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“予防”で未来を守る──NECのプロボノが支えたメンタルヘルスの新潮流

メンタルヘルス不調は、誰にでも起こりうる課題。しかし、その多くは"予防"で小さな問題のうちに解決できる可能性があります。
2025年夏、NECプロボノチームは、東京科学大学を拠点にメンタルヘルス不調を“予防”することの重要性を広めるために設立された団体「予防メンタルヘルス機構」を支援しました。
この団体が目指すのは、「誰もが不調を予防できる社会」。その第一歩となる事業計画の立案に、NECグループのプロボノチームが伴走しました。

はじまりは「想い」から

予防メンタルヘルス機構は、2025年8月 に設立されたばかり。「メンタルヘルス不調は、起きてから対処するのではなく、起きる前に防ぐことができる」──そんな想いを持った専門家たちが集まり、情報発信や講座の提供を通じて、予防の文化を根付かせようとしています。
しかし、設立直後の段階では、講座の企画や会員制度の設計、自治体 を含む組織への普及方法など、事業の具体化に多くの課題がありました。
そんな中、予防メンタルヘルス機構(以下、機構)の代表理事である土井理美氏は、NECプロボノ倶楽部に支援の相談を持ちかけました。土井氏は、NECプロボノチームが2023年より継続支援している株式会社BANSO-CO(NEC社会起業塾2021年度卒塾生)のエグゼクティブ・アドバイザーでもあり、これまでの支援実績と信頼関係が、今回の新たな連携のきっかけとなりました。

プロボノの伴走──想いを、かたちに

支援期間は2025年7月から2カ月間。NECグループの社員6名がチームを組み、多様な専門性を活かしながら、構想の整理から講座設計、会員制度のブラッシュアップまで、団体の“最初の一歩”を支援しました。

特に印象的なのは、メンバーが提案した「マトリックス表」。
このツールを使って、講座の構成や会員制度のメリットを整理し、機構の皆さんがアイデアをどんどん形にしていく様子は、まさに“共創”そのものでした。
わずか2か月間で、以下のような成果を実現しました。

  • 会員制度と講座提供の大枠を決定(今後の事業展開の基盤を構築)
  • ウェブサイト公開(new window https://yobomentalhealth.com/)
  • 入会希望届(仮登録)の受付開始

土井氏からは、「皆さまが私たちの想いに共感し、貴重な時間を使ってくださったことが何よりも嬉しかったです」との言葉をいただきました。

社員の声──支援を通じて得た気づき

プロボノ活動に参加したメンバーからは、こんな声が寄せられました:

  • 社会貢献の実感
    「新しい組織の立ち上げに関われたことは光栄でした。構想が形になっていく様子に感動しました」
  • スキル活用の手応え
    「初めてのプロボノ参加でしたが、自分の経験が役立つことを実感でき、今後も続けたいと思いました」
  • 異分野交流の刺激
    「アカデミアの方々との交流は貴重な経験でした。熱意あるチームメンバーにも刺激を受けました」

それぞれが自分のスキルが社会に役立つことを実感し、刺激や学びに満ちた活動となりました。

社員の力で社会を変える──NECのPurposeとプロボノの力

NECは「安全・安心・公平・効率という社会価値の創造」や「誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」をPurpose(存在意義)で掲げています。今回のプロボノ活動は、まさにそのPurposeを体現する取り組みでした。メンタルヘルス不調の予防という社会課題に対し、社員一人ひとりが持つ知見と情熱を結集し、未来の安全・安心な社会づくりに貢献しました。
NECグループはこれからも、社員の力を活かしたプロボノ活動を通じて、より良い未来の実現に向けて歩み続けます。

関連リンク

「NEC社会起業塾」は、2002年に、NPO法人ETIC.が主催、NECがオフィシャルパートナーとして協働で始めた、社会課題に取り組む若手社会起業家を育成するプログラム。 

NECは2010年に国内企業としては初めてプロボノを開始。 
2020年には、NECグループの社員有志による、地域社会やNGO/NPO・教育機関等の課題解決に取り組むプロボノコミュニティ「NECプロボノ倶楽部」が発足。現在、約800名の社員から構成。