Japan
サイト内の現在位置を表示しています。
企業の力は、つながると強くなる—能登復興を支えるプロボノ共創

大規模災害からの復興は、元に戻すことではなく、未来をつくるプロセスです。2024年1月の能登半島地震から時間が経過した現在、被災地は「復旧」から「復興」へと歩みを進めています。いま求められているのは、人口減少や人材不足、地域経済の再建といった課題に向き合いながら、持続可能な地域の未来を共に創り上げていくことです。
企業連携が力を生む「プロボ能登」
こうした局面で注目されているのが、企業の専門スキルを活かしたプロボノです。NECは、LINEヤフー株式会社と一般社団法人能登官民連携復興センターが協働で進める、能登復興のためのプロボノ支援プラットフォーム「プロボ能登」に参画しています。(注)
その特徴は、企業が単独ではなく協働して支援に取り組む点です。各社の専門性やスキルに加え、課題への向き合い方や組織文化を持ち寄ることで、新たな気づきやアプローチが生まれています。


2026年5月12日、オンラインで「プロボ能登」活動報告会が開催され、加盟企業社員約110名が参加。能登の現状共有に加え、各社のプロボノメンバーが現場での実践や学びを発表し、企業の枠を超えた知見共有の場となりました。
“使い続けられる”価値をつくる
NECのプロボノメンバーは、2025年10月から2026年2月にかけて、LINEヤフーと「のと復耕ラボ古材レスキュープロジェクト」に取り組みました。被災家屋の「記憶」を次世代へつなぐため、古材を管理するためのシステム開発を支援しました。


重視したのは、単に作ることではなく、現場で“使い続けられる”ことです。
そのために、
- 現場ヒアリングによる課題の構造化
- 運用ルール設計への踏み込み
- 生成AIを活用したマニュアル整備
など、運用まで見据えた実装を行いました。その結果、現地で継続的に活用できる仕組みを構築しました。
メンバーからは、
- 「エンジニアとしてのスキルを活かし、自分たちにしかできない貢献ができた」
- 「各社のパワーがすごく、カルチャーの違いも新鮮で、何より楽しかった」
- 「他社のフレームワークを学びながら取り組めたことが大きな学びになった」
といった声が寄せられています。企業連携によって生まれた多様な知見と視点が、支援の質を高めました。
支援を“つなぐ”仕組みへ
報告会後には、加盟企業担当者による意見交換会が行われました。

議論の中で浮かび上がったのは、支援の現場と企業の間にある“すれ違い”でした。
現場側:「支援の頼み方が分からない」
企業側:「ニーズの言語化・案件化が難しい」
この“すれ違い”に対し、NECは伴走メンバー(PMO)による支援モデルを提示しました。
本モデルでは、
「ニーズの抽出」→「課題の言語化」→「案件化」→「チーム組成」→「伴走支援」
までを一体で設計します。これにより、プロボノ参加の入口を明確化し、より多くの関係者が関われる仕組みを実現します。
このモデルの背景には、NECの実績があります。NECは2010年に国内企業で初めてプロボノを開始し、2020年には「NECプロボノ倶楽部」を設立。プロジェクト運営やPMO機能を体系化し、複数案件を同時に推進してきました。この知見が、本取り組みに活かされています。
さらに、ITリテラシー向上やコミュニケーション基盤の整備も重要です。オンライン会議、チャット、業務ツール、生成AIなどを活用し、現場の自走力を高めていきます。加盟企業がそれぞれの強みを持ち寄り、迅速に支援プログラムを展開できる点も、本取り組みの強みです。
共に創る、持続可能な社会
NECがPurposeに掲げるのは、「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指す」ことです。
プロボ能登での取り組みは、そのPurposeを復興の現場で具体化する実践です。企業と企業がつながり、知見を掛け合わせ、仕組みとして社会に残していく──。NECはその中で、プロジェクトを設計し、伴走し、持続可能な形へと昇華させる役割を担います。復興とは、未来をつくるプロセスです。NECはプロボノを通じて、持続可能な社会の実現に向けた挑戦を、これからも積み重ねていきます。
関連リンク
NECは2010年に国内企業としては初めてプロボノを開始。
2020年には、NECグループの社員有志による、地域社会やNGO/NPO・教育機関等の課題解決に取り組むプロボノコミュニティ「NECプロボノ倶楽部」が発足。現在、約900名の社員から構成。
NEC、能登復興のためのプロボノ支援プラットフォーム「プロボ能登」へ参画