SAP S/4HANA移行サービスの詳細

SAP ERP(ECC6.0)のサポート期限である2027年に向けて、多くの企業が新ERP 「SAP S/4HANA」への移行をご検討されています。しかし一方で、「投資対効果が見出すことができず、どのように進めていけば良いのか」といったお悩みをお持ちのお客様も多いのではないでしょうか。

SAP S/4HANAは単なるERPではなく、デジタルトランスフォーメーションを実現する総合プラットフォームです。そのため、SAP S/4HANA導入によって投資対効果を見出すには、機能面だけではなく、ユーザエクスペリエンス、業務のリアルタイム化、AIやIoTを活用したインテリジェント化など、デジタルトランスフォーメーションの実現を見据えた検討が必要です。

NECは自らがSAPユーザであり、SAP HANAを活用し、経営のデジタルトランスフォーメーションを実践しています。その中で得られた様々なノウハウ・知見を活かすことで、単なるSAP S/4HANAへの移行に留まらず、お客様のビジネス成長・変革の実現をご支援します。

NECの考えるSAP S/4HANA化の図。従来のERPの価値(機能変更による効果は見いだせない)、新しい価値(ユーザエクスペリエンス、リアルタイム、インテリジェント化)でデジタルへの移行を行います
NECの考えるSAP S/4HANA化

SAP S/4HANA マイグレーション方式

SAP S/4HANAへのマイグレーションには大きく2つの方式があります。それぞれの特徴やメリット、デメリットを理解した上で、お客様の状況に合わせた移行方式やタイミングを検討することが必要です。

SAP S/4HANA移行サービスフロー図です。1.S/4HANA勉強会2.ロードマップ策定支援サービス(1か月より)3.POC ①POC②企画(6週間より)4.システム導入(6か月より)。NEC実践ノウハウを提供します(自社SAP S/4HANA化ノウハウ、標準化手法(アドオン削減など)、自社テンプレート活用)
 
コンバージョン方式

メリット
・現行業務からの変化が少ないため、現場への影響を最小限にすることができる
・既存資産(Add-On)を継続・有効活用できる
・導入期間を短く、低コストで切り替えることができる

 デメリット
・現行業務の見直しを行わないため、投資価値の訴求が困難

リビルド方式

メリット
・事業環境変化に伴い業務プロセスの見直し・刷新を図ることができる
・クラウドサービスに移行することで、常に最新の機能・サービスを享受することができる
・Add-Onを削減することで運用保守の負担軽減を図ることができる

デメリット
・業務プロセスの見直しを行うため、導入期間が長く、コストも大きくなる。

NECのSAP S/4HANA移行サービス

NECではSAP S/4HANA移行のステップとして、ロードマップの策定と、実機を使った検証を行うことを推奨しています。各ステップでお客様とともに、しっかりと内容を検討し企画・検証することで、後戻りの少ない効率的なSAP S/4HANAへの移行をご支援します。

(1) ロードマップ策定支援サービスでは、弊社が準備した質問への回答と数回の打合せを実施することで、ロードマップ策定やSAP S/4HANA移行への概算費用の把握が可能です。また、 アプリケーションのみならず、インフラ基盤(オンプレ、クラウドなど)の検討・選定も行うことで、総合的なロードマップ策定へのご支援が可能です。

(2) 実機検証サービスでは、弊社が提供するSAP S/4HANAのライセンスや実行環境をご活用頂くことで、お客様自身が手軽に検証作業を行うことができます。また、お客様環境を実際にSAP S/4HANAにコンバージョンすることで、コンバージョン費用への影響が大きいアドオンプログラムの改修工数を精緻に算出することが可能です。

SAP S/4HANA移行サービスフロー図です
SAP S/4HANA移行サービス

SAP S/4HANAへの移行にあたっては、デジタル変革時代を見据えた検討が不可欠です。NECでは、お客様のご要望に応じて、SAP S/4HANAの移行とあわせて、お客様のデジタルトランスフォーメーションを推進する「デジタル経営基盤」構築に向けてのロードマップ策定サービスもあわせてご提供いたします。

SAP S4HANA移行サービスの内容

1. ロードマップ策定支援サービス

2. 実機検証サービス

(1) POC

  • POCポイント検討・選定・整理
  • POC環境構築
  • POC評価
    • ・Fiori導入可否の検討(Fiori要件整理)
    • ・SAP S/4HANA化にあたり、機能が変更となる領域に対する方針の決定
    • ・アドオンの具体的な改修ポイント/改修方針/改修規模の提示
    • ・コンバージョンにおける本番環境ダウンタイム(参考値)の提示
  • 課題分類、方針検討

(2)構想企画

  • プロジェクト実行計画の策定
  • 新システム実装方針の定義
  • 概算工数の精緻化

3. システム導入 (コンバージョン方式の場合)

  • SAP S/4HANA 要件定義
  • SAP S/4HANA 設計
  • SAP S/4HANA コンバージョン
  • テスト
  • システム切替
  • 定着化

アウトプット(例)

本サービスのアウトプット(一例)です

適用事例

ロードマップ策定サービスをご利用いただいたお客様の一例です。

製造業 A社様
グローバルで複数インスタンスのSAPを利用。費用削減の課題に対して、切替タイミングの集約化と、ダウンタイムを確保する方式・スケジュールを検討し移行計画を立案。(検討期間:2.5ヶ月)

製造業 B社様
会計/ロジスティクスと人事で複数インスタンスのSAPを利用。お客様のリソース不足の課題に対して、移行方式(一括/順次)のメリット、デメリットを検討し、移行計画を立案。(検討期間:2ヶ月)

製造業 C社様
複数インスタンスのSAPを利用。合計で数千本のアドオンについて、アドオンの削減、及びSAP S/4HANAへの移行計画を立案。(検討期間:2ヶ月)

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