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チェコ気象庁(CHMI)様
SX-Aurora TSUBASA導入事例
チェコ気象庁(CHMI)様からベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」を
受注、2020年12月から実運用を開始
受注概要
チェコ気象庁様は1953年に設立し、日々の気象予報の提供に加え、河川など陸面と大気の水循環解析、大気・河川中の汚染物質評価など質の高いサービスを提供しています。
地域的な気象予報モデルの研究開発と気象予測で欧州において中心的役割を果たしており、その成果は農業、水産業、陸上・海上・航空輸送業をはじめ様々な分野の社会的要請に対応しています。
今回受注した新システムは、2020年12月に稼働を開始し、チェコ気象庁様における将来の気象災害の軽減を目的とした高解像度の地域気候モデルの解析、将来の気候とその変化がどのように現れるかをシミュレーションします。
例えば将来の干ばつの頻度と大きさ、鉄砲水や強風のような極端な気象現象の変化を予測するのに
役立ちます。将来的には、これらの気候変動の影響を緩和する適応策検討に貢献することを目指しています。
導入システム概要
お客様のシステム要件:
チェコ気象庁様では、スペース、電力、冷却能力の制限にマッチするHPCシステムを探していました。またALADIN NWPのベンチマークにおいて最大のパフォーマンスを発揮できることが条件でした。
新システムはタイムクリティカルなタスクである天気予報にも使用されるため、ベンチマークを完了させる実時間の制限と、それを行うために必要な計算ノードの数がありました。
そのため、チェコ気象庁様は複合パフォーマンスゲインファクターを作成しました。
また、システム上で可能な限り同時に実行中のコピーを取得できるよう、システムの高可用性に関する特別要件がありました。
ソリューション:
NECは、インフラストラクチャの制限を満たすベストなソリューションを提供いたしました。
新システムは下記の構成となります。
・SX-Aurora TSUBASA B401-8(直接水冷タイプ) 48台
・Type20Bのベクトルエンジン 384枚
・Mellanox HDRInfiniBand
・HBM2ハイスピードメモリ 合計18テラバイト
・DDR4メインメモリ 24テラバイト
・NEC LxFS-zストレージ 2ペタバイト以上
NECは最先端の直接水冷技術(DLC)とサイドクーラー技術を組み合わせて廃熱がコンピュータルームに漏れないようにすることで高効率な冷却システムを実現しました。
これにより、追加の空調設備を設置することなく、当初要件よりはるかに優れた電力効率を達成しています。
お客様の声
チェコ気象庁(CHMI)
Head of the CHMI Numerical Weather Prediction department
Dr.Radmila Brozkova様
運用開始後の印象はいかがですか?
運用を開始して数カ月たち、システムの印象としてはテクノロジーの進化を感じます。
天気予測を完了させるのに、計算に必要な電力が4分の1になりました。
直接水冷(DLC)ソリューションのランニングコストもかなり低くなっています。
予測で最も費用のかかる計算である大気放射伝達を例にとっても、SX-Aurora TSUBASA
システムは、x86システムと比較してより高い効率を示しています。
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