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株式会社マリノ様


システムだけでなく、人の力も心強い
NECと一緒だから描けた新時代のビジョン

愛知県名古屋市に本社を置く株式会社マリノは、1988年の創業以来、「ピッツェリア マリノ」や「パルメナーラ」といったピザやパスタの専門店を展開してきた。同社が大切にしているのが「思い出の1ページになるような愛ある食卓の提案」だ。実際、そうした提案が支持され、何十年も愛される店が何軒もあり、親子三世代で来店するお客様も多い。コロナ禍以降は「ごちそう焼むすび おにまる」という新業態の展開も始め、海外進出を果たすなど、新しいステージに向けた挑戦も続けている。それを切り開く原動力になっているのがDXの推進であり、その要として重要な役割を果たしているのが『NECモバイルPOS』だ。一体、どのような背景で『NECモバイルPOS』の導入を決めて、どんな方針でDXを推進しているのだろうか。株式会社マリノ取締役・経営企画本部長の山道了輔氏にお話を伺った。
DXでお店の価値向上を実現させるため
『NECモバイルPOS』の力が必要だと感じました

「コロナ禍で多くの飲食企業がDXを推進し始めました。しかし、当時、当社が考えていたのは、しっかりと狙いを見定めてからDXを推進したいということです。だからこそ、あえてDXに力を入れるのを遅らせました。その背景には、当時はDX推進といえばコストダウンや省人化といった切り口でしか語られていないことに対する疑問がありました。当社ではDXの本質的な狙いはお店の価値を向上させることにあると考え、そのため強い危機感を持ちながらも、どのようにDXと向き合えばいいのかを悩んでいた経緯があります」
コロナ禍で急速に盛り上がったDX推進の流れ。その渦中の会社の状況を、株式会社マリノの取締役で、経営企画本部長も務める山道了輔氏はこのように振り返る。実際、当時、闇雲にDXを推進するのではなく、本質を見極めてから進めたいと考える企業は多かった。しかし、新しいサービスは次々と登場する。それを適切に活用していける体制を整えないと、時代に取り残されてしまうリスクもあった。山道氏が感じていた危機感の正体も、まさにそこにある。その詳細について、同氏はこのように話す。
「コロナ禍ではデリバリーに対するニーズが高まっていたので、当社でもさまざまデリバリープラットフォームに登録しました。しかし、結果として、キッチンがタブレットだらけになり、オペレーションの構築に苦労したことがあります。
そのとき強く思ったのは部分最適ではサービスの活用はうまくできないということです。全体最適で考え、会社の業務の流れを踏まえながらシステムの活用を進めていかないと、どこかにしわ寄せがいってしまいます。これからも新しいサービスは次々と登場し、それを活用していかないといけない場面も出てくるでしょう。来るべきときに備えて、新しいサービスをスムーズに取り入れる体制を整えないと、時代に合った店づくりができなくなると思いました。
それを実現させる上でボトルネックになりそうだったのが、レガシーPOSに他なりません。当時活用していたレジだと、他のサービスと連携させるにはカスタマイズが必要で、相応のコストが掛かっていました。また、改修までにそれなりに時間も要していたため、スピーディな変化をしようとしても限界があります。そうした状況を改善するため、サブスク型でさまざまなサービスとスムーズに連携ができるPOSレジとして『NECモバイルPOS』の導入を決めました」
サブスク型のメリットを生かせたからこそ
全社を巻き込んだDX推進が加速しました

新しいサービスを導入する際、現場との折り合いに悩む企業は多い。中には抵抗感を覚えるスタッフの対応に追われ、なかなか導入が進まないといったケースも目立つ。同社でも、そうした心配をしていたが、結果として杞憂に終わる。それを実現させる上で「NECの人としての力が非常に頼もしかった」と、同氏は次のように話す。
「レガシーPOSから『NECモバイルPOS』へ切り替える際、当社でも多くの利害関係者が、それぞれに不満や不安を抱えていたのは事実です。例えば、経理は店舗の売上データの抽出方法を変えてほしくないですし、商品開発者はABC分析の確認の仕方をそのままにしてほしいなど、ポジションに応じてさまざまな要望がありました。
そうした状況下でも全社を巻き込みながら導入を進められたのは、『NECモバイルPOS』が的確でスピーディなアップデートをし、それぞれの不安に適切な答えを明示できたからです。時代に合わせたアップデートをしてくれる点が心強く、打合せを重ねたうえで欲しかった機能が追加されたこともあり、社内のメンバーを説得するときの大きな材料になりました。アップデートがあったからこそ、『NECモバイルPOS』を活用すると、会社全体が良い方向に向かうと皆が感じられたといってもいいでしょう。
サブスク型のPOSレジというと、オペレーションがサービスに合わせていく必要があると考えていました。しかし、『NECモバイルPOS』の場合、アップデートのスピードが早い分、サービスがオペレーションに合わせてくれるため使いやすいと現場でも評判です」
『NECモバイルPOS』のアップデートの早さは、NECの経験豊富な開発部隊が支えている。彼らがクライアントの声も聞きながら、新たな機能や連携先のサービスを増やすアップデートを2ヶ月に1回は行う。課題が顕在化する前に標準機能として搭載されていることも珍しくなく、そこでサブスク型のメリットを感じるケースも多い。
NECの人としての力が際立った
100近い店舗のスムーズなレジの切り替え

