サイト内の現在位置を表示しています。

支援は続くことで価値になる
─ NECと旭化成の協働プロボノが生んだ新たなつながり

がんと向き合う人を取り巻く環境は変化し続けています。医療の進歩により選択肢は増える一方で、患者やその家族が抱える悩みは多様化し、「情報があっても孤立してしまう」という課題が浮き彫りになっています。いま求められているのは、情報そのものではなく、それを通じて誰かとつながり、支え合うことができる関係です。

NECは、プロボノ活動を通じて社員の専門性をいかしながら、多様な社会課題に向き合ってきました。旭化成株式会社のプロボノメンバーとともに取り組んだ、株式会社MiaLuce(ミアルーチェ)への支援も、その一つです。

見えなかった価値を言葉にする

2025年12月から2026年3月にかけて実施したプロボノ支援では、MiaLuceが提供する、がん患者とその家族を必要な情報でつなぐプラットフォーム「CureMind」の価値整理に取り組みました。患者や家族それぞれの状況に応じて必要な情報を整理し、ペルソナ設計や行動プロセスを通じて丁寧に言語化しました。これにより、関係者間で共通認識が生まれ、「誰に、何を届けるべきか」が明確になりました。

一方で、新たな問いも浮かび上がりました。「整理した価値は、どうすれば本当に人に届くのか」

言葉を、体験へと広げる

この問いに対する答えとして、プロボノは次の段階へと進みました。
プロボノメンバーは整理した価値を届けるため、引き続き2026年4月から6月にかけて、AYA世代のがん当事者とその家族を対象とした交流イベントを企画・運営支援しました。参加者募集から広報、当日の運営まで一貫して取り組み、6月13日に交流イベント「AYA世代 つながる・広がる in 関東」をハイブリッド形式で開催。約30名が参加し活発な意見交換が行われ、価値を言葉にする支援は人と人が出会う場へ発展しました。

イベントでは、当事者によるパネルディスカッションにて、闘病の中での葛藤や乗り越えた経験が共有され、座談会では、「仕事」「外見」「お金」「人間関係」などをテーマに率直な対話が行われました。会場ではMiaLuceの理念に共感する企業・団体による展示も実施され、当事者の生活に寄り添う支援が紹介されました。
こうした取り組みを通じて、登壇者や参加者、支援者が一体となり、参加者同士が支え合うコミュニティの場が形づくられていきました。そこにあったのは一方向の情報提供ではなく、互いの経験を通じて自然とつながりが生まれる場でした。

人がつながることで生まれる変化

この取り組みについて、MiaLuceからは、
「NECと旭化成の多くのメンバーに支えられ、関東圏で初めてイベントを開催することができた。おかげで多くの方に参加いただき、救われる人が増えたと感じている」
という声が寄せられています。

また、プロボノメンバーからも、現場だからこその気づきが共有されました。
「当事者の生の声に触れ、抱えている悩みや真のニーズを理解することで、活動の意義をより深く捉えることができた」
「当事者同士が支え合う場に伴走できたことが、今後の活動への大きな原動力になった」
さらに、NECと旭化成による合同プロボノとしての取り組みについても、
「企業の枠を越えてワンチームで進めたことで、社外と共創しながら社会課題に直接向き合う手応えを実感した」
という声が聞かれました。

共創が広げた可能性

今回の取り組みの特徴は、「継続して関わることで価値が進化した点」にあります。価値を整理するだけで終わるのではなく、それを実際の体験として届け、さらに人と人がつながる場へと発展させる。この一連のプロセスは、継続的に関わり続けるからこそ可能となり、新たな価値創出につながる取り組みとなりました。

「続ける」ことでしか届かないもの

NECは、「安全・安心・公平・効率という社会価値の創造」をPurposeで掲げています。 
今回のプロボノは、そのPurposeを段階的に実践する取り組みでした。誰もが必要な情報にたどり着けること。そして、一人で抱え込まず、誰かとつながれること。それは、単なる支援ではなく、「人が人らしく生きられる社会」を支える営みそのものです。

社会課題に向き合うとき、成果はすぐに見えるものばかりではありません。しかし、関わり続けることでこそ見えてくる変化があります。
今回の取り組みは、「価値を言葉にする」支援から、「価値を体験として届ける」支援へと発展しました。その先にあったのは、人と人が自然につながり、支え合う関係です。
一度生まれたつながりを、次へとつなげていく。
NECはこれからも、継続的なプロボノ活動を通じて、社会と共に歩みながら、新たな価値を生み出し続けていきます。

関連リンク

NECは2010年に国内企業としては初めてプロボノを開始。
2020年には、NECグループの社員有志による、地域社会やNGO/NPO・教育機関等の課題解決に取り組むプロボノコミュニティ「NECプロボノ倶楽部」が発足。現在、約900名の社員から構成。

NECプロボノイニシアティブ 企業プロボノの原点。共創が社会価値を生み出す