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徹底的に「対話」する。NEC社長森田が社員との対話にこだわるわけ
2023年5月11日
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NECでは、社長兼CEOの森田隆之と社員の対話の場として「CEO Town Hall Meeting(タウンホールミーティング)」を毎月開催しています。スタートから2年、参加者は延べ20万人を超えました。社長と社員の「対話」の場を頻繁につくることで、どんな化学反応が、どんな効果が生まれているのでしょうか。
社長に、社員が直接質問をする「場」を作る
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NECはPurpose(存在意義)に掲げる「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会」の実現に向け、2025中期経営計画においても「戦略」と「文化」を経営の両輪として一体的に取り組んでいます。Purposeの実現には高いモチベーションを持った人材が必須であり、2025中計の「文化」の最大の目標に社員のエンゲージメントスコアの向上を盛り込みました。
エンゲージメント向上を目的の一つとして、森田が社長就任から毎月欠かさず続けている社員とのコミュニケーションの場が「タウンホールミーティング」です。オープンな場で、社員との対話をするこの企画、2021年4月にスタートしました。コロナ禍のため、オンラインで始まったタウンホールミーティングは、毎回1万人を超えるNECグループ社員が参加。最近ではオンラインとオフラインのハイブリットで行われ、リアルの会場にも多くの社員が集まっています。全国に配信する拠点の会場となるのはNEC本社だけでなく、玉川事業場や府中事業場など、テーマに合わせて変わっています。そのテーマは2025中計で掲げている「成長事業」、「新規事業」、「宇宙・防衛」、「働き方」、「国際社会でのNECの貢献」、「イノベーション」、「研究開発」などさまざま。組織変更などの背景を森田自らが解説したり、新任担当役員と対話をしたりします。ゲストに事業を担当する社員を招いて語り合う様子も配信しています。
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社員との対話の中では、森田の「生」の言葉が次々と飛び出します。「NECグループの中には、様々な面白いネタが転がってると思うんですよ。好奇心を持って、楽しんでもらいたいなと思う」という発言や、「変化していく、そして変化を起こすことって本当に面白い。自分が働きかけをすることで、世の中を良くしていく。それって何にも増して楽しいことだと思うんです。タウンホールミーティングに参加している皆さんには、自ら動いて変化を起こしていくことを楽しんでもらいたい。会社としても、本当に応援します」と、社員の背中を押す発言も。
また相互理解のためには対話が重要という話題では、社長の森田は「私たちの仕事は人と会話し、触れ合うことで化学変化を起こし、新しい発想や着想が出ることで新しい価値が生まれます」と話します。うなずく社員と目を合わせ「とはいえ、案外、理解しあっているようで理解しきれないことは家庭でもありますが(笑)ぜひみなさんで意識してコミュニケーションをとってほしいですね」という森田の発言に、社員からは笑いが巻き起こりました。
「直接なんでも聞いて欲しい」。そう話す森田の姿勢は、「これまであった社長像を覆した」と話す社員もいます。かつては社長が話す場というと、堅い雰囲気で一方通行なものを想像していた社員も多くいました。今のNECのタウンホールミーティングはまったく逆の形を心掛けています。明るく、オープンに。そして一方通行ではなく、できるだけ双方向に。
「直接なんでも聞いて欲しい」──そんな想いで始まった対話会
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質問は「今後のNECの方針が知りたい」、「NECが他社に誇れることは?」、「社長の働き方についての考えを聞かせて欲しい」など多岐に渡り、沖縄や大阪など全国各地の社員から寄せられています。社員からの質問に、社長が用意していた回答をして終了するという一方通行のスタイルではなく、予想外の質問から生まれる生のやり取りもタウンホールミーティングの醍醐味。質問の流れで話題が発展し、若手社員とコーヒーのこだわりについて社長が語る一幕もありました。
こうした対話の場を通して、社員からは「社長の考えを知る場になった」、「失敗してもいい、それを次に生かせばよいという社長の考えが心に響いた」、「NECが先進的な事業をしていると改めて理解し、モチベーションが上がった」といった声が寄せられ、着実にエンゲージメント向上につながっています。
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グローバル拠点の社員とも”CEO Global Connections” としてタウンホールミーティングを展開しており、現在は半期に一度、各拠点と連携して行っています。
「対話」の場を通して社長、経営層と、社員をつなぐ。森田自身も「やっぱり直接顔をみて、直接話しができることは良いね」と繰り返し語っており、社員と語りあうことで生まれる化学反応に確かな手ごたえを感じています。そして社員にとっては、社長や経営陣の「顔」がみえることで、「ひとごと」ではなく「自分ごと」として会社全体のめざす方向を、そして私たちNECグループのPurpose(存在意義)を見つめなおすきっかけにもなっています。タウンホールミーティングを通して、NECグループはさらなる企業変革をこれからも加速させていきます。