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令和時代の仮想環境の可用性向上とは?

CLUSTERPRO オフィシャルブログ ~クラブロ~

はじめに

CLUSTERPRO X SingleServerSafe(以下、SingleServerSafeまたはSSSと表記します)とWebSAM SigmaSystemCenter(以下、SSCと表記します)を組み合わせることで実現できる仮想環境の可用性向上についてご紹介します。

SSCは物理環境から仮想環境までを統合的に管理できるソフトウェアです。可用性向上の機能として、障害予兆イベントを検知して障害発生前に対策する機能やOSの死活監視を行い対策する機能などがあります。

今回は、このSSCとSingleServerSafeを組み合わせてシステム全体の可用性向上についてご紹介します。

OSストール・AP障害には従来通りSingleServerSafeで対策

SSCとSingleServerSafeを組み合わせたシンプルな構成例は以下のようになります。

図1

OSストール・AP障害には以下のようにSingleServerSafeで対策します。

図2

  • OSストール・AP障害発生
  • SingleServerSafeがOS・APを再起動
  • SingleServerSafeがメール通知

    ※SingleServerSafeのメール通知には、別途 popupCLUSTERPRO X Alert Service 製品が必要です。
  • HW障害にはSSCで対策

    SSCにはHWの障害イベントを検知して対応する機能があります。そのため、HW障害については以下のようにSSCで対策します。

    図3

    • SSCが障害予兆イベントを検知
    • SSCがVMをライブマイグレーション
    • SSCがメール通知

    障害予兆イベントの例は以下です。

    • FAN故障
    • 温度異常
    • PSU(冗長電源)の片系異常
    • ストレージパスの片系異常
    • 電圧異常

    障害の予兆段階で対策することでVMを再起動する必要がなく、業務継続が可能です。
    また、障害予兆イベントが発生しないHW障害に対してもSSCがフェイルオーバーすることで対策できます。

    SingleServerSafeで対応できないOSダウン障害にはSSCで対策

    SSCには管理対象マシンを死活監視する機能があります。そのため、SingleServerSafeで対応できないOSダウン障害などには以下のようにSSCで対策します。

    図4

    • OSダウン障害発生
    • SSCがOSダウンを検知&OS再起動
    • SSCがメール通知

    この場合、障害によってSingleServerSafeで対応できるOSストール障害なのか、SSCが対応すべきOSダウン障害なのかで処理を変える必要があります。
    SSCでは以下のように待機時間を設定することができますので、SingleServerSafeの処理と競合せずにOSストール障害とOSダウン障害の両方に対応できます。

    図5

    なお、OS死活監視は、仮想環境の場合に限らず、物理環境の場合も使用可能です。

    まとめ

    仮想環境で障害が発生した場合、システム全体に影響する可能性があります。
    SSCとSingleServerSafeを組み合わせて仮想システムの可用性設計にぜひお役立てください。

    【参考】

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