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NEC、AIを活用し紛争地に残された地雷埋設エリアの予測に成功

~実証で約90%と高精度な予測を実現し、安全・迅速・効率的な除去に貢献~

2023年3月29日
日本電気株式会社

NECは、地雷による犠牲者を一刻も早く減らすとともに、安全・迅速・効率的な除去作業に貢献するため、AIを活用し地雷埋設エリアを予測する実証実験を行いました。実証の結果、実際に埋設されていた位置との合致率が約90%と高精度に予測できることを確認しました。本実証は、2021年6月に開始した赤十字国際委員会(ICRC)との共創プロジェクト(注1)の一環として行ったものです。

AIで予測した地雷埋設エリア(赤円)と、実際に埋設されていた位置(黄緑点)との比較
(AIで予測するエリアをあらかじめ特定(赤四角枠))

地雷は、森林や砂漠では保護色のものが使われるため埋設位置を特定するのが難しく、また人や車両が通る場所を選んで埋設されるため、紛争が終わった後も人命に危害を与えやすい兵器です。2021年には、クラスター爆弾や地雷などのERW(Explosive Remnants of War:爆発性戦争残存物)による死傷者は世界で5,554人に達し、その大半が民間人であるとされています(注2)。また、地雷が埋設されている可能性がある地域では土地の開発が困難となり、経済発展が阻害されます。

今回の実証では、ICRCから河川・山岳地帯などの地形情報、工場や重要建物の位置といったオープンデータや、住民からの情報などの提供を受け、NECのAIで有効な情報を選択し分析することで、地雷埋没の可能性が高いエリアを予測しました。アジア地域の紛争地の情報をもとに予測したところ、実際に地雷が埋設されていた位置との合致率約90%を実現し、高精度に予測できることを確認しました(注3)。
これにより、従来は膨大かつ未整理の情報をもとに、多くの人が時間をかけて行っていた地雷埋設の可能性が高いエリアの特定を、少ない人員で迅速に行うことが可能になり、安全・迅速・効率的な地雷除去を支援するとともに、調査地域の拡大に貢献します。

NECは今後、他のアジア・アフリカ地域などの情報をもとにした実証実験や、ドローンや人工衛星などリモートセンシングにより得られる情報の活用を通じて、AIの予測精度と分析速度を向上していきます。また2023年度中に、本AIを活用した地雷埋設エリアの予測ソリューションを、各国の政府や国際機関などに提供することを目指します。NECはこれらの先進ICTや知見の融合により、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。

以上

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC グローバル事業推進統括部
E-Mail:grd@iog.jp.nec.com

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NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
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