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衛星システムの開発

地球観測衛星 LOTUSat-1 システムの概要

LOTUSat-1は、Xバンドの合成開口レーダーを搭載した人工衛星であり、NEC保有の高性能レーダ衛星「ASNARO-2」の同型機となります。このシステムはNEC標準衛星システム NEXTAR をもとに開発しました。

主な搭載機器 Xバンド合成開口レーダー
衛星バス NEXTAR NX-300L
大きさ 4.0 × 4.0 × 3.9 (単位:メートル)
重さ 580kg
レーダー観測モード スポットライト・モード:分解能1m以下、観測幅10km以下
ストリップマップ・モード:分解能2m以下、観測幅12km以上
スキャンSAR・モード:分解能16m以下、観測幅50km以上
衛星軌道 太陽同期準回帰軌道
設計寿命 5年

参考:高性能レーダ衛星 ASNARO-2

ASNARO-2は、経済産業省ASNARO事業*の2例目として、NECが開発した高性能レーダ衛星です。実機は2018年にイプシロンロケット3号機により打ち上げ、衛星に搭載したXバンドの合成開口レーダー(SAR*2)によって昼夜・天候を問わず観測を続けています。
この画像は、東南アジアのある地域の観測画像ですが、広域にわたる洪水(矢印:黒っぽい部分)を捉えています。

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「ASNARO-2」、河川氾濫による浸水地域
(矢印付近)を捉えた画像  © NEC

また、ASNARO事業1例目の高性能小型光学衛星「ASNARO-1」もNECが開発し2014年に打ち上げ、現在も観測しています。500kgクラスの衛星でありながら地上分解能50cm以下の高精細な画像を取得しています。なお、このASNARO事業の2つの例ではNECが開発した標準バスNEXTARを採用し、打ち上げから数年経過した両衛星ともに観測を継続しています。

  • *
    ASNARO事業とは、経済産業省の小型化等による先進的宇宙システムの研究開発事業です。Advanced Satellite with New system Architecture for Observation を略してASNAROと表記しています。
  • *2
    SARとは合成開口レーダーのことを指し、Synthetic Aperture Radarを略して表記したものです。光学観測では地球の反射光を捉え衛星画像を得ますが、SARでは衛星が地球に電波を照射し、その反射波を衛星に搭載した大型アンテナで捉えて衛星画像を獲得します。
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