サイト内の現在位置

NEC Analytics Challenge Cup 2023

開催期間:2023年8月15日〜9月15日(最終審査会:2023年10月13日)

AIの社会実装・活用が急速に進むなか、AI・データを活用してビジネス課題を解決し、新たな価値を創造するデータサイエンティスト育成の一環としてNECでは2017年度よりデータ分析コンテスト「NEC Analytics Challenge Cup」を実施している。2023年8月15日~9月15日に開催した第8回目となる分析コンテスト「NEC Analytics Challenge Cup 2023」は、サッポロビール株式会社との連携企画として「夏だ!ビールだ!データサイエンスでビジネスを変革しよう!」というテーマで開催した。

NECアカデミー for AIの連携企業・大学、AI・データアナリティクスコミュニティ参加企業、NECグループ企業から予測精度コンテストに176チーム(296名)、データ活用コンテストに97チーム(185名)がエントリーし、ビールに関連するデータを用いて予測モデルの精度や分析結果のビジネス価値を競い合った。

予測精度コンテスト

ビールの出荷量を予測するモデルの精度を競う「予測精度コンテスト部門」。最終提出に至った77チームのなかで、最優秀賞には日本電気株式会社の田幡 光さん、青池 孝さんのチームが輝いた。

最優秀賞

日本電気株式会社 田幡 光さん、青池 孝さん

受賞コメント
入念にデータ観察を行い、それに基づいて予測モデルを作成することで成果に結びついたと考えています。素敵なコンテストの開催及び運営本当にありがとうございました。

優秀賞

NECネクサソリューションズ株式会社 高橋 知暉さん

受賞コメント
この度は、このような賞を受賞できたことをとても嬉しく思います。私自身、初めてのデータ分析で、右も左も分からない状態でしたが、今回のコンテストを通じてデータ分析の様々な知識やスキルを身につけることができました。

優秀賞

NECソリューションイノベータ株式会社 大吉 みなみさん

受賞コメント
素敵なコンペティションを開催していただき、ありがとうございます。私にとって楽しさと学びの連続でした。1位を目指して、次回も挑戦したいと思います。

優秀賞

日本電気株式会社 吉田 泰介さん

受賞コメント
この度は素敵なコンテストを開催いただき、サッポロビール様、事務局の皆様、ありがとうございました。コンテストを通じて、多くの気付きがありました。引き続き精進したいと思います。

優秀賞

ダイキン工業株式会社 チームBeerMind

受賞コメント
今回は入賞することができ、とてもうれしく思います。取り組みがいのある素敵なコンペを開催いただき、NEC様, サッポロビール様に感謝申し上げます。ビールのように、最後の一滴まで楽しめるコンペでした。

データ活用コンテスト

ビール関連データを用いて分析結果から導き出される価値を競う「データ活用コンテスト部門」。最終提出に至った21チームのなかで、最優秀賞には日本電気株式会社の岩名 紘基さん、境 辰也さん、新井 裕介さん、伊藤 大輝さん、金澤 波音さんのチームが輝いた。

最優秀賞「若年層のビール購入促進に向けたラベルデザイン案検討 with 生成AI」

日本電気株式会社 岩名 紘基さん、境 辰也さん、新井 裕介さん、伊藤 大輝さん、金澤 波音さん

受賞コメント
この度は最優秀賞を頂きありがとうございます。話題の生成AIをフル活用した分析テーマでしたが、改めて技術としての可能性を強く実感しました。コンテストという、自由な発想でチャレンジできる機会を頂き誠にありがとうございました。近いうちに黒ラベルとエビスで打上げしようと思います♪

審査員コメント
アイデアに新規性があり、かつ実際にイメージ画像を作って提案に組み込んでいる点が素晴らしい。また、InstructBLIPやStable Diffusionなどの最新の生成AIを活用している点や完成度が高い点を評価。さらに良い提案にするためには、(1)この施策によって売上や利益にどれくらい貢献できそうか、(2)実現のためのハードルや検討事項は何か、などについて考察を入れると良いと考える。

優秀賞「サッポロ箱(買い)推し」

中外製薬株式会社 中臣 政司さん、株式会社BCC 竹内 美聡さん、株式会社TMMC 久保 暢さん、日本電気株式会社 浅見 隆太さん

受賞コメント
AI・データアナリティクスコミュニティメンバーとして参加し、多角的な視点でビールの販売分析を行い、チームとの議論でアイデアを深めました。全員で楽しく取り組んだ成果が優秀賞として認められたことを嬉しく思います。貴重な機会をありがとうございました。

審査員コメント
データ分析と推し活の提案など、黒ラベルの永続的なファンを獲得するためのマーケティング戦略としてストーリーが一貫しているのが良い。ベースにある基礎データ観察も評価。ブランドカラーをあえていじっているところが面白味ではあるが、一方で「黒ラベル」のイメージを崩すことにもなりかねないと考える。その点で、ブランディングの観点での考察や、定量的な効果想定を加えることでよりよい提案になると考える。

優秀賞 サッポロビールのビジネス拡大のためのデータ分析とビジネスアイデア提案「サッポロクラシックコレクションズ」

ダイキン工業株式会社 チーム”ビールおこし”

受賞コメント
優秀賞に選出頂けたこと、嬉しく思います。ビール好きのメンバーだったため、データ分析で得られた気づきから、ビール業界のことを考察、想像するのが楽しかったです。また、データ分析からビジネス価値に繋げる貴重な経験を得ることができました。このような機会をご用意頂き、ありがとうございました。

