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Vol.71 No.2 バイオメトリクスを用いた社会価値創造特集
Vol.71 No.2(2019年3月)
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急速に進むデジタルトランスフォーメーションによって、これからの社会は実世界のヒト・モノ・コトがデジタルでつながり、ますます便利になっていきます。誰もが不安なくデジタルの利便性を受けるためには、身体的・行動的特徴を用いて個人を識別する生体認証(バイオメトリクス)を活用することが有効です。NECは、1971年に指紋認証技術の研究を開始して以来、約半世紀にわたり、生体認証技術の研究に取り組んでいます。更に、社会の動向に合わせ、さまざまなシステムや機器へ生体認証技術を活用することで、ユーザーエクスペリエンスの向上を実現し、顧客価値の高いサービスへの創出へとつなげています。本特集では、NECが推進するバイオメトリクスに関する取り組み、更に複数の認証技術を組み合わせたマルチモーダルなどのサービスやソリューション、そして、それらを支える先端的技術について紹介します。
バイオメトリクスを用いた社会価値創造特集
バイオメトリクスを用いた社会価値創造特集によせて
執行役員田熊 範孝
社会価値の創出に貢献するNECの生体認証への取り組み
セーファーシティソリューション事業部長吉田 隆志
NECが推進するバイオメトリクスの取り組み
NECの生体認証ブランド「Bio-IDiom(バイオイディオム)」
榎本 亮・小糸 達也

急速に進むデジタルトランスフォーメーションによって、さまざまなサービスやソリューションが個人に最適化され、これからの社会はますます便利になっていきます。誰もが不安なく、しかも簡便にデジタルの利便性を受けるためには、その人だけしか持ちえない身体的・行動的特徴を用いて個人を識別する「生体認証」を活用することが重要です。本稿では、NECが2018年4月に立ち上げた生体認証のブランド「Bio-IDiom」を活用して目指す将来の社会や、複数の生体認証技術を組み合わせて高度な安全・安心を提供する「マルチモーダル生体認証」について紹介します。更に、これまでお客様やパートナーの皆様に活用いただいているマルチモーダル生体認証の例も、併せて紹介します。
バイオメトリクス研究の今後の進化発展
水野 正之
バイオメトリクス事業におけるプライバシーへの配慮
鮫島 滋
バイオメトリクスを用いたサービス・ソリューション
Western Identification Network:連携型アーキテクチャが提供するサービスとしての生体認証
KONECNY Roger
マイナンバーカードに関わる顔認証システムの活用
顔認証クラウドサービス「NeoFace Cloud」
佐藤 正樹・秋山 聡・犬塚 祐介
高度映像分析ソリューションを提供するNEC 映像分析基盤
吉川 正人・荒木 壮一郎・内田 曜教・矢野 達也
将来のリテールサービスを支える生体認証技術による新しい店舗ソリューション
手塚 宏・名田 幸生・山崎 晋哉・黒田 正治
ユーザーが使いたい金融サービスを即時利用可能にする「本人確認サービス」の提供
青柳 亨・辻 泰成・川上 英祐・齋藤 吉弘・新藤 佳子・村上 貴裕
バイオメトリクスを活用した非日常空間体験向上の取り組み
塚原 貴史・早勢 典明

近年、訪日外国人数は急激に増加し、体験価値が高まっていることから、ホテルやテーマパークなどのサービス業需要は増えてきています。一方、労働力不足が深刻化し、現場オペレーション負荷軽減が喫緊の課題となっています。サービス提供側の業務負荷軽減と利用客の顧客満足度向上を両立させるためには、「早く」「正確に」利用者本人であることを認識する技術が求められます。NECの顔認証技術は、登録が簡単に行え、非接触認証で素早く正確に本人認識が可能な技術です。本稿では、ホテルや集客施設における顔活用ソリューションの取り組みと、顔を共通IDとしてカスタマージャーニーをつなぐ将来構想について紹介します。
顔認証と位置情報を活用した建設現場における現場作業員の入退場管理サービス
笹田 幸恵・原田 健二・浦沢 賢一・中尾 友昭

建設現場では、現場監督が現場を管理し、その配下で多様な専門技術を持った人々が集まり、工事を推進していきます。工程により必要な技術が異なるため、工事期間中はさまざまな会社に所属する作業員が出入りします。現場では危険を伴う作業もあるので、現場監督は一人ひとりの安全を確保するために現場で作業を行っている作業員を特定し、作業員情報を管理する必要があります。これらの管理業務を、機器の設置をせずに顔認証による本人確認と位置情報を活用することで、手軽に入退場情報を取得し、それらの情報を元に、作業員の資格情報の確認や入退場記録データの集計結果を出力することが可能なサービスを実現しました。本稿では、本サービスの特徴について紹介します。
次世代ものづくりの現場における個人特定の重要性
園田 忠則
バイオメトリクスを支えるコア技術・先進技術
安全・安心な社会を実現する顔認証・人物照合技術
櫻井 和之・橋本 博志・森下 雄介・早坂 昭裕・今岡 仁

空港や駅などの公共施設における安全・安心を実現するために、顔認証に対する需要はますます高まっています。また、顔認証は、決済時における本人確認用途など、社会を構成するセキュリティ・インフラの一つとして、欠かせないものになっています。本稿では、顔・人体検出技術や顔認証技術の紹介に加え、顔認証を補完する技術である人物照合技術について紹介します。人物照合は人物の体全体を使って認証する技術で、顔が見えない場合に有効です。更に、NECがトップの認証精度を獲得した米国国立標準技術研究所(NIST)による、動画を対象とした顔認証技術評価プログラムにおける評価結果について説明します。
フュージョン照合を活用した虹彩認証高度化技術
蘇 雷明・島原 達也
新特徴量を利用した遺留指紋照合高度化技術
島原 達也・原 雅範
声認証技術がもたらす安全・安心で便利な社会
越仲 孝文・リー コン エイク
人によって異なる耳穴の形状を音で識別する耳音響認証技術
荒川 隆行
映像から不審者を高精度で絞り込む行動パターンの自動分類
劉 健全・西村 祥治

近年、ショッピングモールやビル、駅などの公共施設に多くの防犯カメラの導入が進んでいます。これらの防犯カメラは、犯罪の捜査などを主として事件発生後に活用されてきました。一方、テロなど甚大な被害をもたらす犯罪が社会の脅威になってきており、事件発生そのものの予防に関心が集まっています。本稿では、頻出する人物を高速に抽出するNECの時空間データ横断プロファイリングを応用し、更に頻出人物の抽出結果を更に活用して、うろつき、通り抜け、立ち止まりなど、個々の現れ方(行動パターン)の違いを理解して分類できる新しい技術を紹介します。本技術により不審者を早期に発見することで、犯罪を未然に防ぐことが期待されています。
安価なIoT端末上で動作する顔映像からの眠気推定技術
辻川 剛範

計算リソースが少ない安価なIoT端末上でも動作する、顔映像からの眠気推定技術について紹介します。ヒトの眠気は、顔の表情変化、特にまぶたの動きの変化によく表れます。まぶたを閉じている時間やまばたきの回数の増加などをとらえることで、高精度に眠気を推定できますが、動きの速いまばたきをとらえるには、緻密にまぶたの動きを抽出する必要があり、多くの計算コストがかかります。NECでは、眠気の兆候として動きの緩やかなまぶたの揺らぎをとらえる方法を開発し、これまでの3分の1の緻密さで抽出したまぶたの動きからでも、眠気を高精度に推定できるようになりました。安価なIoT端末上で動作させることが可能なため、適用先を拡げることができます。
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