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予防できる社会を、確かな根拠から
― NECの知見をつなぎ、心の健康を支える

メンタルヘルスへの関心が高まる中、近年は不調が起きてからの対処だけでなく、「予防」の重要性にも注目が集まっています。一方で、予防に関する知見やノウハウは十分に整理されているとは言えません。誰もが実践できる予防を社会に広げていくためには、確かな根拠に基づく知識や仕組みが求められています。
NECグループでは、社員一人ひとりの専門性や経験を活かして社会課題の解決に取り組むNECプロボノ活動を推進しています。その活動の一環として、2026年4月から6月にかけて、NECグループ社員3名がチームを組み、NEC社会起業塾2021年度卒塾生が立ち上げた一般社団法人予防メンタルヘルス機構の支援を実施しました。
「予防」を社会に根付かせる挑戦
予防メンタルヘルス機構は、「メンタルヘルス不調を予防することの重要性が認識され、誰もが予防できる社会を創る」をミッションに活動する団体です。専門人材の育成や企業・自治体との連携を通じて、メンタルヘルス不調を未然に防ぐ社会の実現を目指しています。
NECは2025年7月より、同機構へのプロボノ支援を2回に分け実施してきました。初回の支援では事業計画の策定や講座設計の検討を通じて、会員制度や講座提供の方向性整理など、事業立ち上げに向けた基盤づくりを支援しました。そして今回の支援では、その活動をさらに発展させ、同機構が開発を進める人材育成講座の中核となる「組織開発論」のエビデンス調査・整理を支援。より質の高い学びを届けるための土台づくりに挑みました。
より良い組織づくりを、確かな根拠から
予防メンタルヘルス機構では、組織内の健全性を高める人材を育成する講座の開発を進めています。その中核となる「組織開発論」は、実務で広く活用される一方、理論的背景や研究成果が十分に整理されていないケースも少なくありません。
より質の高い学びを届けるためには、学術的な根拠に基づいた講座づくりが必要でした。しかし、膨大な文献や論文の調査・整理を限られた体制で進めるには大きな負担がありました。そこで、NECプロボノメンバーは、その取り組みを支援し、より質の高い講座づくりに向けた知識基盤の構築に取り組みました。
エビデンスを、実践につながる学びへ
プロジェクトでは、組織開発論に関する文献や論文、研究成果の調査を進めました。対象となったのは、約半年間・全9回の育成講座で扱われるテーマです。プロボノメンバーは、それぞれの専門性を活かしながら調査を分担し、50件を超えるエビデンスを収集・整理しました。
今回重視したのは、情報を集めることではなく、「活用できる知識」として整理することです。文献の該当箇所や論文の公開先情報を整理し、必要な知見へアクセスしやすい形で構造化。講座開発だけでなく、将来のコンテンツ更新にも活用できる知識基盤として整備しました。
また、週次ミーティングで支援先と調査結果を共有しながら進めることで、新たな気づきや視点を次の調査へ反映。知見を着実に積み重ねながら、組織開発論をより実践的で説得力のある学びとして届けるための土台づくりに取り組みました。
こうして整備されたエビデンスは、今回の講座開発にとどまらず、今後のコンテンツ拡充や学びの質の向上を支える資産となっています。
知見をつなぎ、学びの質を高める
今回の支援で提供したのは、単なる調査リソースではありません。NECグループ社員が業務を通じて培った組織運営やチームづくりの知見を持ち寄り、学術的なエビデンスと実践的な経験を結び付けることで、より実効性のある講座づくりに貢献しました。
支援先団体からは、
「組織開発に関する知識や経験を持つ方々に参画いただき、とても心強かった」
「短期間でここまで体系的にエビデンスを整理できたのは大きな成果だった」
「ビジネスパーソンとしての実践経験に基づく視点も加わり、講座内容に厚みを持たせることができた」
といった声が寄せられました。
一方、これらの活動は、参加した社員にとっても新たな学びの機会となりました。
「普段の業務とは異なるテーマに取り組めた」
「他部門やグループ会社メンバーとのつながりが得られた」
「組織開発の視点からメンタルヘルスを考える新たな気づきがあった」
などの声が寄せられ、社会課題への理解を深めるとともに、自らの専門性を社会でどのように活かせるのかを改めて考える機会となりました。
確かな根拠が、未来の予防を支える
NECはPurposeとして、「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会」の実現を掲げています。
今回のプロボノ支援は、予防メンタルヘルスを支える知識基盤づくりへの挑戦でした。積み重ねたエビデンスは、今後多くの人に届けられる講座の質を支え、より良い組織づくりやメンタルヘルス予防の実践へとつながっていきます。
知見を整理し、必要とする人へ届けられる形にすること。それは、目に見えにくい社会課題に向き合い、誰もが健やかに働き、生きられる社会を支える基盤を築くことでもあります。
NECグループはこれからも、社員一人ひとりの専門性と経験を活かしながら、Purposeの実現に取り組んでいきます。
関連リンク
2002年に、NPO法人ETIC.とNECが協働で開始した、社会課題に取り組む若手社会起業家を育成するプログラム。
NECは2010年に国内企業としては初めてプロボノを開始。
2020年には、NECグループの社員有志による、地域社会やNGO/NPO・教育機関等の課題解決に取り組むプロボノコミュニティ「NECプロボノ倶楽部」が発足。現在、約900名の社員から構成。
一般社団法人予防メンタルヘルス機構