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資源循環(回収・リサイクルと海洋プラスチック問題への対応)

NECは、持続可能な社会を実現するために、生産から使用、リサイクルまで一貫した資源循環への取り組みを行っています。特に、これまでたくさんのお客さまにご使用いただいたハード製品には、多くの資源が使われていることから、回収しリサイクルすることで、限りある資源を有効に使うことに取り組んでいます。

回収・リサイクル

NECでは、1969年より法人のお客さまから使用済みとなったコンピュータなどの情報通信機器を回収し、再利用、再資源化しています。

2001年「資源の有効な利用の促進に関する法律」が改正され、企業から排出される使用済みパソコンの回収・再資源化が義務化されましたが、NECでは「広域的処理認定業者」の認定資格を活用し、法律の施行と同時に他社メーカーに先駆け、パソコンの回収サービスを行っています。

2019年度の使用済み情報機器(コンピュータ、パソコン、プリンタなど)の回収量は、法人系で約1627トンと前年度比で約18%の減少となりました。再資源化率※1は昨年度とほぼ同じく98%となっています。また資源有効利用促進法の定義による資源再利用率※2も昨年度とほぼ同様に90%となりました。今後はプラスチックなどの再資源化を推進し、さらなる再資源化の向上を推進していきます。

回収・再資源化した製品の内訳
使用済みIT機器の回収量および再資源化率推移
  • ※1 再資源化率:
    回収された使用済み情報通信機器の全体重量のうち、リユース、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクルされた物の重量の比
  • ※2 資源再利用率:
    回収された使用済み情報通信機器の全体重量のうち、再生部品(部品リユース)もしくは再生資源(マテリアルリサイクル)として利用することができる状態にした物の重量の比(資源有効利用促進法の定義)。

リサイクル

[再資源化によるWi-Fiルータ〕

Wi-Fiルータやセキュリティ機器などを含むホームゲートウェイ製品では、自社レンタルを実施しており、戻ってきた製品の廃棄物の削減、再生資源の有効活用に積極的に取り組んでいます。

NECの関係会社であるNECプラットフォームズ掛川工場では、生産したWi-Fiルータのリサイクル再製品化を行っています。使用年数を終えたルータをお客さまから回収し、筐体に使用されているプラスチック材を解体、粉砕し、ペレット化した後、成形し再びWi-Fiルータの筐体として、再商品化しています。
これらの取り組みは、「資源循環技術・システム表彰」を受賞するなど、外部からも高い評価をいただいています。

Wi-Fiルータのリサイクル

使用済みIT機器の回収量及び再資源化率推移

2014年度の事業系回収量は3,375t、2015年度は4,487tに増加。2014年度の家庭系回収量は1,226t、2015年度は866tに減少。2014年度の再資源化率は98%、2015年度は99%に増加。2014年度の資源再利用率は91%、2015年度は92%に増加。

回収した使用済み製品からリユースした保守用部品数の推移

2014年度は14,947点、2015年度は13,310点に減少

パソコン回収・再資源化実績

2001年4月「資源有効利用促進法」が改正され、企業から排出される使用済みパソコンの回収・再資源化が義務化されました。また2003年10月には、家庭から排出されるパソコンについても、同じく回収・再資源化の義務化がされております。
2019年度の使用済みパソコンの回収実績はデスクトップパソコン、ノートパソコン、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ合計で約10万7千台となり、昨年度比で約13%の増加となっております。法律で2003年までに達成目標として定められている資源有効利用率については、すべての製品について達成しています。

デスクトップPC本体

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計
回収重量
(kg)(注1)
160,355 178,513 338,869 111,298 165,837 277,135 77,467 127,672 205,139 148,248 119,691 267,940
回収台数
(台)(注1)
17,637 18,423 36,060 10,430 14,728 25,158 9,732 11,502 21,234 12,752 10,783 23,535
再資源化処理量
(kg)
245,065 178,446 147,959 199,763
資源再利用量
(kg)
192,414 141,947 115,401 154,539
資源再利用率
(%)(注2)
78.5 79.5 78.0 77.4

ノートブックPC

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計
回収重量(kg)(注1) 41,169 122,158 163,327 31,082 122,758 153,840 27,220 106,636 133,856 35,905 111,092 146,998
回収台数(台)(注1) 14,998 29,945 44,943 12,978 28,091 41,069 10,421 25,150 35,571 15,099 26,201 41,300
再資源化処理量(kg) 130,057 123,398 113,300 127,144
資源再利用量(kg) 81,971 77,223 69,704 80,511
資源再利用率(%)(注2) 63.0 62.6 61.5 63.3

CRTディスプレイ

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計
回収重量
(kg)(注1)
9,817 51,013 60,830 4,999 46,914 51,913 4,337 43,027 47,364 3,891 36,592 40,483
回収台数
(台)(注1)
727 2,999 3,726 370 2,758 3,128 321 2,534 2,855 288 2,155 2,443
再資源化処理量
(kg)
60,830 51,912 47,364 40,483
資源再利用量
(kg)
45,093 36,143 32,949 27,762
資源再利用率
(%)(注2)
74.1 69.6 69.6 68.6

