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衛星システムの試験


熱真空試験
真空の宇宙空間において⼈⼯衛星は、太陽光が当たる場所は100℃以上、当たらない場所はマイナス150℃以下という250℃近い温度差がある環境にさらされます。そのため、⼈⼯衛星には内部の電⼦機器を適切な温度範囲に保つための熱設計が施されています。そのような宇宙空間の過酷な環境を地上で再現し、⼈⼯衛星が設計通り正常に動作することを確認するのが⼤型スペースチャンバーで⾏われる熱真空試験です。

試験では、チャンバーの隔壁の中に液体窒素や窒素ガスを流すことによって、内部の壁をマイナス173℃以下の極低温から約60℃の⾼温環境にまで変化させます。
また、真空ポンプを⽤い、実際の宇宙空間を模擬した⾼真空環境を作り出します。
衛星インテグレーションセンターに整備した⼤型スペースチャンバーは、機器や衛星を載せるための架台に、周辺環境からの微⼩な振動を除去する仕組みを有しており、光学機器に求められる⾼精度な環境試験を可能としています。