『NECモバイルPOS』は導入したら終わりではなく、各店舗でスムーズに運用できるように「フィールドサポート」にも力を注ぐ。その役割を担っているのが、全国にいるフィールドエンジニアというNECのスタッフだ。彼らが『NECモバイルPOS』の設置はもちろん、各店舗のスタッフ教育まで行う。実際、株式会社マリノの切り替え時も、NEC フィールドサポートがそれぞれの現場に立ち合っていたので大きな混乱はなかった。
同社は「ピッツェリア マリノ」や「パルメナーラ」、「ごちそう焼きむずび おにまる」など、異なる業態で100店舗近くのお店を展開している。中には30年以上同じ場所で営業し、地域に根付きながら長く愛されているお店も多い。その一方でPOSレジが古く、バージョンもお店によって違う。そのため、それぞれの店舗に対して個別具体的な対応が必要だったが、その難しい難題をクリアできたのはフィールドサポートがいたからに他ならない。
同社での導入は、テイクアウト店舗の「ごちそう焼むすび おにまる」のテスト導入から始まった。そこで店舗と本部との連携や、店舗内でのオペレーションといった課題の洗い出しと解決策の立案を行い、スムーズな稼働を実現。その後、テーブルサービスの店舗での導入を行い、同様の作業を行いながら最適なオペレーションを組んだ上で、他の店舗での導入を順次進めていった。
NECがこうしたサポートをスムーズに行えるのは、全国でチェーン展開する企業への導入実績を豊富に持っているからだ。POSレジの切り替えは失敗ができない。もしうまく稼働しなかったら、目の前のお客様にご迷惑をおかけするのはもちろん、必要な情報を抽出できずに企業経営にも支障をきたすだろう。だからこそ、NECでは伴走しながら課題を丁寧に解決し、一つずつステップを踏んで導入の完了を目指す。それが本社と現場の安心感につながり、結果として、トラブルの少ない運用を実現している。株式会社マリノの場合、導入から3年を経過したが、店舗での目立ったトラブルはなく、DX推進に向けて大きな一歩を踏み出すことができた。
連携先のサービスの多さが
お店のクオリティ向上に直結しています

マリノでは『NECモバイルPOS』を切り替えた結果、レジ本体の導入費用だけでなく、改修や保守運用といったランニングコストも削減できた。原材料費や人件費が高騰する中、そこを削減できたメリットはとても大きい。
また、店舗でいうとiPhoneをハンディ端末として使用できる点に利便性を感じている。これまでハンディが故障をしたら買い替えなければならなかったが、現在は、その必要がない。加えて、直感的に操作ができるiPhoneをハンディとして使用できることで戦力化までのスピードが上がった。今まではハンディの操作を覚えるまでに、それなりの時間が必要だったが、現在は数日で済む。その分、教育コストを削減し、店長をはじめとしたスタッフの業務負担を削減することができた。これまでは店長がいないとできない業務も多かったが、属人的な運用も減ったという。
業務負担の軽減でいうと、他サービスとの連携が果たす役割も大きい。例えば、コロナ禍での悩みだったデリバリーに関していうと、『NECモバイルPOS』とすでに連携していたデリバリーサービスの一元管理システムを活用することで状況が大きく改善した。一台のタブレットでオーダーを確認できるだけでなく、デリバリーの注文をレジに打ち直す作業も必要なくなるなど、以前と比べて、オペレーションがスムーズになっている。
また、新たなキャッシュレス端末との連携も効果が大きい。コロナ禍ではデリバリーと同様、キャッシュレス決済が一気に普及し、QRコード決済といった新しい手段も誕生した。しかし、同社では対応できる決済手段が限定的なだけでなく、オペレーションとしてもレジに会計金額を打った後、キャッシュレス決済端末に打ち直す必要があり、そこで発生するミスも多かった。現在は多くの決済手段に対応できるのはもちろん、端末に会計金額を打ち直す必要がない分、スムーズな決済ができている。テイクアウト専門店の場合、スピーディな決済ができないと、他のお店にお客様が流れてしまう危険性が高い。そうした機会損失も防げるようになり、売上の最大化を目指す上で重要な役割を担っている。
当初思い描いた通り、全体最適でのDX推進を実現した『NECモバイルPOS』。こうした変化を踏まえて、山道氏は今後のビジョンをこう描く。
「そもそも当社が地域密着で数十年も同じ場所で営業ができてきたのは、スタッフとお客様が良好な関係性を築いてきたからです。現在、さまざまな業務を削減できたことにより、現場のスタッフがお客様と向き合う時間が増えています。その意味で、『NECモバイルPOS』の活用を通したサービスレベルの向上が、お店の価値向上にもつながっているのではないでしょうか。
今後、会社としては全国展開を目指していきながら、フランチャイズ展開や海外展開を加速させていきたいと考えています。その実現に向けて、効果的にシステムを活用しながら経営のやり方を変革していく必要もあるでしょう。そうした見通しを踏まえると『NECモバイルPOS』の活用を始めた意義は、これからさらに大きくなっていくと思っています」
お客様プロフィール
株式会社マリノ様
所在地 | 愛知県名古屋市名東区上社四丁目45番の1 |
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設立 | 昭和63年10月 |
資本金 | 5,000万円 |
従業員数 | 約1,800名(社員170名、アルバイト2,700名) |
概要 | イタリアンレストランの経営 ピッツェリア マリノのFC展開 【主なブランド】 ピッツェリア マリノ ステーキイタリアン マリノ チーズマリノ DOLCE×ITALIAN MARINO PS マリノ ラ・スイートパスタ ピッツェリア マリノ バンビーナ ピッツェリア マリノ ボットーネ パルメナーラ ラ・パルメ PASTA レッジャーノ ごちそう 焼きむすび おにまる |
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(2025年8月4日)
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