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共に創り、共に残す。
更生保護の現場とプロボノで育てた「伝える」仕組み

地域コミュニティの希薄化や格差の拡大、孤立の深刻化など、社会課題がますます複雑化する中、犯罪や非行をした人が再び過ちを繰り返すことなく、地域の一員として安定した生活を取り戻せるよう支援する再犯防止・更生支援の現場では、人材不足や市民理解の浸透、活動の可視化など、さまざまな課題が顕在化しています。
こうした課題に向き合うべく、2025年秋、NECプロボノチームは、法務省、保護司みらい研究所、丸善雄松堂株式会社、株式会社丸善ジュンク堂書店が共催したシンポジウムにおいて、グランドフィナーレのオンライン配信を支援しました。
「伝える」を支える──現場が抱える課題への挑戦
本シンポジウムは全国5自治体で開催され、法務省地下大会議室で実施されたグランドフィナーレでは、「より多くの人に届けたい」という多くの声があがりました。
更生支援に携わる支援者や保護司にとって、全国から更生保護に関わる人々が集う本シンポジウムは、学びと意見交換の貴重な機会です。
一方で、確実かつ安全な配信が求められるにもかかわらず、専門的な知見や体制の不足から、その実現は容易ではない状況にありました。
NECプロボノチームは、この「伝えることの難しさ」に技術の力で寄り添い、現場の皆さまと共に最適な解決策を模索しました。
ICTの力を届ける──NECのプロボノによる技術支援
NECグループ社員10名が参加し、各自の専門性を活かしながら配信環境構築を支援しました。実施内容は以下の通りです。
- 会場の電波状況調査(不安定な電波環境の事前把握)
- 安定配信用のネットワーク設計・ルーティング構築
- 機材選定・設置、当日の運用サポート
- アーカイブ動画の編集
- 運用手順書の整備
本活動にあたり、プロボノメンバーは単なる作業代行ではなく、主催者が「自分たちの力で継続できる」仕組みづくりを重視し、設定・運用方法の可視化やスタッフとの共同作業を通じ、現場のスキル定着にも取り組みました。
支援団体からは「電波状況が不安定な中、皆様の工夫により無事配信できた。」「今回得た知見で、今後は円滑な運営が可能になった。」といった喜びの声が寄せられています。ICTとプロボノメンバーの力が、現場の課題解決に直結した取り組みとなりました。
社員の学びと成長──社会課題の“現場”に触れる価値
本活動で特に大きかったのは、プロボノメンバーが更生保護の現場に触れたことによる心理的・知識的な成長です。被更生者の複雑な背景、支援者の葛藤、再出発を支える人々の熱意──。机上では得られない「生きた現場」から、多くの学びが生まれました。


プロボノメンバーからは次のような声も上がっています。
「更生保護制度が社会の安全をどう支えているのか、初めて実感できた。」
「制度理解が深まり、より効果的な支援のあり方を考えられるようになった。」
本活動は“配信支援”にとどまらず、“社会の一員として社会課題にどう向き合うか”を考える貴重な機会となり、また再出発を支える人々の思いを社会へ届けられたことは、メンバーにとっても大きな誇りとなりました。
NECが目指す未来──共創による社会価値の創造へ
NECはPurposeとして掲げる「誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」に向け、多様な社会課題に寄り添う取り組みを進めています。
今回のプロボノ活動は、ICTが更生保護という社会基盤を支える重要分野において、確かな価値を生み出せることを示しました。
NECグループはこれからも、社員の力を活かしたプロボノ活動を通じて、より良い未来の実現に向けて歩み続けます。
関連リンク
NECは2010年に国内企業としては初めてプロボノを開始。
2020年には、NECグループの社員有志による、地域社会やNGO/NPO・教育機関等の課題解決に取り組むプロボノコミュニティ「NECプロボノ倶楽部」が発足。現在、約850名の社員から構成。
法務省「第75回社会を明るくする運動」