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開発者の声(全2回) -緊急連絡・安否確認システム
【第2回】自社利用から利用者へのサービス提供
社会貢献の一環として皆様に使っていただくために、クラウドサービスで提供を開始しました。
弊社では東日本大震災を経験し、安否確認と要員参集をいかにスムーズに行うかが事業継続に重要であることを身をもって経験しました。お客様も被災者ですが、私たちもまた被災者です。私たちがお客様の事業継続を支援するためには、まず自社の事業継続をしっかり行う必要がありました。
東日本大震災を期に本システムを開発することになりましたが、当時の調査(*1)では、BCP対策済み企業は、大企業(資本金10億円以上)ですら27.6%に留まり、中堅企業については僅か12.6%しかないことがわかりました。
大震災もあり、さらには南海トラフ地震や首都直下型地震が予測される中、今後のBCP対策へのニーズは一気に高まるであろうと予想し、私たちはこの領域に本システムで社会貢献していこうという結論に至りました。
当初は自社利用するために開発されたシステムでしたが、訓練で繰り返し利用し、改良を重ねて参りました。特にこだわった点は、「簡単に安否情報登録ができること」です。実際、災害発生時は余裕などありません。安否確認メール受信時に、「いかに手間をかけさせずにその場で返信してもらえるか」が課題でした。
こうしてできたのが、安否確認メールに対する「1クリック返信」です。受信したメールに空メールを返信する。たったこれだけで、入力は不要です。操作が簡単であることは、利用者の負荷の軽減にもなります。安否回答時にシステムにログインする必要がないので、いざという時にパスワードを忘れて回答できない、ということもありません。
また、簡単であるからこそ回答率の向上が見込まれます。システムを導入しても有事の際の回答率が低いのでは、効果が発揮できません。日頃の訓練によって安否確認を利用者に意識付けすることも非常に重要です。「操作が簡単で、社員からの回答率が良い」、この事こそが本システムを利用していただく最大のメリットです。
企業は危機に直面した時でも、事業を遂行(継続)するという社会的使命を果たすことが求められています。本システムがBCPの初動対応を迅速かつ的確にサポートすることで、事業再開へのスムーズな第一歩を踏み出すことができ、また、早期復旧を実現することで、お客様との信用と信頼の維持に繋がり、さらには社会全体の復旧に貢献できるものと考えております。
繰り返しになりますが、従業員の安否確認と要員参集は、災害時に事業を継続させる為にすべきことの第一歩です。その最初の一歩をいかに素早く、確実に踏み出すことができるかにより、その後の二次対応(体制確立・復旧活動)に大きく影響してきます。
少しでも初動対応に不安をお感じの場合は、是非お気軽にお問い合わせください。「緊急連絡・安否確認システム」が、お客様の事業継続に必ずや貢献いたします。
- (*1)企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査 平成22年3月 内閣府調べ
[NECソリューションイノベータ東北支社 阿部 勇介]

阿部、長田、澤野、板垣