NEC、ウェアラブルデバイスを活用して心拍変動データから感情を可視化する「NEC 感情分析ソリューション」を販売開始
～名古屋市立大学と連携し、喜怒哀楽を判別する感情認識技術を開発～
2018年6月11日
日本電気株式会社
NECは、TDK株式会社(所在地：東京都港区、代表取締役社長：石黒 成直、以下 TDK)が製造するリストバンド型のウェアラブルデバイスを用いて、心拍変動データ(注1)などから感情を可視化する「NEC 感情分析ソリューション」の販売活動を本日より開始します。
「NEC 感情分析ソリューション」は、現在NECと名古屋市立大学が共同開発を進めている感情分析が可能な感情認識技術と、クラウドサービスやTDKのウェアラブルデバイスなどを組み合わせたシステムです。
具体的には、リストバンド型のデバイスを装着した対象者の心拍変動データなどをリアルタイムに収集・分析することで、「興奮・喜び」「ストレス・イライラ」「憂鬱・疲労」「穏やか・リラックス」の感情を可視化し、専用アプリケーション上で現在の感情や1日の感情履歴などを表示できます。また、勤怠管理や業務支援、健康管理などの様々な他社サービスとのデータ連携が可能なAPIも提供します。
これにより、企業は従業員などの隠れた感情疲労や心理的負荷を把握し、情動の変化に応じて適切な対応を早期に取ることが可能となります。
NECは社会ソリューション事業に注力しており、今後も「働き方改革」や「健康経営」に向けて取り組む企業に寄与する製品・サービスを提供することで、安全・安心な社会の実現に貢献していきます。
拡大する専用アプリケーションの画面イメージ
背景
昨今、長時間労働などによる体調不良やメンタル不調などの疾患が社会問題となる中、企業では従業員の長時間労働の是正や健康管理の推進など、「働き方改革」や「健康経営」に向けた取り組みが重要となっています。
価格、販売開始時期、販売目標
- 製品名：NEC 感情分析ソリューション
- 価格：月額1,000円～/対象者1人あたり
※ウェアラブル端末費、初期費は除く - 販売開始時期： 2018年度下期
- 販売目標：今後3年間で90億
「NEC 感情分析ソリューション」の特長
拡大するNEC 感情分析ソリューションの特長
- 喜怒哀楽の感情を見える化
名古屋市立大学大学院医学研究科 早野順一郎教授が研究を進めている健康科学および医学における生体信号のゆらぎ解析の知見に基づき、日常生活下の心拍変動データから感情を可視化する感情認識技術を開発。収集・蓄積した心拍変動データなどから対象者の交換神経と副交感神経のバランスを分析することで、「興奮・喜び」「ストレス・イライラ」「憂鬱・疲労」「穏やか・リラックス」といった感情変化を見える化し、専用アプリケーションで現在の感情や1日の感情履歴などを表示。
これにより、企業は対象者の状態を把握できるため、必要に応じて業務支援や注意喚起が可能。 - ウェアラブルデバイスで心拍変動データなどをリアルタイムに収集
TDKが製造するリストバンド型のウェアラブルデバイス「Silmee™ W20」や、感情認識技術を実装したクラウド型の分析基盤を組み合わせることで、対象者の生体情報をリアルタイムに収集・蓄積が可能。「Silmee™ W20」は、心拍変動データの測定だけでなく、会話量測定・紫外線量測定・皮膚温度測定、食事時間検出、ボタン操作による第三者への緊急連絡などの機能を搭載。また、バッテリーの持続時間については、2週間の連続使用が可能。
本製品の活用例
- 人材不足が課題となる業種での従業員の体調見守り支援。
- 生産ラインでの感情起因の事故防止や生産性向上の支援。
- 交通・物流業における就業中のドライバーの疲労検出や安全運転の支援。
- 離職率の高い業種における従業員の感情負荷・ストレスの検出や予防の支援。
- 会議やセミナー、イベントなどの参加者の盛り上がり度の見える化。
- サービス業などでの顧客対応時におけるサービス品質向上の支援。
以上
- (注1)脈拍数などを連続的に測定した時系列変化。
- ※「Silmee™ W20」は、TDK株式会社の登録商標です。
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC スマートインダストリー本部
E-Mail：msess-iotsl@embedded.jp.nec.com
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