液晶ディスプレイ

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計 事業系 家庭系 合計
回収重量
(kg)(注1)
119,590 325,958 445,549 113,568 280,400 393,968 50,549 246,448 296,997 64,200 268,602 332,802
回収台数
(台)(注1)
15,250 25,952 41,202 11,083 22,486 33,569 15,139 19,923 35,062 17,888 21,714 39,602
再資源化処理量
(kg)
322,138 291,741 249,870 284,925
資源再利用量
(kg)
256,572 243,755 206,098 237,042
資源再利用率
(%)(注2)
79.6 83.6 82.5 83.2

(注1)回収重量および回収台数には、製品リユース(買い取りパソコン)も含む。
(注2)分母は「回収した製品の総重量(製品リユースを除く)」分子は「中古再生部品(ユニット)として再利用されるもの及び鉄、銅、アルミ、貴金属、ガラス類、プラスチック類等、材料として再利用されるものの重量」

海洋プラスチック問題への対応

昨今プラスチックが世界的な環境問題へと発展しています。プラスチックごみの一部は利用後きちんと処理されず、環境中に流出しています。陸から出たプラスチックごみの多くは風や川に流され、最終的に行きつく場所は「海」です。海に流失したプラスチックは紫外線などの影響を受け、やがてマイクロプラスチックと呼ばれる5mm以下の小さな粒子となり、分解されずに長期にわたって海中に存在し続けます。このままいくと、2050年には魚の量よりもプラスチックの量が多くなるといわれています。

このような事態をふまえて、NECでは製品のバイオプラスチック化やマイクロプラスチックの研究、社内での削減活動をとおして、海洋プラスチック問題の解決に取り組んでいます。

海に打ち上げられたプラスチックを含むごみ

マイクロプラスチックの分析技術の開発支援

マイクロプラスチックは、生態系への影響はもちろん、食物連鎖を通じた人体への影響も懸念されています。マイクロプラスチックの海中における実態を明らかにするために、採取した多量の試料を、効率的かつ高精度に分析する技術の開発が求められています。

NECは、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が進めるこの技術開発を、ICTにより支援しています。具体的には、蛍光顕微鏡により観察される微細なマイクロプラスチックを対象に、AIを活用することで、自動的にサイズを計測し、形状を分類してデータ化するシステムを目指しています。試作システムを用いた実証実験では、短時間で多量のマイクロプラスチックの情報をデータ化することができ、有用性が確認できました。将来、この様な分析技術が確立されて広く普及し、海洋マイクロプラスチックの実態解明が進むことで、具体的な環境汚染リスクの評価や、排出規制の検討などにつながることが期待されます。引き続き、海洋プラスチックごみ問題に対してICT技術による貢献を目指します。

  • (※)補足:
    上記活動は独立行政法人環境再生保全機構の環境研究総合推進費(SII-2)にて実施。

社内での削減活動

NECでは、海洋プラスチックごみ問題に対して、従業員一人ひとりの意識改革と自発的な行動を推進しています。
2019年10月より、社内来客フロアでの提供飲料をペットボトル飲料からアルミ缶飲料へと変更しました(ミネラルウォーターを除く)。
社内売店で提供するレジ袋に関しては、2019年6月の環境月間にて、従業員からエコバックを無償で提供してもらい、従業員間でエコバックをシェアリングすることで、レジ袋の利用を減らす「シェアリング・エコバッグ」施策を実施し、社内の意識醸成を図りました。この施策を経て、2020年1月より、NEC本社ビル、玉川、府中、我孫子、相模原、関西ビル各事業場内のレジ袋を廃止しました。廃止に伴い、前年同期比(1-2月)でレジ袋の利用数は約7割削減できました。4月からは、廃止対象をNEC以外のグループ会社へも拡大しています。
また、レジ袋廃止に加え、売店内のカフェコーナーのストローを撤廃するとともに、紙製へのマドラーに変更しました。

ごみの分別回収に向けた取り組み

ごみの分別は自治体によってルールが異なります。NECでは、事業場ごとに分別ルールをわかりやすく紹介したポスターを作成し、従業員一人ひとりが適切にごみを分別・リサイクルできるようにしています。

NECの最先端技術

高級感あふれるセルロース系高機能バイオ素材 NeCycle®

「NeCycle®(ニューサイクル)」は非可食性のバイオマスであるセルロースを原料としながら、バイオプラスチックの機能性に加え、装飾性という新たな付加価値をつけ実現した、これまでとはまったく新しいバイオ素材です。漆塗りのような高級感あふれる黒は、日本を代表する漆芸家下出祐太郎氏との共同研究を経て実現しました。NeCycle®は、通常のプラスチックと同じように、金型を使った射出成形を活用することができ、また塗装工程なしで自由に成形できるため、これまで漆塗りで実現できなかった形状の部材でも表現できます。

2019年10月には、「環境と成長の好循環」のコンセプト実現に向けた非連続イノベーションについて議論する「グリーンイノベーション・サミット」が日本で開催されました。この中で、総理官邸にて行われた「グリーンイノベーション・サミットレセプション」で、来賓に振る舞われた和菓子の小皿に、「NeCycle®」が採用されました。「NeCycle®」は海に流れても、長期的には木材と同じように分解される特徴を有し、海洋プラスチックごみ問題を解決するための「非連続のイノベーション」の事例としてご紹介いただきました。