステムなので、運用を停止させるわけにはいきません。運用を継続したまま全システムを切り替えるというのは、まさにNECが得意とする分野で、入社早々この作業に携われたことは大きな自信につながりました。以来14年間ずっとこのシステムに関わり、その間3回の切り替えを行っていますが、運用停止のない切り替えはNECしかできません。

この10数年間で日本の自然災害は激甚化し、国際的な脅威も高まるなか、安全保障のニーズは刻々と変化しています。一方で、宇宙情報を届ける人工衛星の数も飛躍的に増加。こうした状況や技術の進歩に応じてシステムを拡張・増強し、新しいソリューションをご提案していくのが我々の仕事です。これも長期間にわたってお客さまの運用を担当し、安全保障に関する業務を熟知しているNECだからこそできることだと自負しています。

衛星データとAIを組み合わせて未来の危機を予測

衛星の観測データからわかることはさまざまです。温暖化などの地球環境の把握はもちろん、台風や洪水、地震、噴火などの自然災害発生時の状況把握と早期対応にも、また近年では農業や漁業の生産支援においても、宇宙からの情報が欠かせません。安全保障領域における衛星利用はその最たるもので、同時に複数の衛星を運用・監視する必要があります。しかも私たちが活用している多くは周回衛星なので、地上と通信できる時間も限られている。人工衛星が日本上空を通過する1日に数回の数分間で、すべての情報をやりとりしなくてはなりません。

また、もし人工衛星でトラブルが生じても、宇宙に飛んでいくことはできないため、地上のシステムでなんとか工夫を凝らしてカバーすることになります。当然その作業時間も限られるわけです。ゆえに不測の事態に陥らないよう、常に衛星の状態を監視し、高信頼のシステムを提供することが我々の使命。万一トラブルが起きた時も、迅速に対応できる体制を整えています。この組織運営もディレクターの重要な仕事の一つです。

システムの安定運用を図りつつ、将来を見据えた新しいソリューションの開発も進めています。例えば、衛星データのAI解析もその一例。人間の目では瞬時に把握しきれない地形変化や船舶・航空機情報などを自動で検知し、警告するソリューションです。今後は、当社のビッグデータ技術を活用した予兆監視にもつなげていく計画です。

めざすは、宇宙利用事業のナンバーワンチーム

安全保障という領域の面白さは、最先端の技術を存分に注ぎ込むことのできる点だと考えています。なかでも宇宙事業には、IT技術のみならず、物理や化学などあらゆる知見を生かせるフィールドがある。ですから、誰であってもそれまでの経験は必ず役立つと思います。

私自身も宇宙のことは何も知らずに入ってきたのですが、NECのメンバーは本当に面倒見がよくて、いろいろな場面で助けられました。その恩返しというわけではありませんが、今も部下とのコミュニケーションは何より大切にしています。人に優しく、どんな目標にも果敢にチャレンジし、決してあきらめない。それがNECのカラーなのだと、日々思いを強くしています。

私の夢は、宇宙利用事業における世界ナンバーワンチームを作ること。そしてお客さまのニーズと期待に応える誰にもまねのできないソリューションを提案し、お客さまと共に日本の安全を守っていくことにあります。その夢を、新しい仲間たちと一緒に実現していきたいと願っています。

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