審査員コメント
消費者や業界の内部課題も踏まえて、ビールの売り上げだけでなく別の部分で収益を得るビジネスモデルを提案している点を評価。ご自身のビールに対する思いが入った提案であり、データ分析から地域性の割り出しなども良い視点だと考える。分析対象企業の売り上げや利益、マーケットシェアにどの程度貢献する想定なのかという議論を加えるとよりよい提案になると考える。

入賞「プレミアムビールはヱビスが制す ~ヱビス×アニメが若年層の心を解き放つ~」

株式会社 ゆがふホールディングス 上原 康貴さん、ライオン株式会社 S.プーチットさん、グローリーシステムクリエイト株式会社 前橋 健太さん、日本電気株式会社 成田 智絵さん

受賞コメント
異なる企業で構成された連携チームの協力と創造性に感謝します。集中的にチームの皆さんと協業でき、貴重な経験をさせていただきました。短い期間でしたが色々な発見がありました。今回の経験を今後の仕事にも活かしていきたいと思います。

審査員コメント
アイデアは大変ユニークで、競合他社を含めたデータ分析、Stable Diffusionの利用、YEBICHU・ちびだら飲みに対応した提案など、非常に良く練られている。一方で、これまでつみあげてきたブランドの毀損が気になるところであり、ブランディングの観点の考察があるとよい。また、限定品は一般的にコストがかかるため、コスト対応策についても一考されると、より良い提案になると考える。

入賞「酒税法改正時の需要分析に関する報告書」

株式会社錢高組 田中 英穂さん、スミセイ情報システム株式会社 松場 信一さん、ニュートラル株式会社 小島 大輝さん、株式会社ヤッホーブルーイング 江原 彩香さん、日本電気株式会社 岩科 智彩さん

受賞コメント
取り組み当初は「出口」が見えず苦戦しましたが、幾度となく仮設検証を繰り返すうちに、ゴールがうっすらと見え、提案へと繋げられたように感じます。このチームで協業できたことに充実感と達成感を感じています。この度は、ありがとうございました。

審査員コメント
税改正に伴う販売動向データに基づき、新製品・既存製品のリニューアルを持続的に行うことを提案されるなど、素晴らしい着眼点と考える。また、現実味があり、かつ丁寧な分析に基づいているので説得力が高いと感じた。公開されている中期計画なども踏まえ、今回の分析対象企業が目指している方向性との整合も議論、考察するとより良い提案になると考える。

入賞「そうだ!サッポロガーデンパークに行こう!」

NECソリューションイノベータ株式会社 田澤 宏季さん、大沢 真由美さん、井上 千夏さん

受賞コメント
札幌市民に馴染みのあるサッポロビール様への提案ということで、実体験に基づき様々な仮説を考えました。そこにデータからの考察を紐付けて最終的な成果物まで辿り着くことができました。受賞できたことをとても嬉しく思います。

審査員コメント
サッポロビールならではの分析になっており、サッポロビールの魅力を伝えようとする姿勢が良い。また、メンバーの体感をもとに、外部のデータをくみ合わせ、仮説を指示するストーリー展開も評価。この施策が成功した場合、分析対象企業全体の売上や利益にはどの程度の貢献が想定できるのか、また、それは他地域や他商品へ波及させることはできそうか、こうした方針は企業の中計とある程度は整合するか、など定量的なデータ分析を加えるとともに、戦略的な視野での考察もあるとよりよい提案になると考える。

まとめ

「データ活用コンテスト」については、入賞チームがデータから導き出した分析結果を発表し、サッポロビール株式会社 サプライチェーンマネジメント部 部長の吉邑 大輔氏、また、データ分析のプロフェッショナルであるNEC AIアナリティクス統括部 上席プロフェッショナルの本橋 洋介、NEC AIソリューション・サービス開発センター長の秋元 一郎、NEC AI・アナリティクス統括部 シニアプロフェッショナル 山口 雄大の計4名が審査員を務め、審査員の「事業性」「革新性」「完成度」の3指標による配点と、聴衆票の配点の合算で最優秀賞を決定した。

また、「予測精度コンテスト」では入賞チームが分析ノウハウを発表するとともに、聴衆からの質問を募り、パネルディスカッション形式で、分析の難しさや工夫点について議論した。

コンテストの締めくくりでは、審査員から「机上の分析だけでなく現地に足を運んでいただいたチームもあるなど、サッポロビール株式会社の社員同様に真剣に分析に取り組んでいただいたことがよく伝わる発表だった」「コンテストで得た多様なアイデア、分析ノウハウ等の学びを是非ご自身の業務に活かすことを考えてほしい」「同じデータをもとにしてもバリエーションが出てくるのが興味深い。皆で発表し合いノウハウを共有することで多くの気づきを得た。改めて分析の力を感じた。」「自分の仕事に明日から活かしていきたい、良い刺激を頂けた。」などのコメントや感謝の言葉が述べられ、聴衆から温かな拍手が送られた。

開催概要

イベント名 NEC Analytics Challenge Cup 2023
主催 NEC AI・アナリティクス統括部 AI人材育成グループ
スケジュール エントリー期間:2023年6月19日(月)~7月21日(金)
コンテスト期間:2023年8月15日(火)~9月15日(金)
審査・表彰:2023年10月13日(金)
参加対象 NECアカデミー for AIの連携企業・大学、AIデータアナリティクスコミュニティ参加企業、NECグループ社員
会場 オンライン開催