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品質・安全性
ガバナンス
品質・安全性の体制
品質・安全性推進体制/品質・安全性リスク管理体制
NECでは、製品やシステム、サービスの品質・安全性の確保とそのリスクに対する備えを重要な経営課題の一つと位置づけています。
NECでは、当社のCSCOが品質・安全性に対するすべての管理責任を持っています。また、サプライチェーン戦略部門、ビジネスユニットと連結子会社に設置されている品質推進組織およびビジネスユニット配下の統括部と連結子会社でそれぞれ任命された品質・安全性管理責任者が、全社規程や基準を定めて活動体系を明確にするとともに品質と安全性の向上に取り組んでいます。
品質・安全性に関するリスク管理についても全社的な体制を構築して運用を徹底しています。お客さまのシステムや社会的に影響の大きいシステムにおいて重大なトラブルや重大な製品事故、技術法規制違反などが発生した場合は、経営者層へ迅速なエスカレーションを行うとともに関係する統括部と専門スタッフがお客さま、所轄官庁、広報などの対応について迅速に協議を行い、事案の対応方針を決定します。
建設工事の健全性確保
NECは、働く人の安全と健康を確保するとともに社会価値創造型企業として、自社の開発した製品・システムを関連する法令および規制などを遵守したうえでの安全施工への取り組みを通じて信頼を積み重ね、より快適な社会の実現に貢献しています。
全従業員および建設工事に関わる作業員の健康管理を含む「安全衛生がすべての仕事に優先する」という思いを胸に、豊かで安全・安心な社会づくりに貢献するとともに、関連する法令および規制などを遵守した安全施工と建設工事の健全性確保に取り組んでいます。
建設工事の遵法・安全衛生体制(国内)

考え方
NECは創業の理念であり、Principlesの一つとなっている「ベタープロダクツ・ベターサービス」の実現に向け、日本初となる品質管理の導入やZD運動*1、クオリティ作戦*2、SWQC*3などの品質向上に向けた取り組みを着実に行ってきました。
これからも、社会価値創造型企業として、すべての従業員が、自らの業務の質、製品・サービスの質を上げることで「品質のNEC」として信頼していただき、愛されるNECでありたいと考えています。
具体的には、「品質・安全性活動方針」を定め、製品・サービスの品質・安全性に関わる法規制遵守、安全性・信頼性技術の向上、プロジェクトマネジメントの強化、失敗事例から学ぶノウハウの共有、不具合の未然防止・再発防止活動などを行っています。
- *1ZD(Zero Defects)運動:従業員一人ひとりの自発性・熱意を喚起させ、創意工夫により仕事の欠陥をなくし、コストの低減、製品・サービスの向上を目的とする運動
- *2マネジメント、製品・サービス、人間のbehavior、職場環境、地域社会との関係、業績、企業イメージの7つのクオリティについて、全社で高めていく取り組み
- *3Software Quality Control:ソフトウェアの総合的品質管理活動
品質・安全性理念
NECは、NEC Wayの創業の精神「ベタープロダクツ・ベターサービス」をはじめとする Principlesに基づき、品質・安全性を確保し、さらなる向上に努める。
行動指針
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品質マネジメント
- 1.顧客や社会の新たな価値を考え、行動する。
- 2.NECブランドを維持し、発展させる。
- 3.一人ひとりが品質の重要性を認識し、その向上に努める。
- 4.製品およびサービスの品質を確保し、関連する法令および規制等を遵守する。
- 5.製品およびサービスの品質に関する問題に対して誠実に対応する。
- 1.
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安全性管理
- 1.一人ひとりが製品およびサービスの安全性の重要性を認識する。
- 2.製品およびサービスの安全性を確保し、関連する法令および規制等を遵守する。
- 3.製品およびサービスの安全性に関わる問題に対して誠実に対応する。
- 1.
