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2023年度(24年3月期)第1四半期 決算概要
Ⅰ. 2023年度 第1四半期 決算概要
2023年度 第1四半期実績について説明します。
売上収益は7,065億円、前年度比で7.1%の増収となりました。
調整後営業利益は5億円の利益となり、前年度比では74億円の増益です。
また、今年度から新たにNon-GAAPでの営業利益および当期利益を開示いたします。
Non-GAAP営業利益は営業利益から「買収により認識した無形資産の償却費およびM&A関連費用」、一過性損益である「構造改革関連費用」、「減損損失」、「株式報酬」、「その他一過性損益」を控除した、本源的な事業の業績を測る利益指標と考えております。
このNon-GAAP営業利益は6億円の利益となり、前年度比で138億円の増益となりました。
セグメント別の実績について説明します。
全社の調整後営業利益の変動要因としては、ITサービスで171億円の増益、社会インフラで31億円の増益となり、いずれも増収増益となりました。
その他は、日本航空電子工業により26億円の減益です、調整額は、前年度に計上した資産売却益の剥落や、社内DX投資の増などにより103億円の費用増となっています。
これらの結果、全社の調整後 営業利益は前年度比74億円の増益となりました。
また、Non-GAAP営業利益は、同138億円の増益となりました。
セグメント別の状況について、まずITサービスから説明します。
売上収益は、国内向けが牽引し、旺盛な需要により企業向け・官公庁向けが好調に推移したことにより、前年度比10%を超える大幅な増収となりました。
また、調整後営業利益は、売上増に伴う利益増に加え、国内SI(システム・インテグレーション)領域の収益性向上も寄与し、増益となりました。
次にITサービスの受注動向です。
ITサービスの内訳として、国内と海外DGDF(デジタルガバメント デジタルファイナンス)、さらに国内は主な業種毎の動向をお示ししています。
ITサービス全体では前年度比で3%の増加、そのうち国内は2%の増加となりました。
国内のうち、パブリック領域では官公庁向けが好調に推移し6%の増加です。
エンタープライズでは前年度比16%の伸びとなり、好調を維持しています。
業種別に見ますと、金融向けは大型案件を獲得し、37%と大きな増加となりましたが、この大型案件を除いてもほぼ2桁の成長となっています。
製造向けは、2021年度・2022年度とそれぞれ5%ずつ増となっており、この1Qはその水準から概ね横ばいとなり堅調です。
流通・サービスは、主にサービス向けを中心に案件が増加し、9%の増加となりました。
国内その他は、14%のマイナスとなりましたが、これは消防・防災システムの更新需要を控え、この1Qは少額に留まっているためです。
また、海外DGDFはNEC Software Solutions UKが牽引し8%の増加となりました。
続いて社会インフラです。
売上収益は、テレコムサービスの海洋システムやOSS/BSSを中心とした海外向け売上が拡大し増収となりました。
調整後営業利益は、売上増に伴い増益となりました。
Ⅱ. 2023年度 業績予想
2023年度通期の業績予想について説明します。
1Qは想定通りに進捗しており、本年4月28日に発表した年間予想値から変更はありません。
セグメント別の売上収益・調整後営業利益になります。
まず、ITサービスの今年度の予想についてです。
売上収益は、前年度比で2.6%の増収を計画しており、国内での好調なIT需要が継続することを見込み、民需向けを中心に増収の計画です。
調整後営業利益は、国内での売上増に伴う増益と、海外DGDFでの収益性改善により前年度比で90億円の増益を計画しています。
次に社会インフラです。
売上収益は、テレコムサービスおよびエアロスペース・ナショナルセキュリティともに増収を見込み、前年度比 2.1%の増収を計画しております。
調整後営業利益は、主にテレコムサービスにおける前年度の一過性要因の解消により212億円の改善を計画しています。
Ⅲ. トピックス
最後にトピックスです。
1つめは生成AIです。
7月6日に、日本市場向け生成AIを開発・提供開始することを発表しました。
NECが開発した世界トップクラスの日本語性能、かつ軽量な大規模言語モデルに加え、グローバルパートナーのテクノロジーを活用し、お客様の業務変革に貢献するサービスをワンストップで提供します。
また、生成AI活用のためのプログラムを立ち上げ、約10の企業および大学とともに活動を始めています。
この生成AIの開発および提供開始を発表してから数日で数百件の引き合いをいただきました。国内の生成AI市場では、開発意向の表明に留まる企業が多いなか、NECは先んじて生成AIの提供を開始し、事業拡大を目指します。
次にAvaloqです。
Avaloqは、米国の資産運用会社であるBlackRock社と戦略的パートナーシップを締結し、ウェルスマネージャーやプライベートバンク向けに両社の統合ソリューションを提供します。両社の強みを掛け合わせ、市場競争力を強化し、クロスセル等により幅広い顧客へとアプローチすることで事業拡大を図ります。
3つ目は経営インフラの高度化です。
経営インフラを高度化すべく、そのフラグシップとして社内の基幹システムを刷新し、この2023年度から1stフェーズを稼働させています。
商談プロセスを会社全体で標準化・システム化し、あらゆる情報を蓄積・可視化することで、商談段階での適切な価格設定や、ビジネスプロセスの効率化および最適化によるオペレーション改善を実現していきます。
最後にイベント開催のお知らせです。
まず、IR dayです。
こちらは資本市場の皆さまを対象としたイベントとなりますが、今年は11月の最終週に開催いたします。各事業領域の責任者から、2025中計の達成に向けた取り組みについてご説明いたします。
次に、NEC Innovation Dayです。
こちらはメディア・ITアナリストおよび資本市場の皆さまを対象としたイベントとなり、今年は12月15日に開催いたします。NECの研究開発および事業価値創出の戦略についてご説明いたします。
以上で説明を終わります。