NEC、米国テキサス州・アーリントン市と共同で漏水監視サービスの有効性を実証
2015年7月14日
日本電気株式会社
NECは、米国テキサス州・アーリントン市の水道局と共同で、高精度センサとクラウドを組み合わせ、上水道管の漏水を早期に発見する「漏水監視サービス」の実証実験を行い、本サービスの有効性を確認しました。
本実証実験は、アーリントン市で実際に使われている上水道を使って2014年11月から実施されました。上水道管路に設置した振動センサにより漏水を高い精度で検知することで、従来は水道局の職員が人手で行っていた漏水調査を大幅に効率化できることが実証されました。
NECは社会ソリューション事業に注力しており、ビッグデータをはじめとする最新のICT技術を用いた社会インフラの劣化診断や老朽対策・防災対策の強化をグローバルに推進しています。今回の取り組みもこの一環となります。
背景
米国では、他の先進国と同様にライフラインの老朽化が進み、その維持・管理に多大な労力がかけられています。アーリントン市においても、上水道管の老朽化に伴う漏水対策が急務となっていますが、埋設された管路の漏水音を保守員が専用の器具を使って耳で確認する従来の漏水調査では、広大な管路の状態変化をタイムリーに把握するのが困難でした。今回、アーリントン市は、漏水調査の高度化と水道インフラ運営の効率化を目的に、NECの「漏水監視サービス」を用いて昨年11月から実証実験を行いました。
NECの「漏水監視サービス」は、上水道管に漏水の微細な振動を把握できる通信機能付センサを多数接続し、センサから得られた大量のデータ(ビッグデータ)をクラウドシステムで解析します。これにより、水道事業者は、漏水発生とその地点を素早く正確に分かりやすい画面上で把握することができ、一般的に数か月以上にわたって放置されることが多い漏水を、発生から1週間以内に検知・処置することが可能となります。
実証概要
今回の実証実験では、アーリントン市内の2か所のエリアを選び、実際に利用されている上水道に合計33個のセンサを設置しました。実験を通じて、3件の漏水を数メートル以内の誤差で検知することに成功し、本サービスの導入によって漏水検査を効率化して水資源の有効活用に貢献できることを実証しました。
実証実験の成功を受けて、現在NECとアーリントン市は「漏水監視サービス」の本格導入に向けた検討を行っています。
NECは今後も、スマートウォーターマネジメント、ビッグデータ、クラウドサービス基盤、エネルギー、セキュリティなど当社の技術やノウハウを活用し、水資源の有効活用に貢献することで、スマートシティ事業のグローバル推進を加速していきます。
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
本件に関する情報
本件に関するお客様からの問い合わせ先
NEC 交通・都市基盤事業部
E-mail: waterloss_mgt@glb.jp.nec.com
NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
詳細はこちらをご覧ください。
http://jpn.nec.com/profile/solutionsforsociety/index.html