Japan

関連リンク

関連リンク

関連リンク

関連リンク

サイト内の現在位置

インタビュー

2023年9月20日

ITの最先端を走るメタバースやWeb3で
事業を掘り起こす面白さを実体験

※近藤 塁さんはリモートでご参加、インタビューにお答えいただきました。

NECもメタバースを活用した事業開発に取り組んでいるのをご存知でしょうか。2022年10月に立ち上がったばかりのチームで中心となって活躍しているのが、マーケター出身の近藤さんとハードウェアエンジニア出身の小野さんです。この二人に、NECにおけるメタバース事業の現在地と、新事業開発の進め方や心構えを聞きました。

マーケティング、人工衛星の機器開発からメタバース事業開発へ

―事業開発統括部 メタバースグループに参加するまでの経歴を教えてください。

近藤 スマートフォンのゲーム開発をしている企業のマーケティング職から、通信事業者の子会社の事業開発(BizDev)を経て、2022年11月にNECに入社しました。当初から事業開発統括部 メタバースグループに所属しています。
 
小野 私は2008年にNECに新卒で入社しました。最初は宇宙システム事業部の子会社(現在のNECスペーステクノロジー)に出向し、ハードウェアエンジニアとして人工衛星の搭載機器の設計・開発をしていました。その後、今から6年ほど前に社内の人材公募制度を使って事業開発統括部に異動し、メタバースグループに所属するまでは主にブロックチェーンを使った事業開発に従事していました。

―メタバースグループではどのような仕事をされていますか。

近藤 2022年10月に立ち上がった部署で、メタバース関連の事業創出を目的にしています。メタバースそのものだけでなく、Web3(分散型インターネット)やAI(人工知能)などを含む最新の技術領域での事業創出に関わっています。その中で、分散型ID(DID:Decentralized Identifier)システムの事業化が私の担当です。自分の情報を自分が主権的に利用できる、自己主権型(セルフソルビング)IDの考えを具体化するものです。そうした分散型IDの仕組みづくりと、ビジネスのユースケースの構築に取り組んでいます。

小野 デジタルヒューマンを活用した事業開発が私の担当です。これは、人間の外見と振る舞いをデジタルで可能な限り忠実に模倣した3Dアバターなのですが、メタバース空間やリアル世界で人間のアシスタントとして活躍する世界の実現を目指して、近藤さんと同じように、具体的なユースケースの構築に取り組んでいます。

業界の最先端で時代の転換点に立ち会う喜び

―メタバースグループでの仕事で、どのような点にやりがいや面白さを感じていますか。

近藤 メタバースやWeb3、AIなど、IT業界の中でも最先端の領域で、まだ課題が顕在化していないところを自分で掘り起こすことです。まだ見えない新しい使い方を探していく作業の難易度は高いですが、やりがいと充実感があります。

小野 これまでは関心のある一部の方々の間で議論されているに過ぎなかったデジタルヒューマンが、AI技術などの進展により、人間にとって身近な頼れる存在として、日常生活の中で活用しようと真剣に検討されている今の状況は、まさに時代の転換期にあると思っています。そうした転換を引き起こすデジタルヒューマンのような存在を、どのようにユーザーに使ってもらえるかを考えていくことが面白いところです。

―メタバースグループではNECの他部署とも連携しているのですか。

近藤 NECは生体認証の高度な技術を持っています。メタバース空間に入ると、その人が本当にその人であるかを示す「実在性確認」が必要になり、そこで生体認証の技術を活用できると考えています。生体認証やブロックチェーンの技術は、国内だけでなくNEC欧州研究所やNECシンガポール研究所などとも連携しています。

小野 私の場合、AIをはじめとした関連技術が必要で、さまざまな部署と連携しています。その際、NECの中に多様で優秀な人材がいることは大きな強みになっていると感じています。また、事業開発を進める上で、カスタマーリレーションが幅広くあることも強みです。こんなことをお客さまと一緒に進めたいと思ったときに、すぐにディスカッションやチャレンジができるのはありがたいです。

―新事業開発はどのように考えて進められているのでしょうか。

近藤 NECでは、新事業開発の承認プロセスがしっかり決まっています。この段階までにどんな情報を揃え、PoC(概念実証)をする顧客を見つけ、ビジネスプランを作る――といった規定に沿いながら、スピードをより重視して進めています。

小野 日本企業の中でも、NECは早い段階から事業開発のプロセスや考え方が明確にされていたと聞いたことがあります。多くの事業を推進してきたこれまでの経験が、今の体制につながっているのだと思います。

近藤 規模的な面では、NECに入社するときに事業開発統括部はユニコーン規模の事業創出を目指す部署だと聞かされましたので、あまり小さい規模の事業開発は想定していません。

小野 どのぐらいの規模から始めるかはテーマによっても違いがあるでしょう。そのため、どのようなビジネスを作りたいのか、ビジョンをしっかり持つことが重要です。最終的に大きなゴールに導けるものならば、最初の一歩が小さかったとしても問題はありません。その意味で、スタート時の大きさはどのようなものでもよいと思っています。

新事業開発に必要なのは諦めないこと

―新事業開発に必要な心構えやスキルなどはありますか。

小野 私は、諦めない気持ちが大切だと考えています。新事業開発はゴールが明確に決められませんし、うまくいくかどうかもわかりません。世の中の流れが早くて陳腐化してしまうこともあります。そんな変化の中で自分が思ったように動けないと感じたときも、諦めずに前を向いて進める人のほうが向いているのではないかと思います。

近藤 マインドセットとしては、粘り強さのようなものが必要だと感じています。一方、私はマーケティング出身ですし、小野さんはハードウェアエンジニアといったように、現在のメタバースグループの7人のメンバーの経歴はバラバラですので、スキルセットとしては多様な人が活躍できる場です。

―最後に今後の目標を教えてください。

近藤 自分自身が世に送り出したプロダクトが実際に使われることが夢です。そして、再現性を持ってプロダクトを世に送り出すプロセスを構築できる人間になりたいと思っています。いつかは海外の研究所で働いてみたいという希望も持っています。

小野 元々、自分が作った物事で、周囲の人が喜んでくれたり笑顔になってくれたりしたらいいと思ってNECでエンジニアになりました。ですから、メタバースやデジタルヒューマンを使って多くの人が笑顔を見られるようになったら、それ以上の喜びはありません。

通信会社子会社で新規事業開発を経て、メタバース・Web3領域での新規事業開発担当としてNECに入社。趣味は湘南でサーフィン、SUPフィッシング。

事業開発統括部 メタバースグループ
近藤 塁さん

ハードウェアエンジニアとして新卒入社。希望で事業開発統括部に異動ののち、これまでFinTechやHRTech、EdTech領域の事業開発を担当。遠隔地居住勤務の制度を利用して、1年前に奈良・吉野に移住。普段はオンラインで同僚と働き、週末は近所で採れた野菜を使った料理にドはまり中。

事業開発統括部 メタバースグループ
小野 正太さん

※ このページに掲載されている情報は、掲載日時点の情報です。

Escキーで閉じる 閉じる