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東日本大震災から2年~復興3年目にむけて~

NECグループでは2013年2月に行った宮城県南三陸町の住民の皆さまとのワークショップに続き3月も、地元で事業を行っている有識者の皆さまと、社員ボランティア参加者とのワークショップを開催いたしました。
3月は、NECグループが「福興市」をお手伝いするようになってから、ちょうど1年となり、「福興市(ふっこういち)」で顔なじみになった商店主の方々を中心に地元有識者20名、社員ボランティア51名が参加し、それぞれの立場から、復興についての意見を出し合いました。

「福興市」実行委員長の山内氏からは、「第一回目の福興市は、全国の商店街の方から助けていただいて開催することができました。地元の商店がすぐに立ち上がったことにより、住民の皆さんに、これから立ち上がって行くという意志を示せたと思っています。NECさんはじめ、たくさんのボランティアの方にきていただいたことにより、3月で24回目の開催となりました。私達だけでは、こんなに長く「福興市」を続けることは出来なかったと思っています」というメッセージをいただきました。
最後までこの町で

何代にも渡って受け継いできた「漁業」が壊滅的な打撃をうけた漁業関係代表の方は、「漁業の復興なくして、町の復興はないと思っています」とおっしゃっていました。
また、農業復興を進めている若い世代からは、集落全体で同意を得ながら進めていくことの難しさや、農機具不足についての課題が出されました。

「この2年間は、無我夢中でここまできました」、「振り返ってみると、なぜこんなことが出来たのか?ということばかりです」と語る地元の方、課題はやはり、人口の流出が深刻と語ってくださいました。「町の魅力を掘り起こし、発信することで、たくさんの人に観光に来て欲しい」と語る若い世代からは、「最後までこの町でがんばって、子ども達にこの町のすばらしさを伝えて行く」と力強く語ってくださいました。
NECグループにできること
NECグループ側からは、「観光業は、元の観光に戻すのではなく、継続してお客さまを呼ぶために、ぶれないシンボルのようなものが必要なのではないか?」、「農業復活のためには、農機具の共同利用とか、農機具のリサイクルなどの仕組みづくりをしてはどうか?」といった意見がでました。
また、これまで7回ボランティアに参加している女性社員からは、「それまで地図でしか知らなかった町に、はじめは瓦礫を片付ける作業で訪れ、その後、「福興市」で皆さんと触れ合う機会が増え、「ありがとう」と言っていただいたりすることで、本当に楽しくて参加しています」という言葉には、その場にいた社員一同が共感しました。



「これまでとは違うことをしないと、前よりは良くならないと思う」という、NECネッツエスアイの浅川さんは2012年11月、岩手県陸前高田市に、「ひまわりハウス」というワーキングスペースを作りました。震災直後の東北を廻っていたときに、たまたま会った3人の方が、「新しいビジネスを始めたい」という話を聞き、IT設備を整え、みんなが集まって話ができる場所をオープンしました。「漁業関係者と農業関係者が新たに一緒にビジネスを始めることが考えられるのではないか?そういうことから、新しい東北を共に作っていきたい」とのコメントがでました。
絶対に前よりも、もっといい町にする

人口流出が続いている中にも、県外からボランティアに参加したことがきっかけで、町のすばらしさに触れ、移住する人も増えているそうです。横浜から移住した女性は、「地元の方が気軽にあつまれるカフェをオープンします!」と笑顔で話してくださいました。
違う立場、違う視点からアイディアをだしあい、価値観をすり合わせ、まとめていくには、大変な労力が必要ですが、ワークショップを通じて、震災前からの地域でのお付き合い、そして震災後に出会ったたくさんの人たちが、この町をきっと前よりもっといい町にするために力を合わせていけるはずだと実感しました。
「福興市(ふっこういち)」では、社員の提案からヒット商品が!
「福興市」に毎月出店し、南三陸で獲れた魚介類を中心においしいかまぼこを販売している、「マルセン食品」さんで、販売サポートをしたNECフィールディングの大井川さんは、お店の方に、「蒲鉾コロッケをパンにはさんで販売したらどうですか?」と提案したところ、「カマコロドッグ」として商品化され、お客様にも大好評とのことで、お店の方にとても喜ばれました。お手伝いをさせていくなかで、信頼関係ができ、自主的に動くことで、個人でも貢献ができています。


3月の波伝谷“TOMONI” ガーデン
2012年11月から着手した、「波伝谷“TOMONI”ガーデン」では、周辺の清掃活動と、側溝をきれいにする作業を行いました。波伝谷地区では地震の影響で地盤沈下と、津波の影響による木の伐採により、側溝に泥がつまるようになっていました。泥がつまることにより波伝谷地区は水浸しとなり、仮設住宅に住む方々の生活に支障をきたしていることを聞き、参加者全員で、泥だらけになりながらの作業となりました。また、近くに「乙女百合」や「ショートケーキリリー」などの球根を植える作業を行いました。



参加した社員の声
- 地元の方が、「企業と私たちが話す機会を設けていただいて良かった」と言ってくださったことがとてもうれしかったです。これからも継続していくことが大切だと思いました。
- まだ震災の爪痕が生々しく残っている場所が多く、改めて被害に遭われた方々の厳しい生活の様子を知りました。
- 仮設住宅での交流、または子ども達が楽しくなる行事の立案をしてみたいです。
NECグループは、これからも一丸となって支援を続けていきます。
東北復興支援を共に。We are with you!