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スマートオーケストレーションのご紹介およびCLUSTERPROとの連携について
CLUSTERPRO オフィシャルブログ ~クラブロ~
はじめに
CLUSTERPROとNEC System Orchestrationを組み合わせることで「稼働率の可視化」と「業務稼働ノードの計測」を実現するソリューションをご紹介します。
NEC System OrchestrationはNECがDX推進を支援する構想として進めているスマートオーケストレーション構想を実現するために、各製品と連携してサービスレベルを軸に自律サイクルを実現するソフトウェアです。
スマートオーケストレーションにより、多様化・複雑化するICTの管理を自動化/迅速化し、システムの開発から運用までのシステムライフサイクル全体を支援します。
今回は、NEC System Orchestrationのサービスレベル可視化の機能を利用し、CLUSTERPROの「稼働率の可視化」と「業務稼働ノードの計測」のソリューションをご紹介します。また、スマートオーケストレーションが提供する価値についてご説明します。
この記事の内容
NEC System Orchestrationの提供価値
サービスレベルの可視化
従来のプラットフォーム監視だけではシステムの稼働状況を把握することは困難です。なぜならば、プラットフォーム監視で異常が無い場合でもレイテンシ(応答時間)やエラー率が悪化することがあるからです。
NEC System Orchestrationでは、レイテンシ(応答時間)やエラー率といったサービスレベルを監視して可視化します。サービスレベル状況の悪化時には通知することで状況変化に素早く検知可能です。
サービスレベル可視化の画面例は以下となります。
- ・レイテンシ(応答時間)
- ・エラー率
次に、サービスレベル可視化の効果例を2点ご紹介します。
サービスレベル可視化の効果例(定量的指標の共有)
サービスレベルを可視化することで、開発者と運用者/経営者で共有できる定量的データを持つことができ、運用改善/ビジネス機会拡大につながります。
従来のシステムでは、運用者や経営者にはサービスレベルがシステムの期待値を満たしているか確認する手段がありませんでしたが、サービスレベルの可視化を行うことにより共通の指標を持つことができ、サービスレベル観点で運用改善や費用対効果の確認を行うことができるようになります。
サービスレベル可視化の効果例(エラーバジェット運用)
サイト運営において、プロダクト開発チームとSREチームで判断基準に差異があることはよくあります。プロダクト開発チームは、市場での魅力を高めるために機能の開発速度を重視し、一方でSREチームは信頼性の確保を重視します。このため、どちらかが妥協することで相対する目的を達成しようとすると、結局どちらかが犠牲になってしまいます。
こうした問題に対して有効な解決策が、サービスレベル監視を用いたエラーバジェット運用です。エラーバジェットとは、ある一定期間内のエラー発生回数を予算として設定し、その予算内での開発を行う方式です。エラーバジェット枯渇時には、プロダクトの信頼性を保つために機能の開発やリリースを凍結し、信頼性回復のための改修に注力します。
この方式によって、開発継続・凍結などの意思決定が客観的なメトリクスに基づいて判断でき、プロダクトの魅力と信頼性を両立することができます。SLO(エラーバジェット)を判断基準にして相対する信頼性の確保とイノベーションの加速を両立することができるのです。
サービスレベル可視化による効果は、今後のサイト運営においてますます重要になってくるでしょう。プロダクトの開発速度と信頼性の両立を目指す組織にとって、エラーバジェット運用によるサービスレベル監視は必須の取り組みとなるでしょう。
NEC System OrchestrationとCLUSTERPROの連携
稼働率の可視化
- ●NEC System Orchestrationのサービスレベル可視化機能によりCLUSTERPROのフェールオーバーグループの稼働率をグラフ表示します。どの程度稼働しているのかを一目で確認することができます。
- ●1日、1週間、1か月、1年など様々な時間軸が設定可能です。
業務稼働ノードの計測
- ●CLUSTERPROが稼働している各サーバー(業務稼働ノード)について、「稼働している」データを計測しグラフ表示します。
- ●NEC System Orchestrationによる監視間隔を20秒に設定した場合、10日間継続して稼働すると計測値は「43200」となります。
- ●サーバーの稼働時間で価格が決まる製品の契約費用を考慮する際に役立ちます。
スマートオーケストレーションとNEC System Orchestrationの役割
DXにおけるITインフラの課題として、多様化・複雑化するICTの構築/運用の難しさによるスキル不足とIT要員不足が挙げられます。
また、ICT環境を領域/フェーズごとに人手でバラバラに管理しているため運用が大変という問題があります。
スマートオーケストレーションとは、多様化・複雑化するICTの管理を自動化/迅速化し、システムの開発から運用までのシステムライフサイクル全体を支援するコンセプトです。
スマートオーケストレーションでは、NEC System Orchestrationを中心に「分析」「開発」「構築・制御」「運用・監視」といった4領域の商材が連携し自動化を実現します。
スマートオーケストレーションは、「ICT環境において運用に人手がいらない世界」の実現を目指し、4STEPで検討を進めています。
まとめ
スマートオーケストレーションは複雑化するシステムを連携させ、サービスレベルを軸にライフサイクルの自動化・効率化を行います。
そのSTEP1としてサービスレベル可視化に対応しており、今回はNEC System OrchestrationとCLUSTERPROの連携により「稼働率の可視化」と「業務稼働ノードの計測」を実現するソリューションをご紹介いたしました。
NEC System Orchestration を試してみたい、という方はぜひお気軽にお問い合わせください。