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Haven for Hope=希望への避難所 北米でNECグループが支援 貧困を乗り越え再出発する力を

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人生のどこかでつまずいたとしても、顔を上げて挑戦することを応援する。ひとりでも多くの人が、笑顔でいられる場所を提供したい――。NECグループはNECコーポレーション・オブ・アメリカ(NECAM)を中心にホームレス支援活動をしています。これは、Creating Shared Value(CSV:共有価値の創造)活動の一環。CSVとは企業が社会課題に取り組むことで価値を創り出し、その結果として経済価値も生み出すことを意味します。慈善活動のみにとどまらず、社会課題を解決することが企業の持続的な成長に不可欠とされるこの時代。家族や友人など、大切な人と一緒にすごす温もりがほしくなる季節に、貧困からの再出発へ向けた私たちの手助けを紹介します。

米テキサス州、サンアントニオ。約147万人が暮らす米南部有数の大都市です。他の都市と同様、貧困のために、帰る家なしに生活せざるを得ない人々がいます。そんな境遇にあっても、約8万9000平方メートルの広大な土地に集う人々の表情は、どこか明るく見えます。緑に囲まれたモダンな建物。その名は「Haven for Hope=希望への避難所」。何らかの事情により人生でつまずいた人々が、希望を得て再出発するための場所です。

米テキサス州、サンアントニオに位置する「Haven for Hope」

2010年設立の非営利団体であるHaven for Hopeは『人生を変えるためのキャンパス』として、ホームレスになってしまう根本的な原因の解決に取り組むことを目的とした自立支援を手掛けてきました。開所以来4万人にサービスを提供し、7000人以上が実際に住む場所を得ています。NECAMは2021年にHaven for Hopeへの視察に招かれたことを機に、解決策を共同で生み出すことで、同団体の活動を支援しています。

Haven for Hopeの運営やセキュリティ面のサポートをするだけでなく、デジタルIDやビデオ分析、モニタリング、在庫管理システムも手がけています。これらにはNEC本社の部隊や研究所、NECインドなども貢献しており、NECAMを軸に世界中のグループが横断で連携することで成果を生んでいます。

Haven for HopeのデジタルIDシステム
Haven for Hopeのビデオ分析システム

Haven for Hopeではトラウマからの回復を促すといった要支援者個人を軸にしたアプローチを得意としてきました。一方でNECは人工知能(AI)や生体認証技術を活用するといった、自らのプロフェッショナリティであるデジタル軸からのアプローチです。「それぞれの強みを活かし新たな価値創造ができる」。協業を決めたNECAM前CEOの池野の思惑どおり、両者は互いの強みをつないで貢献しています。

Haven for Hopeでの取り組みは、米国における別のCSV活動を引き寄せました。ハワイ州のThe Institute for Human Services, Inc.(IHS)などと共に進めるハワイ州のホームレス支援活動です。同州は2022年時点で約58万人のホームレスがいるとされ、全米でもホームレスがいる割合の高い州の1つ。NECAMは、得意とする顔認証技術を活用したホームレスのID照合活動で課題解決に貢献することになりました。

登録画面の例

「調子はどうだい?」ホノルル市内の路上に横たわる男性に、IHSの担当者が話しかけます。会話の後、スマートフォンアプリを起動。そして『マイクに会った。今日は調子が悪い』と聞き取った内容や出会った場所の位置データ、そして写真など様々な情報を登録すると、関係者に対して瞬時に情報が共有され、緊急連絡先や必要な薬などの重要情報にすぐアクセスできます。

NECAMは現地のITインテグレーターや、地域の非営利団体などとアプリを共同開発しました。それには様々な先端デジタル技術を網羅する「NEC Digital Platform」が不可欠。ID管理や登録プロセス、顔認証を含む生体認証の利用を可能にし、情報管理を容易にしました。今後、適切な医療を受ける必要があると判断された場合に、治療や病院への搬送などの支援もできるようにする予定だといいます。

登録データや地理データの例

貧困に苦しむ状況に陥ったとしても、顔を上げて挑戦し、自分自身や地域社会のために働くことの喜びを享受し、労働の対価を得て社会的な生活を送る。Haven for HopeもIHSもホームレスの人々に対して、こうしたチャンスを作り出そうと努力してきました。NECグループの掲げるPurpose(存在意義)は『安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します』であり、取り組む姿勢は同じです。それぞれの強みを発揮し連携すれば、社会課題に対して革新的な解決策を見出すことができるかもしれません。

NECグループにとってビジネスの成功とはすなわち、社会をよりよく繁栄させ、あらゆる人々を幸せにすること。私たちが提供できる社会価値であり、それの対価が次の成長に向けた投資の源泉です。そこには、CSV活動が目指すものと通じるものが確かに存在しています。

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