NECの建設工事においては、お客さまに社会価値を確実に提供するための建設業法、労働安全衛生法などの法令を遵守・統制するとともに従業員の安全衛生文化を構築することを理念とし、以下を行動指針としています。
建設工事安全衛生 行動指針
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一人ひとりが建設工事の健全性を認識し、その向上に努める
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法令および規制等の遵守推進、教育・人材育成、啓発活動、安全衛生の重要性の浸透に努める
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安全衛生マネジメントシステムの維持と改善、およびPDCAサイクルの推進に努める
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法令および規制等の遵守状況、および安全衛生活動に関するモニタリングと是正を行い、法令・安全・品質問題の未然防止推進に努める
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リスクアセスメント実施を推進し、法令・安全・品質問題発生の未然防止に努める
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安全大会等を通じた、安全衛生モチベーションの向上に努める
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法令・安全・品質問題発生に対して誠実に対応する
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法令・安全・品質問題の情報収集と再発・未然防止推進に努める
主な取り組み
品質マネジメントシステム
NECでは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、お客さまのご要望やご期待に応える品質のよい製品・サービスを実現するために、品質マネジメントシステムを構築し、運用しています。加えて、プロセス段階で品質を作り込み、よりよいプロセスにするために継続的にマネジメントシステムの改善を図っています。
品質監査
内部統制における3つの防衛線(Three Lines of Defense)の考え方に基づき、事業部門などを第一線、管理部門を第二線、内部監査部門を第三線としています。サプライチェーン戦略部門は第二線として、各事業体が品質マネジメントシステムを適切に運用しているかを定期的に監査し、改善を図っています。
受注前審査
新規プロジェクトを開始する前に受注前審査を行い、各統括部の責任者や専門スタッフが、プロジェクト遂行上のリスクを把握し十分な対策が取られているかを確認しています。品質に関わる技術的なリスクや安全性リスク、開発規模・期間、プロジェクト体制など多面的に審査の対象としています。
AI品質ガイドライン
NECでは、2019年に従来型のソフトウェア品質保証だけでは対応できないAIシステムの品質を担保することを目的に、「AI品質ガイドライン」を策定し、主要なAIシステムの開発に適用しています。定期的な更新を行い、生成AIに関する確認項目を充実させ、高度化を図っています。
医療・ヘルスケア領域における取り組み
NECライフサイエンス倫理審査会議
ライフサイエンス領域における事業化に向けて研究開発を実施しています。
人および人に関する情報やデータを取得して実証実験や研究を行う場合には、文部科学省などの指針に従い、研究の目的および対象者の人権や尊厳への配慮などに関する倫理的妥当性について、外部有識者をメンバーとしたNECライフサイエンス倫理審査会議で審査しています。
医療機関等との関係の透明性確保への取り組み
NECでは、医療機器産業がライフサイエンスの発展に寄与し、高い倫理性を担保した企業活動を実践していることについて広く理解を得るため、医療機関などとの関係の透明性および信頼性の確保に向けた取り組みを実施しています。
医療・ヘルスケア領域への対応
医療・ヘルスケア領域の事業化に向けてマネジメント体制の確立・関連法規制の遵守・QMS(Quality Management System)活動を推進しています。
- 2019年に第一種医療機器製造販売業を取得し、マネジメント体制を構築
- 関連法規制の遵守に関しては、薬機法*4広告遵守ガイドラインおよび対象・非対象判定チェックシートを策定し、関係する事業体のプロセスに取り入れ
- QMS活動においてQMS省令およびISO13485 2016年版に準拠したプロセスを整備し運用を開始
- 各国の医療機器関連法規制(日本の薬機法や欧州MDR*5、UKMDR*6など)への対応を推進
- *4医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
- *5Medical Devices Regulation 2017/745:欧州医療機器規則
- *6The UK Medical Devices Regulations 2002:英国医療機器規則
品質・安全性におけるコンプライアンスの遵守
関係法規制の遵守
NECでは、各製品が遵守すべき技術法規制の学習に特化した社内向け生成 AI システムを活用することで、電気用品安全法や電波法、電気通信事業法など国内の各種法規制および海外向け製品に対する各国の法規制などに適合し、技術法規制の遵守に努めています。
製品・サービスの品質および安全性に関する表示やラベリングについても、関連法令や社内規程の遵守徹底を図っています。違反があった場合やその恐れがある場合には、関係省庁の指導に基づいて適切に対処しています。また、新技術や新事業領域に関連する技術法規制の整理や品質監査による品質マネジメントシステムの運用状況の確認を行っています。
製品の安全性確保
NECでは、製品安全規格のIEC 62368-1(JIS C 62368-1)やIEC 60950-1(JIS C 6950-1)への適合に加えて、独自の安全対策を追加した「グループ安全規格」を制定しています。さらに、リスクアセスメントを実施することで製品の安全性を確保しています。
製品安全に関する問題が発生した場合は、NECホームページに情報を開示し、速やかにお客さまにお知らせしています。
品質・安全性に関する研修・啓発
NECでは製品の安全性や品質を向上させるためには人材の育成やスキルの向上が非常に重要と考え、以下の取り組みを推進しています。
従業員への研修・専門人材の育成
- 品質・安全性管理標準や技術基準などに関する基礎知識・専門知識の習得、設計・製造における実践力向上などを目的に、役割別・専門分野別に研修を実施
- 通信事業を営むうえで必要となる電波法や電気通信事業法などの技術法規制教育を徹底、法規の正しい理解と安全性マインドを醸成し、技術者を育成
- NECおよび国内連結子会社の従業員向けに、NECの品質・安全性についての考え方および技術法規制に関するWeb研修を年1回実施
プロジェクトマネジメント表彰
- NECおよび国内連結子会社の従業員に対して、プロジェクトリスクマネジメントの重要性の意識づけとリスクの高いプロジェクトに挑戦し完遂・リカバリーする意義の浸透のために表彰などを行っています。
- 困難なプロジェクトに取り組み、特に顕著な成果を上げたプロジェクトチームや有益なプロジェクト支援を行った組織・グループを対象とした「プロジェクトマネジメント表彰」と「優秀事例発表会」を毎年開催
- 新たなプロジェクトリスクの発生防止に役立てるため表彰事例を発表し、リスクマネジメントのベストプラクティスをグループ内に水平展開
品質月間活動による啓発
- 11月の品質月間には、従業員が品質・安全性への高い意識を常に保って業務に取り組むよう、経営者層および社内外の有識者による講演会や対話会を実施
- 2024年度は、品質不適切行為をテーマにした動画教材を用いてテーマトークを各職場で行い風通しのよい職場づくりを啓発
建設工事のマネジメント
OSHMS(労働安全衛生マネジメントシステム)を取り入れ、安全衛生水準の向上と労働災害の発生の防止に努めています。特に、建設工事管理システムを活用して、リスクアセスメントおよび有期労災保険の届出率100%を実現しています。2024年度に重篤災害事故の発生はありません。